『おかえりモネ』舞台・撮影ロケ地35か所【気仙沼・登米・東京】

おかえりモネ ドラマ

宮城県気仙沼市の離島で育った永浦百音が、気象予報士を目指す中で次第に成長していく姿を描くNHK連続テレビ小説第104作が『おかえりモネ』です。

ヒロインを演じるのは清原果耶。2021年5月17日に放送がスタートし、好評のうち10月29日に最終回を迎えました。

本ドラマのもう一つの見どころは、なんといっても気仙沼や登米を中心とする物語の舞台です。そこで本記事では、そんなドラマの舞台と撮影のロケ地について、詳しくご紹介したいと思います。

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『おかえりモネ』のあらすじ・3つの主な舞台とロケ地!

<あらすじ>
2014年、宮城県気仙沼市の亀島(架空)で育った永浦百音(ながうらももね、通称モネ)は、高校卒業後、内陸の登米市へ移り住み、森林組合で働き始めます。

そんなとき、一人の気象予報士との出会いから同じ道を目指すことに……。猛勉強の末、なんとか試験に合格。上京し、東京にある民間の気象予報会社で働くことになるのでした。

さまざまな出会いと経験を積み、故郷の役に立ちたいと考えるようになるモネが、再び気仙沼に戻って奮闘する姿を描きます。

物語の主要な舞台になるのは3か所、気仙沼と登米と東京。つまり、海、山、都会という3つの対照的な場所が意図的に設定されており、気象予報士となるモネの成長にふさわしい背景が用意されているのです。

撮影は、2020年9月28日に登米市でクランクインし、続いて10 月終わりから11月中旬にかけて気仙沼市でロケが行われました。11月下旬以降、東京のスタジオで収録が行われています。

【舞台1】宮城県気仙沼市

モネの故郷である「亀島」は架空ですが、大島がモデルであり、実際、多くの撮影が大島で行われています。

①気仙沼PIER7発着所・大島遊覧船発着場

いきなり第1話において、嵐の中、「気仙沼PIER7発着所」から魚町近辺が、さらに、「大島遊覧船発着場」は「亀島フェリー乗り場」として登場しました。

「PIER7(ピア7)」はかつて「気仙沼エースポート」と呼ばれ、気仙沼と大島を結ぶ定期船が運航していました。2019年に「気仙沼大島大橋」が開通したことにより、運航を終了しています。現在はそれぞれの発着場から「気仙沼ベイクルーズ」の名で観光遊覧船が運航中です。

■PIER7発着所
住所:気仙沼市南町海岸1-15

②気仙沼コの字岸壁

ドラマのタイトルバックで使用されている、モネが風にたなびく布の間を走るシーンが撮影されたのは気仙沼の「コの字岸壁」と呼ばれる場所です。

また最終回で、 永瀬廉扮する「亮ちん」こと及川亮が、皆に見送られ、自分の船で初出航する場所もこちらです。

③気仙沼向洋高校

蒔田彩珠演じるモネの妹・永浦未知が通う水産高校のロケ地と使用されたのが「気仙沼向洋高校」です。

かつて、より海に近い場所(気仙沼市波路上瀬向9)にありましたが、東日本大震災で被災し、現在の場所に移転されました。

ちなみに被災した旧校舎(上記写真)は、「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」として一部が被災直後の状態のまま保存・公開されています。

■気仙沼向洋高校
住所:気仙沼市長磯牧通78

④亀山/亀山レストハウス

大島の北側にある標高235mの山が「亀山」です。

山頂には展望台や「亀山レストハウス」があり、美しい絶景が望める人気観光スポットとして知られてます。レストハウスでは、新鮮な地元の食事が食べられるほか、お土産物も販売されています。

モネが中学時代に吹奏楽の屋外演奏会を開いた場所は、「亀山レストハウス」の駐車場です。

■亀山レストハウス
住所:気仙沼市亀山2

⑤田中浜

大島には東岸に砂浜が二つあります。「小田の浜」と「田中浜」です。前者は海水浴場となっています。

帰省したモネと同級生たちが朝日を見たり、おばあちゃんのお盆送りをした場所は「田中浜」の方です。

■田中浜
住所:気仙沼市外畑

⑥ヤマヨ水産かき処理場

モネの実家は牡蠣の養殖を行う「永浦水産」ですが、その建物の外観の一つとして使用されたのは、大島の北岸にある「ヤマヨ水産かき処理場」です。

おそらく看板を差し替えたのみだと思われますが、すぐ前の沿岸に「永浦水産」の牡蠣養殖場が拡がっているという設定で、作業する漁船とともにしばしば映り込みます。

ヤマヨ水産は、牡蠣養殖のオーナー制度や通販も行っている地元の会社です。

■ヤマヨ水産
住所:気仙沼市亀山8

⑦気仙沼お魚いちば周辺

蒔田彩珠がクランクインしたのは、まさに「気仙沼お魚いちば」の建物の前です。

また、及川亮に扮する永瀬廉が、停泊した漁船に乗っている写真がファンの間で話題になりましたが、それもこのすぐ前の港であり、気仙沼港のロケはこの周辺で多く行われたようです。

