Appleが満を持して、2019年秋に新たに立ち上げた、映画・ドラマのストリーミング・サービスがAppleTV+(プラス)です。
上質なラインナップの中でも、目玉となっている作品の一つが『ザ・モーニングショー』。
本記事では、そんな傑作ドラマ『ザ・モーニングショー』について、登場人物とキャスト、人物相関図、そしてシーズン1の全10話のあらすじまで、ネタバレありでまとめてみました!
AppleTV+(プラス)を代表する傑作ドラマ『ザ・モーニングショー』
ハリウッドの大物プロデューサーによるセクハラ告発に端を発し、世界中に拡がった「Me Too」運動。
そんなホットな社会問題をテーマに、ジェニファー・アニストンとリース・ウィザースプーンという二大スター主演でおくるAppleTV+オリジナルドラマが『ザ・モーニングショー』です。
男性キャスターの性的スキャンダルによって揺れ動くテレビ局の舞台裏と熾烈な権力争いをドラマチックに描き、プライムタイム・エミー賞やゴールデングローブ賞などさまざまな賞で受賞・ノミネートを果たしています。
■人物相関図
舞台となっているのはニューヨーク、マンハッタンに本社を構える全米ネットワーク局のUBAです。
■主要登場人物11人とキャスト
①アレックス・レヴィ/ジェニファー・アニストン
全米ネットワークUBAの朝の人気情報番組「ザ・モーニングショー(TMS)」の女性キャスターがアレックスです。女王様気質のやり手ですが、15年コンビを組んできた相棒ミッチのスキャンダルがきっかけで、自らも窮地におちいります。
大学教授の夫ジェイソンと高校生の娘リジーがいるものの、夫婦関係はすでに破綻しており、それでも番組のイメージ戦略のため離婚できない偽装状態にあります。
②ブラッドリー・ジャクソン/リース・ウィザースプーン
ヴァージニアのローカル局SENNのリポーターから、TMSのキャスターに引き抜かれるのがブラッドリーです。
短気ですぐ熱くなる性格ですが、正義感が強く、嘘や妥協が許せません。薬物依存症の弟と過保護の母、15年前に家を出た父との確執など、家族の問題を抱えています。
③ミッチ・ケスラー/スティーヴ・カレル
セクハラを何者かにリークされ、一夜にしてTMSの看板キャスターから転落するのがミッチです。
甘い言葉で誘う女たらしであり、権力をたてに、他人の気持ちを平気で踏みにじります。妻子がいますが、このスキャンダルで離婚を求められことに……。
④コリー・エリソン/ビリー・クラダップ
UBAの報道局長。冷酷とも言える策略家で、ポーカーフェイスのため何を考えているのかつかみどころがありません。
社長との間に信頼関係はなく、かといって部下のために闘うというような男でもありません。
⑤フレッド・ミックレン/トム・アーウィン
UBAの社長。局の経営と視聴率しか頭になく、セクハラ問題の隠ぺい工作にも直接関与しています。
ミッチのスキャンダルが露呈する前は、アレックスの方を降板させる計画でした。
⑥チップ(チャーリー)・ブラック/マーク・デュプラス
TMSのエグゼクティブ・プロデューサー。経営陣と現場スタッフの間で板挟みとなって揺れ動くも、結局は保身で行動します。
不可解な行動も多く、終盤、アレックスに対しひそかに恋愛感情を持っていたことが判明します。
⑦ミア/カレン・ピットマン
ブラッドリーの担当となる女性プロデューサー。ミッチと一時期不倫関係にありましたが、関係が終わったせいで、ミッチのチームからアレックスのチームに異動させられた過去があります。
⑧ハンナ/ググ・バサ=ロー
番組の出演交渉担当。ミッチのセクハラ被害者の一人だったことがのちに判明し、そのことで醜い権力争いの渦中に巻き込まれていきます。
⑨ヤンコ/ネスター・カーボネル
番組のお天気キャスター。歳の離れたアシスタントのクレアと秘密の社内恋愛中。
⑩クレア/ベル・パウリー
まだ働き始めて1年半の若い見習いアシスタント。情報収集能力を買われて、ブラッドリーのアシスタントに抜擢されます。内緒でヤンコと交際していましたが、人事部にばれたことをきっかけに別れを選ぶことに……。
⑪マギー・ブレナー/マーシャ・ゲイ・ハーデン
「ニューヨーク・マガジン」誌の大御所ジャーナリスト。顔が広く、情報通で、UBA局内の人間関係を冷静に見透かしています。誰の側にも立たず、ブラッドリーに興味をおぼえて取材する中で、スキャンダルの裏事情をつかみ、記事にしようとします。
シーズン1の全10話あらすじ(ネタバレ注意)
エピソード1「突然のスキャンダル」
UBA朝の人気情報番組「ザ・モーニングショー(TMS)」の看板キャスターを務めるミッチが、局内でのセクハラをリークされ、一夜のうちに解雇されます。
コンビを組むアレックスは、怒りを抑えなんとか一人でその朝の放送を切り抜けるものの、UBAは局をあげての対応策を練ることに……。報道局長のコリーは、これを機に番組の一新を狙い、また社長の思惑もくんで、ひそかにアレックスも降板させようと動いていました。
