2025年9月29日に放送がスタートした、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)第113作『ばけばけ』。
明治の作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・セツをモデルに、大きな時代の変化に翻弄されながらも前向きに生きるヒロインを描く、実話をもとにしたフィクションです。
本記事では、放送と同時進行で、セツの生まれ育った島根県松江を中心に行われると思われるロケ地・撮影場所を順次ご紹介していきます。
- 小泉セツと八雲の物語、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
- 朝ドラ『ばけばけ』特定できたロケ地/撮影場所一覧
- ①松江市「月照寺」→多くの灯籠が並ぶ境内
- ②松江市「宇賀橋」→2人が渡る内堀に架かる和橋
- ③松江市「宍道湖」の「袖師地蔵」近く→2人が佇む砂浜
- ④松江市「小泉八雲旧居」→2人がまどろむ日本家屋
- ⑤滋賀県高島市「夕暮原」→失踪した司之介がトキに発見される河川敷
- ⑥松江市「八重垣神社」→トキが水占いをした神社
- ⑦滋賀県大津市「安楽律院」→怪談ゆかりの「清光院」として登場
- ⑧滋賀県大津市「日吉大社・走井橋」→「清光院」に行くまでの道
- ⑨京都市右京区「妙心寺」→上京したトキがぶらぶら歩く境内の道
- ⑩滋賀県近江八幡市「八幡小学校」→ヘブンが働く「松江中学校」
- ⑪京都市右京区「妙心寺」→タエが物乞いをしていた路上
- ⑫滋賀県大津市「三井寺」→トキが三之丞にお金を渡した場所
- 朝ドラ『ばけばけ』の聖地巡礼としてロケ地のある松江を訪ねてみませんか?
小泉セツと八雲の物語、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
やなせたかしの妻をモデルにした前作『あんぱん』に続き、2025年9月29日に始まったNHK連続テレビ小説(朝ドラ)第113作目『ばけばけ』は、怪奇小説『怪談』で知られる小泉八雲の妻・セツがモデルです。
セツをモデルにしたヒロイン・松野トキ役を髙石あかり、夫レフカダ・ヘブン役を世界的大ヒットドラマ『SHOGUN 将軍』、またミュージシャンとしても活動するイギリス人俳優トミー・バストウが演じます。
小泉セツは島根県松江の生まれであり、ドラマのオープニング・クレジットで流れる二人のスナップ写真もゆかりの深い松江市周辺で撮影されています。
朝ドラ『ばけばけ』特定できたロケ地/撮影場所一覧
明治の松江の街並みは京都にある松竹撮影所のオープンセット、家の内部などはNHK大阪のセットです。
まずはオープニング・クレジットに流れる2人の仲睦まじいスナップ写真が撮影された島根県松江市の場所からご紹介しましょう。
今後、実際の2人が暮らした熊本や神戸でも撮影が行われる可能性が高いでしょう。
①松江市「月照寺」→多くの灯籠が並ぶ境内
2人が散策している灯籠の並ぶ場所、また一休みしている大亀像があるのは、松江市内にある名刹「月照寺(げっしょうじ)」です。
松江藩初代藩主の松平直政が、母である月照院を弔うため1664年に再興した寺であり、以来松平家の菩提寺として守られてきた由緒ある名刹です。小泉八雲はこの寺を愛し、たびたび訪れていました。
| 名称 | 月照寺 |
| 住所 | 島根県松江市外中原町179 |
| 公式HP | https://gesshoji-matsue.com/ |
②松江市「宇賀橋」→2人が渡る内堀に架かる和橋
2人が赤い和傘を差し、仲睦まじい姿で渡る木製の橋は、国宝「松江城」の内堀に架かる「宇賀橋」です。「松江歴史館」の近くにあり、間近に別の「北惣門橋」があるほか、奥には松江城が望める美しい散策スポットです。
| 名称 | 宇賀橋 |
| 住所 | 島根県松江市北堀町 |
| 公式HP | ー |
③松江市「宍道湖」の「袖師地蔵」近く→2人が佇む砂浜
2人が佇む湖は「宍道湖(しんじこ)」であり、場所は背景に見える山の稜線から、「袖師地蔵」の脇あたりでしょう。
ここは「宍道湖」の中でも有名な夕日スポットの一つであり、地蔵は水難者を供養するために建造されたものです。
| 名称 | 袖師地蔵 |
| 住所 | 島根県松江市袖師町4 |
| 公式HP | ー |
④松江市「小泉八雲旧居」→2人がまどろむ日本家屋
2人が並んでまどんでいる日本家屋と美しい庭は、小泉八雲とセツが実際に暮らした屋敷です。松江藩士の根岸家が所有していた武家屋敷を一時期、八雲とセツが借りて暮らしていました。
屋敷は、代々根岸家によって保存されてきましたが、2018年に松江市の管理となっています。現在は「小泉八雲旧居」として一般公開されているほか、隣に「小泉八雲記念館」が開館しています。
| 名称 | 小泉八雲旧居 |
| 住所 | 島根県松江市北堀町315 |