「気仙沼お魚いちば」は、気仙沼魚市場の近くにある人気観光スポットであり、新鮮な魚はもちろん、水産加工品やお土産、また併設するレストランで旬の海の幸を楽しめます。

■気仙沼お魚いちば
住所:気仙沼市港町2-13

⑧武山米店

明治初期に創業された「武山米店」が、酒屋「武川商店」として登場しました。亮が父親に酒を売らないよう頼むお店がこちらです。

武山米店は、昭和に入って建築され、登録有形文化財に指定された由緒ある商家で、大震災で被災したものの平成30年に再建されました。隣には、「炊飯博物館」が併設されています。

■武山米店
住所:気仙沼市魚町1-1-13

⑨反松公園

永瀬廉がクランクインしたのが、この公園に設けられていた仮設住宅のシーンでした。浅野忠信扮する父と暮らす家がこの場所の設定です。

「反松公園住宅」は、気仙沼市内に唯一残っていたプレハブの震災仮設住宅でしたが、この撮影が終了したのちに解体され、現在はもとの公園の姿に戻っています。

■反松公園
住所:気仙沼市上田中2-9



⑩気仙沼市民会館

モネが中学時代に所属していた吹奏楽のコンクール会場として使用されました。

劇中たびたび登場する、仲間たちとの記念写真はこちらのロビーで撮影されたものです。

■気仙沼市民会館
住所:気仙沼市笹が陣4-2

⑪大島中学校

モネたちが通った「亀島中学校」校舎のロケ地と使用されたのは「大島中学校」です。

眺めのすばらしい、非常に環境のよい場所にある島の中学です。

■大島中学校
住所:気仙沼市高井40

⑫常磐木学園高等学校

モネが音楽コースを受験する「仙台青葉学園高等学校」のロケ地に使用されたのは、「常磐木学園高等学校」です

残念ながら不合格となり、またその日に東日本大震災が発生し、その後のモネの人生を大きく変えることになります。

「常磐木学園高等学校」はやはり仙台市内にあって、実際、音楽科も有名です。

■常磐木学園高等学校
住所:仙台市青葉区小田原4-3-20

⑬外浜の民家(モネの実家)

モネの実家の外観に使用されたのは一般の民家であるため、具体的な特定は避けますが、場所は大島の北側にある「外浜」という集落にあります。

Google Mapのストリートビューで、県道208号を進んで北上すると、右手に見ることができます。立派な石垣が目印です。

⑭長崎漁港近く(亮の実家跡)

浅野忠信と永瀬廉、坂井真紀が扮する及川一家の実家があった場所は、大島の「小田の浜海水浴場」に隣接する長崎漁港周辺だと思われます。

大震災で被災し、跡形もなくなった実家跡に、一人たたずむ新次の先に赤い燈台が見えています。

⑮神明崎浮見堂前のえびす像

モネが手を合わせてお祈りをし、その後、新次と会って話をする場所は、気仙沼湾口の神明崎にある珍しい立ちえびす像周辺です。遊歩道として整備されており、えびす像は航海の安全と大漁を祈願するものです。

震災で消失していましたが、2020年7月に再建されました。ちなみに、消失したえびす像も海底で発見されています。

ドラマ最終週の中で、モネと菅波先生がデートする場所としても使用されました。

■えびす像
住所:気仙沼市魚町2-6

⑯気仙沼大島大橋

モネが島と本土をつなぐ橋がかかったというニュースを見て、感慨にふける場面がありましたが、もちろんそれは「気仙沼大島大橋」のことです。東京から気仙沼に戻ったモネも、もはや船ではなくこの橋を渡って車で実家に戻ります。

開通したのは、2019年4月7日。震災から、8年後のことでした。

⑰PIER7 気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ

気仙沼に戻ったモネが、気象予報士として働くことになる観光課のコミュニティFM「はまらいん気仙沼」のある建物「海のまち市民プラザ」。そのロケ地として使用されたのは、2019年に開館したばかりの「気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ」です。

遊覧船が発着する「 PIER7(ピア7)」にあり、 東日本大震災で被災した「観光物産センター(エースポート)」と「勤労青少年ホーム(サン・パル)」を合わせる形で再建されました。運動や音楽のための設備や、市民のための研修室などが備えられています。