同じ日、ローカル局SENNのリポーターであるブラッドリーの、破天荒ながら正義感あふれる取材が動画サイトで話題になります。が、本人はその件で上司と喧嘩し、局を辞めるはめに。
動画を見たTMSのスタッフが、ブラッドリーに出演依頼をし、番組内でインタビューを受けることになります。やらせだと疑うアレックスの意地悪な質問を、見事にスルーしたブラッドリーに、コリーが熱い視線を向けていました。
エピソード2「サプライズ」
コリーは、社長のフレッドからミッチとアレックスに代わる新コンビ探しを急ぐよう催促されます。ブラッドリーをリポーターとして起用するためプロデューサーのチップと面接をさせますが、チップにはその気がなく交渉は決裂。
その頃、ミッチは、しばらく大人しくするべきだというチップの忠告を無視し、反撃に出ようと動き出します。一方で、出演交渉担当のハンナが、ミッチのセクハラ被害者の一人である元同僚スタッフのアシュリーを説得し、TMSに出演するよう交渉していました。
アレックスは、自身の契約更新が進まないばかりか、希望していた共同キャスターの承認権を、コリーからはっきり拒否されてしまいます。
アレックスが権威ある報道の賞を授与される、授賞式……。コリーの段取りでブラッドリーも出席し、アレックスと同じテーブルに座ることに。
アレックスはそんなコリーの策略を逆手にとって、思い切った奇策に出ます。受賞スピーチの中で、ブラッドリーを新コンビに抜擢したと独断で発表してしまうのでした。
エピソード3「新たなる出発」
アレックスの発言で、揺れ動く報道局。社長のフレッドから対処を一任されたコリーは、翌月曜朝の放送でブラッドリーを新キャスターとしてデビューさせることを決定します。
ブラッドリーは、アレックスのやり方に反発を覚えつつも、担当プロデューサーとなったミアに説得され、しぶしぶ準備に入ることに。
ブラッドリーのデビューとなる週の目玉企画は、ミッチのセクハラを告白するアシュリーの生出演。インタビュアーは、やる気満々だったアレックスではなくブラッドリーに決定。実は自身もミッチと不倫関係にあったミアが、ミッチの不適切な行為を黙認していたアレックスにはその資格はないと説得したのでした。
エピソード4「嵐を呼ぶ女」
ブラッドリーのデビュー本番。自分の過去や家族が美化され紹介されたことに反発を覚えたブラッドリーは、アドリブで若い頃の中絶を告白し、スタジオを騒然とさせてしまいます。
SNSは炎上しますが、はからずも若年層を中心に視聴率が急上昇する結果に……。コリーは、ブラッドリーの存在が番組を一新させたと賞賛します。
かたや、セクハラ問題の処理を局に有利に進めたい社長は、調査員を雇い、セクハラの内部調査を指示します。スタッフの個別面談が行われる中、ミアはミッチとの関係を正直に告白しますが、リークしたのは自分ではないと否定……。
番組でアシュリーのインタビューが行われます。局側に都合よく進めるシナリオが気に食わないブラッドリーは、再びアドリブを開始。ミッチのセクハラを周囲は知っていたはずだ、という発言をついに引き出すのでした。
収録後、激怒するアレックスに、ブラッドリーがつい口走ってしまいます。アレックスもミッチの行為を以前から知っていたのではないのか、と……。
エピソード5「男と女の駆け引き」
ミッチが収録後のスタジオに突然現れ、スタッフたちに協力を乞いますが、みな口をつぐんだまま。
4人の被害者を見つけ出し、ミッチのセクハラ問題を大々的に報じようとする「ニューヨーク・タイムズ」紙をなんとか抑え込もうと局の経営陣が苦心する一方、部外者にされたチップがタイムズ紙側の人間と密会。どうやら、ネタの提供など個人的つながりがあることが判明します。
アレックスの自宅でチャリティーパーティーが開かれます。その頃、ブラッドリーは、女性スタッフたちとの飲み会に参加していました。
ブラッドリーに興味を覚え取材している「ニューヨーク・マガジン」誌の大御所ジャーナリスト、マギー・ブレナーがパーティーに出席し、アレックスの前でブラッドリーを賞賛。傷ついたアレックスは、ショックで一人パーティーを抜け出し、ミッチと密会するのでした。
その夜、ついに、ミッチの悪行を報じたニューヨーク・タイムズ紙の記事が掲載されます。
エピソード6「山火事」
カリフォルニアで大規模な山火事が発生し、TMSチームも取材に飛びます。
アシュリーのインタビュー以来、冷戦状態にあるアレックスとブラッドリーは、取材の進め方でもさっそく対立。
ブラッドリーは、一部の富裕層の住民が消防士を囲い込んでいる事実を取材していましたが、社長のフレッドもその富裕層の一人だったと判明します。しかしチップは、取材中止の命令を無視し、黙認します。チップは、フレッドを追い出し、コリーに取り入って後釜の社長に押すことで保身を図る策略を持っていたのです。