| 公式HP | https://www.hearn-museum-matsue.jp/residence/ |
⑤滋賀県高島市「夕暮原」→失踪した司之介がトキに発見される河川敷
うさぎを売る仕事に失敗し、失踪した司之介をトキが発見した河川敷は、滋賀県高島市の琵琶湖畔「夕暮原」がロケ地です。
すぐ近くに「藤本太郎兵衛像」があります。
| 名称 | 夕暮原 |
| 住所 | 滋賀県高島市新旭町深溝 |
| 公式HP | ー |
⑥松江市「八重垣神社」→トキが水占いをした神社
トキが女友達と硬貨をのせた紙を浮かべて縁占いをする池は、松江市内にある縁結びで有名な「八重垣神社」です。「奥の院」にある「鏡の池」がロケ地でしょう。
「八重垣神社」は、神話にさかのぼる由緒ある神社であり、「奥の院」の「鏡の池」は、櫛稲田姫命がヤマタノオロチから隠れているとき、鏡代わりにしていたとされることからその名が付けられました。実際に紙と紙で縁占いをすることができます。
| 名称 | 八重垣神社 |
| 住所 | 島根県松江市佐草町227 |
| 公式HP | https://yaegakijinja.or.jp/ |
⑦滋賀県大津市「安楽律院」→怪談ゆかりの「清光院」として登場
傳に連れられ、怪談「松風」の舞台となった「清光院」に足を運ぶトキ。「清光院」は実際、松江市に実在するお寺ですが、撮影場所となったのは、滋賀県大津市の比叡山にある「安楽律院」です。
「叡山三魔所」の一つ「飯室谷」に位置し、江戸時代には、僧侶の安楽律一門が暮らしたとされています。1949年、火災により本堂など多くが消失し、廃寺となっていますが、境内や石段など、今なお静謐な雰囲気を残しています。
| 名称 | 安楽律院 |
| 住所 | 滋賀県大津市坂本本町 |
| 公式HP | ー |
⑧滋賀県大津市「日吉大社・走井橋」→「清光院」に行くまでの道
上記⑦の「清光院」に向かう道中は、同じく大津市の「日吉大社」内にある「走井橋(はしりいばし)」付近で撮影されました。
「日吉大社」は、公式には「2100年前、崇神天皇7年に創祀された」とされる、全国にある日吉・日枝・山王神社の総本宮です。「走井橋」はお祓いをするための石の橋であり、「日吉三橋」のうちの一つです。
| 名称 | 日吉大社 |
| 住所 | 滋賀県大津市坂本5-1-1 |
| 公式HP | https://hiyoshitaisha.jp/ |
⑨京都市右京区「妙心寺」→上京したトキがぶらぶら歩く境内の道
銀二郎を探し東京にやってきたトキがふらふらと歩いていたところ、人力車の銀二郎に拾われる境内の道は、京都の右京区にある「妙心寺」がロケ地です。広大な境内を持つ「妙心寺」ですが、撮影場所は、写真の「涅槃堂」から「蓮池」に向かう小道のようです。
妙心寺は、臨済宗妙心寺派の大本山であり、日本最古の鐘楼、狩野探幽の「雲龍図」など、見どころも多い大寺院です。
| 名称 | 妙心寺 |
| 住所 | 京都府京都市右京区花園妙心寺町1 |
| 公式HP | https://www.myoshinji.or.jp/ |
⑩滋賀県近江八幡市「八幡小学校」→ヘブンが働く「松江中学校」
ヘブンが英語教師として働く「松江中学校」の外観は、滋賀県近江八幡市にある「市立八幡小学校」で撮影されました。
市内で最も古い小学校ですが、撮影に使用された現在の校舎自体は、田中松三郎が設計し1917年に竣工した校舎を、再現し建て替えたものです。
| 名称 | 近江八幡市立八幡小学校 |
| 住所 | 滋賀県近江八幡市本町5-5 |
| 公式HP | https://www.fureai-cloud.jp/hachiman-es/ |
⑪京都市右京区「妙心寺」→タエが物乞いをしていた路上
実母のタエが貧困のあまり物乞いしていた道も、上記⑨と同じく京都の「妙心寺」内にあります。
「霊雲院」と「大庫裏」と呼ばれる建物の間にある道です。
⑫滋賀県大津市「三井寺」→トキが三之丞にお金を渡した場所
ヘブンの女中となったトキが給金の一部を三之丞に手渡した場所は、滋賀県大津市にある「三井寺(正式名称は園城寺)」の境内です。
天台寺門宗の総本山であり、7世紀草創、9世紀になって円珍によって再興されました。
| 名称 | 三井寺(園城寺) |
| 住所 | 滋賀県大津市園城寺町246 |
| 公式HP | https://miidera1200.jp/ |
朝ドラ『ばけばけ』の聖地巡礼としてロケ地のある松江を訪ねてみませんか?
オープニング・クレジットのスナップ写真は、単に生まれ育った松江市内であるばかりか、実際に小泉八雲の旧居や愛した場所が選ばれており、ぜひ一度足を運んでみたいスポットばかりです。
機会があれば、ドラマの放送中に一度、聖地巡礼してみてはいかがでしょうか?
放送の進行にともない、また特定できたロケ地/撮影場所がありましたら、記事を更新していきます。