実際、「ラヂオ気仙沼 (ぎょっとエフエム)」のスタジオがあります。

■ 気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ
住所:気仙沼市南町海岸1ー11

⑱安波山公園 展望台

安波山は標高239mの山で、気仙沼湾や市街、そして大島を一望できるスポットとして知られています。

ここからの眺めが気仙沼湾の全景としてたびたびドラマに登場するほか、東日本大震災のシーンでは、モネと父が呆然と被災する町を見つめた場所でもあります。

■ 安波山公園 展望台
住所:気仙沼市町裏



【舞台2】宮城県登米市 

吸収合併により、広範に登米市となりましたが、旧登米町は「みやぎの明治村」とも呼ばれ、かつて約300年に渡って仙台伊達藩の城下町でした。

また、ドラマで紹介されているとおり、登米市は漫画家・石ノ森章太郎の故郷としても知られています。

モネが働く「米麻町森林組合」は架空であり、「登米町森林組合」がモデルになっています。

①長沼フートピア公園

「米麻森林組合」のある場所として使用されているのが、風車が印象的な「長沼フートピア公園」です。

自然湖沼である長沼の南側にあり、風車はオランダからわざわざ取り寄せられたものです。キャンプ場、巨大滑り台やアスレチック広場などがある広大な施設で、県内外から多くの人が訪ねてくる人気の公園です。

■長沼フートピア公園
住所:登米市迫町北方天形161-84

②長沼ボート場クラブハウス

カフェや診療所も併設した「米麻町森林組合」がある建物の外観として使用されているのが、長沼フートピア公園の一角にある「長沼ボート場クラブハウス」です。

長沼ボート場は、2000mの常設コースがある日本唯一のボート競技場であり、クラブハウスは競技者や一般利用者が合宿や集会などのために使用できる施設となっています。2018年に竣工したばかりのモダンな木造建物で、ボートコースは、東京オリンピックの競技候補地でした。

■長沼ボート場クラブハウス
住所:登米市迫町北方字天形114-2

③寺池園(サヤカの家)

モネの下宿先であり、夏木マリ扮する新田サヤカの自宅の外観として撮影されたのが、「みやぎの明治村」の施設の一つである「寺池園」です。

「寺池」という名の池の周辺に整備された敷地であり、森と北上川が望める絶景が、ロケ地選定の決め手となりました。邸宅の玄関階段はドラマのために新たに設置されたもので、現在もそのまま残っているようです。

個人所有ですが、ドラマの放送にあわせ、期間限定で一般公開されていることもありますから、公式ホームページをご確認ください。

■寺池園
住所:登米市登米町寺池

④北上川の土手

モネが下宿先から職場まで自転車を走らせる北上川河川敷の土手堤防は、登米大橋の南側、登米町寺池九日町近辺です。

北上川を背景にした光景では、たびたびこの土手が登場します。

⑤春蘭亭

やはり通勤の途中、モネがその門前を通り過ぎる立派な武家屋敷は「春蘭亭」です。

春蘭亭は、登米伊達初代藩主となる伊達宗直が1604年に移住した屋敷であり、創建は江戸中期から後期のものと言われています。長らく個人の所有でしたが、平成元年に町に寄贈され、現在は囲炉裏のある喫茶が設けられています。

■春蘭亭
住所:登米町寺池桜小路79

⑥キャンピングビレッジ登米森林公園

「米麻町森林組合」で働くモネの職場とも言える山林の撮影場所の一つが、「キャンピングビレッジ登米森林公園」です。

北上山地の山間にある自然豊かなキャンプ場で、コテージやオートサイト、アスレチック遊具もあるほか、「森林セラピーロード」があり、劇中、子どもたちの林間学校でハイキングに使用されたのはこちらだと思われます。

登米町森林組合のほか、米川生産森林組合や気仙沼市の本吉町森林組合も撮影に協力しており、ここ以外にもさまざまな場所で山林のロケが行われたものと推測されます。

■キャンピングビレッジ登米森林公園
住所:登米市登米町日根牛上羽沢158-23

⑦伝統芸能伝承館・森舞台

300年近いとも言われる、長い歴史と伝統を誇る登米能(とよまのう)の聖地として平成8年にオープンしたのが「伝統芸能伝承館・森舞台」であり、ドラマでもそのままの形で登場します。

