『マスクガール』全話ネタバレあらすじ/原作との違い/ミモの父?

マスクガール ドラマ

Netflixで8月18日に配信がスタートするや、いきなり週間グローバルトップ10のテレビ・非英語部門1位など、日本を含む世界各国で大ヒットしている韓国ドラマ『マスクガール』。

本記事では、全7話のくわしいあらすじを紹介し、原作との違い、そして最後に謎として残る「ミモの父はだれなのか?」について考察したいと思います。

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Netflixで配信された話題の韓国ドラマ『マスクガール』とは?

外見にコンプレックスを持つ一人の女性の壮絶な生き様を軸に、彼女に関わる人物たちを群像形式で描く物語であり、Netflixのドラマは全7話で構成されています。

原作は、メミとヒセのコンビが韓国「ネイバー・ウェブトゥーン」で配信した漫画。日本でも人物名を日本名に変え「LINEまんが」で配信されています。

韓国社会に根付く、強烈なルッキズムと整形文化、いじめ、デジタルタトゥー、宗教カルトなど、さまざまな社会問題が背景となっており、韓国ドラマらしいどろどろした愛憎劇は、いったん観始めると一気に虜となるでしょう。

主人公のキム・モミを、本作が衝撃的なデビュー作となった新人のイ・ハンビョル、アイドルグループAFTERSCHOOLのナナ、ドラマ『砂時計』や『春の日』で知られるコ・ヒョンジョンという3人が、リレー形式で演じているのも見どころです。

■主要登場人物とキャスト

【メイン】
●キム・モミ(マスクガール時代)/イ・ハンビョル
●キム・モミ(整形後)/ナナ
●キム・モミ(刑務所服役後)/コ・ヒョンジョン
●チュ・オナム/アン・ジェホン:モミの会社の課長
●キム・キョンジャ/ヨム・ヘラン:オナムの母
●キム・チュネ/ハン・ジェイ:整形し逃亡したモミの仕事仲間
●ミモ/シン・イェソ:モミの娘

【その他】
●パクチーム長/チェ・ダニエル:モミの会社の上司
●ユ・サンスン/キム・ガヒ:モミの会社の同僚
●イ・アルム/ジョンファ:モミの会社の美人同僚
●チェ・プヨン/ジュン:チュネの初恋の同級生
●アン・ウンスク/イ・スミ:刑務所の女囚ボス
●シン・ヨンヒ/ムン・スク:モミの母
●ハンサム和尚/パク・グンロク:マスクガールのファン
●クマさん/キム・ヒョンモク:マスクガールのファン

『マスクガール』全7話のネタバレあらすじ

主人公・モミの生き様が物語の主軸であることは変わりませんが、各話ごとに視点が変わるのが特徴です。

第1話「キム・モミ」

ダンスを踊って拍手喝采を浴びる、アイドル志望の少女キム・モミ。しかし成長するにつれ、容姿に難があったことから、逆に不細工だと馬鹿にされる存在に……。2009年、27歳となった頃には、ぱっとしない平凡なOLになり果てていました。

イケメンで紳士的なパクチーム長にひそかに憧れるも、しょせん既婚者ゆえ手は届かず、チヤホヤされる美人OLのアルムを嫉妬して、同僚のサンスンと愚痴をこぼし合う日々……。しかし、今も拍手喝采が忘れられないモミの、誰も知らない裏の顔は、仮面を被ってセクシーなライブ配信をするネットアイドル「マスクガール」でした。

そんなある夜、忘れ物をしてオフィスに戻ったモミは、パクチーム長とアルムの不倫現場を目撃します。ショックのあまり、酔っぱらった勢いで、ライブ配信でヌードをさらしてしまうのでした。

その結果、規約違反で配信停止。気落ちしたモミが、腹いせに、2人の不倫をOL仲間たちに吹聴したことで、社内中に知れ渡ることに……。また、酔っぱらって荒れたチーム長を介抱する流れで、ラブホテルに入ってしまうのでした。

パクチーム長は辞職。一方、会社のメールアドレスにマスクガールの写真とともに「私は君を知っている」のメッセージを見つけ、モミはパニックに陥ります。チーム長にメールを送るも、酔っぱらって何も覚えていないと返信され、また誰かにつきまとわれている被害妄想から、痴漢の冤罪騒ぎまで起こしてしまうのでした。

落ち込んで自信消失したモミを配信チャットで慰めてくれたのが、常連ファンの一人でハンドルネーム「前世はウォンビン」。実は、その正体は、会社の目立たない課長チュ・オナムでした。

第2話「チュ・オナム」

子どもの頃から、イジメられっ子だったチュ・オナム。支配欲の強い母のもと、ひらすら目立たないことで自己防衛し、アダルトアニメやラブドールで孤独と欲望を満たしていました。

そんな中、手のホクロとマニキュアから、お気に入りの配信アイドル「マスクガール」の正体が、会社のキム・モミであることを知ってしまいます。

見た目より中身を大切にするオナムは、やがて、モミのことを愛するように……。しかし、モミはパクチーム長のことが好きであり、オナムもせいぜい妄想の中で告白するだけ。パクチーム長とアルムの不倫現場をオナムも目撃し、喜びを感じたのも束の間、モミと酔っぱらったチーム長が、タクシーでラブホテルに消えるところを見てしまうのでした。

マスクガールからは、チャットで実際に会わないかと誘われますが、その勇気がなく……。そうこうしているうち、マスクガールはハンドルネーム「ハンサム和尚」と会う約束をしてしまいます。