取材中、アレックスが突然取り乱します。夫から離婚を求められたことや娘のことを、ブラッドリーに正直に告白。ブラッドリーも、飲酒運転で人を死なせた父との確執など自分の家族のことを話したことで、2人の距離が一気に縮まるのでした。
同じ夜、クレアとヤンコが密会している現場をハンナが目撃。しかし、そんなハンナも薬物依存の問題を抱えていました。
エピソード7「崩壊する家族」
ミッチから連絡を受けて、ひそかに会いに行ったブラッドリー。セクハラのことは上層部もアレックスもチップも知っていたことであり、証人を用意するから、番組に出演させてほしいと懇願されます。
アレックスは離婚のことで娘から激しく非難される一方、イメージを心配する広報担当からは離婚を止められ、精神的に追いつめられていきます。
クレアとヤンコの社内恋愛が人事の知るところとなります。また、チップは、フレッドを告発する意志を「ニューヨーク・マガジン」のマギーに打診するなど、局内の人間関係がバラバラに……。
そんな中、ブラッドリーは、ついにミッチの提案を受け入れ、証人に会う決意をします。ミッチが、証人になってくれるよう接近したのはハンナでした。
エピソード8「18カ月前」
ミッチとハンナの関係を軸に、一連の騒動が起こる18か月前の出来事が描かれます。
盛大に50歳の誕生日を祝ってもらうなど、仕事は絶好調のミッチ。一方、プライベートを犠牲にして、仕事に取り組んでいるハンナ。
ラスベガスで銃乱射事件が発生し、ミッチはハンナを同行させます。現場で、ミッチはハンナに優しく接した上、ホテルの部屋に誘い、体の関係を強引に迫るのでした。
傷づいたハンナは、ニューヨークに戻ったのち、社長のフレッドに訴えますが、昇進を見返りに、セクハラをもみ消される結果になってしまったのです。
エピソード9「食うか食われるか」
証人になってもらおうと、ハンナを訪ねたミッチ。フレッドが社内ぐるみの隠ぺいの主犯であることを証言してほしいと依頼します。
アレックスの自宅に招かれたブラッドリーは、ミッチから番組に出たいとリクエストされたことを白状。もちろん、アレックスは自分にも被害が及ぶと大反対します。
アレックスから、偽善的な正義漢ぶりを批判されたブラッドリーは、自身の過去を思い出します。父親の飲酒運転による事故を通報し、刑務所送りにしたのは自分だったこと……。
アレックスは、社長のフレッドに相談。ブラッドリーとチップを解任させることになります。また、ミッチには、計画を断念しなければ、過去の自分に対するセクハラも公表すると脅かします。
一方、ブラッドリーは、コリーに相談。チップも含めた3人で手を組み、フレッドとアレックスに行動を起こされる前にミッチのインタビューを実現するプランを開始するのでした。
ミッチから証人となることを催促されたハンナは、悩みながらも匿名を条件に承諾します。
エピソード10「運命の日」
アレックスが、チップの後任候補と面談を進める一方で、コリー、ブラッドリー、チップ、そしてミッチは計画を練ります。そこで、ミッチの用意した証人がハンナであることも判明します。
ニューヨーク・マガジン誌のマギーに、上層部の隠ぺい工作はもう隠しきれないと通告されたフレッドは、慌てて動きます。ハンナをロスの会社に引き抜かせる手配をし、仕組んだ内部調査結果の責任をとらせてチップを即日解雇します。
一方、ブラッドリーはハンナと会い、真相を話させます。苦しむハンナの気持ちを思い、慎重に事を進めたいブラッドリーに対し、チップやコリーたちは譲らず、翌日、秘密裡に番組内でミッチのインタビューを決行することに……。
ところが翌日早朝……。フレッドが、スタッフにチップの解雇と後任の発表をしているとき、ハンナが薬物の過剰摂取で死んだとの知らせが届くのでした。
ミッチのインタビューは中止。責任を感じたブラッドリーは局を去ることを決断。しかし、ついに目が覚めたアレックスに引き留められます。
ミッチのセクハラを最初にリークしたのは自分だったとチップが告白。それは、アレックスを降ろそうとしていた上層部の動きを阻止するためでした。
いよいよ放送が始まります。アレックスとブラッドリーは、ついにライブでフレッドの悪行や局の体質を暴露するのでした。
『ザ・モーニングショー』はシーズン2、シーズン3へと更新!
AppleTV+は早々とシーズン2製作を発表し、当初は2020年11月配信の予定でした。
ところが、新型コロナウイルスにより、2020年3月にクランクインした撮影が中断。1年遅れ、ようやく2021年9月から11月にかけて、シーズン2の全10話が配信されました。
詳しいネタバレあらすじと新キャストについては、下記の記事をご覧ください。
また、2022年1月には、シーズン3の製作を公式に発表し、同年8月にクランクイン。2023年9月から11月にかけて、全10話が配信されました。すでにシーズン4の製作も決定しており、その事前情報についても触れています。
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