アートディレクターの原研哉がデザインした展示室もあり、登米能に関係する資料を閲覧することができます。

■伝統芸能伝承館・森舞台
住所:登米市登米町寺池上町42

⑧石ノ森章太郎ふるさと記念館

西島秀俊がクランクインしたロケ地となったのが「石ノ森章太郎ふるさと記念館」です。

石ノ森章太郎の人物と生涯に関する展示施設として、平成12年にオープンしました。石ノ森の生家(宮城県登米郡石森町:現在の登米市中田町石森)もすぐ近くにあります。

■石ノ森章太郎ふるさと記念館
住所:登米市中田町石森字町132

⑨教育資料館

モネが林間学校の子どもたちを連れて案内する古い洋風の建造物が「教育資料館」です。

2年半の建設期間をかけ、明治21年に落成した「旧登米高等尋常小学校」であり、県の重要文化財に指定されています。

設計者の山添喜三郎は、欧米で洋風建築を習得した初の日本人大工として知られています。

■教育資料館
住所:登米市登米町寺池桜小路6

⑩柳津駅

JR東日本・気仙沼線の終着駅であり、BRT(高速バス)との接続駅でもある柳津駅の駅舎がロケに使用されました。

お盆のため気仙沼に帰省するモネをサヤカが見送るシーンで、架空の「桃津駅」の名前で登場しました。実際、柳津駅と気仙沼間を高速バスが走っており、坂口健太郎扮する医師の菅波光太朗とモネが偶然同乗するシーンもありました。

■JR東日本・気仙沼線柳津駅
住所:登米市津山町柳津字谷木196

⑪津山町森林組合

材木の売買が行われる架空の「加山木材センター」として使用されたのは、津山町森林組合の建物と材木集積場です。

ちなみに、モネが使用している木製バインダーや、実家へのお土産となったお弁当箱は、道の駅津山・もくもくランドにある「クラフトショップ・もくもくハウス 」で入手できるようです。

■津山町森林組合
住所:登米市津山町柳津字小麻78
■もくもくハウス
住所:登米市津山町横山字細屋26-1

⑫登米市立上沼小学校

余った木材をひきとってくれることになる小学校のロケ地と使用されたのは登米市立上沼小学校です。

モネと一度山で遭難しかけた圭輔が通う小学校という設定でした。

■登米市立上沼小学校
住所:登米市中田町上沼弥勒寺大下91-2



【舞台3】東京

①汐見湯(モネの下宿先)

東京でモネの下宿先となる銭湯「汐見湯」の外観に使用されたのは、大田区にある「明神湯」です。

築60年以上とも言われるレトロな佇まいで、『テルマエ・ロマエ』はじめさまざまな映画やドラマ、CMなどのロケで使用されている有名銭湯です。

■明神湯
住所:大田区南雪谷5-14-7

②勝鬨(かちどき)橋

モネが下宿先から職場となる「Weather Experts」に徒歩で出社する際に渡るのは、隅田川にかかる勝鬨橋です。しばしば散歩したり、菅波先生とデートしたりする河川敷の遊歩道は、勝どき側にあります。

現存する数少ない跳開橋(真ん中が開く)として知られています。

■勝鬨橋
住所:中央区の晴海通り

③CROSS DOCK HARUMI

気象情報会社「Weather Experts(ウェザーエキスパーツ)」がある本社ビルの外観およびエントランスに使用されたのは、晴海にある「CROSS DOCK HARUM(クロスドック晴海)」です。

かつては倉庫でしたがリノベートされ、オフィスやイベントスペースなどを兼ね備えたおしゃれなビルに生まれ変わりました。TBSのドラマ『THE GOOD WIFE』において、法律事務所のオフィスとして使用されたこともあります。

■CROSS DOCK HARUMI
住所:中央区晴海4-7-4

④レモンガススタジアム平塚(平塚競技場)

鮫島選手が練習し、競技が行われることになる陸上競技場のロケ地として使用されたのは平塚競技場です。

命名権により現在は「レモンガススタジアム平塚」と呼ばれており、Jリーグ・湘南ベルマーレのホームスタジアムとしても有名です。

■ レモンガススタジアム平塚(平塚競技場)
住所:神奈川県平塚市大原1-1平塚市総合公園内

⑤住友不動産 新赤坂ビル

モネが通うテレビ局「Jテレ」の外観として使用されたのは「住友不動産 新赤坂ビル」です。

テレビ局内部は渋谷のNHK放送センター内で撮影されています。

■ 住友不動産 新赤坂ビル
住所:東京都港区赤坂4-2-6

『おかえりモネ』の撮影ロケ地を訪ねてみては?

舞台・ロケ地となった気仙沼市や登米市の地元は、さまざまな形で盛り上がりを見せており、各地の趣向を凝らした関連グッズなども販売されているようです。

ドラマは終わりましたが、一度、舞台となった場所を訪ね、モネの物語を振り返ってみてはいかがでしょうか?

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