「ハンサム和尚」は、アメリカ生まれだと嘘をつき、モミを誉めて飲ませ、ラブホテルに連れ込んでいました。オナムは、「ハンサム和尚」が、ネットに「マスクガールはかなりのブスだが、とりあえずヤル」と書き込んでいるのを見つけてしまい、慌てて、2人がデートしている場所に向かいます。

襲われ、逃げようとしたモミは、超絶ブスだと馬鹿にされて激怒。もみ合った結果、「ハンサム和尚」が頭をぶつけて血を流し、動かなくなってしまいます。モミは、何度か着信履歴のあったオナムに助けを求めます。

駆け付けたオナムは、「自分が始末する」と言い、モミを帰宅させます。しかし、遺体の処理をしようとしたところ、「ハンサム和尚」がふいに目を覚まし……。驚いたオナムは、何度もナイフを突き刺し、とどめを刺すのでした。一方、帰宅したモミは、ショックのあまり顔が溶けていく錯覚に襲われ……。

翌朝、出社したオナムは、モミが突然、会社を退職したことを知ります。モミは、マスクガールとして最後の配信を行い、それを見たオナムは、人事から聞き出したモミのアパートに駆けつけるのでした。

モミは、オナムが「前世はウォンビン」であることに気づきます。オナムもようやく本当の気持ちを告白しますが、モミから笑われ……。「モミは死んだことにする、新しくリセットする」と言うモミを、オナムはベッドに押し倒して凌辱。マスクを奪い取ると顔には包帯が巻かれていました。

モミは、自らオナムの上に被さり、アイスピックを何度も胸に突き立てて殺害します。

第3話「キム・キョンジャ」

1974年に結婚したもののほどなく離婚し、以来、女手一つで一人息子チュ・オナムを育ててきた母、キム・キョンジャ。オナムがソウルの大学に進学したところまではよかったものの、就職すると一人暮らしがしたいと家を出ていきます。

離れていく息子に不満たらたらでしたが、ある日、まったく連絡がとれなくなって心配になり、ついに警察とともにアパートを訪れると、そこでバラバラの遺体を発見するのでした。

遺体はオナムではないと判明したことでひとまず安心したものの、オナムの行方はいまだ不明のまま。警察の調べで、同じころ、会社の同僚キム・モミも整形して姿を消していることがわかりますが、それ以上の捜査は遅々として進まず……。また家の中にあふれていたアダルトグッズから、変態ストーカー扱いされて報道されることに我慢がならないキョンジャは、蓄えた貯金を切り崩し、自ら息子探しに身を投じます。

パソコン教室に通い、キム・モミ、そしてマスクガールについての調査を続けます。マスクガールのファンの一人でハンドルネーム「クマさん」とコンタクトをとった結果、ホームセンターの店頭で踊るイベントコンパニオンがマスクガールに似ているという有力情報と動画を得るのでした。

そんなとき、バラバラにしてスーツケースに入れられたオナムの遺体が発見され、モミが重要参考人に……。錯乱したキョンジャはモミの実家を訪ねて大騒ぎし、通報されてしまいます。よく当たるという占い師から、探している女はカンチョンにいると言われます。それは、イベントコンパニオンが踊っていたホームセンターのある町でした。

カンチョンを訪ね、聞き込みをするキョンジャは、夜の繁華街で、偶然、それらしき女を発見。女が入っていった一軒のキャバクラを突きとめ、やがて女がマスクガールと同じ三日月チャームのネックレスをしていることに気づくのでした。

ついに発見したと確信したキョンジャは、タクシードライバーに成りすまし、銃を手に入れ、女を拉致します。山奥にある教会の廃墟に連れていき、自白を強要。しかし、オナムの写真を見せても知らないと言い張り、自分の名はキム・チュネだと……。そして探している女キム・モミ知っていると言うのでした。



第4話「キム・チュネ」

1999年、キム・チュネの過去。容姿に恵まれず地味な転校生だったチュネは、同級生でアイドル志望のプヨンのことが好きになります。しかし、プヨンはそれを利用してチュネからお金を巻き上げる、極めつけの不良でした。

やがて、プヨンはアイドルグループのメンバーとして人気者に……。自分が利用されていたことを知ったチュネは、ネットにプヨンの過去を暴露。それが原因で、プヨンはアイドルの座を追われ、仕事すら失ったのです。

2009年、整形し別人となったチュネは、ホームセンターの店頭でイベントコンパニオンをしているとき、落ちぶれたプヨンと再会。自ら名乗って声をかけ、同棲することになります。しかし、クラブ勤めでナンバーワンの源氏名・ミエになったチュネに対し、プヨンは家でゲーム三昧の日々……。そんなとき、クラブに新しく入ってきたのが、キム・モミでした。

モミにナンバーワンの座と客を奪われ、喧嘩別れしたというのが、チュネの話であり、チュネは、キョンジャにモミ探しの協力をすると申し出ます。しかし、モミとの関係は、実はウソであり、2人は、恵まれなかった過去などを同じくし意気投合した親友だったのです。三日月のネックレスもそのときモミからもらったものであり、人を殺した過去を告白されてなお、守ってやりたいと思える相手でした。

チュネは、モミにキョンジャが探していることを伝え、逃げるように促します。家では、過去をネットに暴露したのはチュネだと気づいたプヨンに虐待され、一方、モミは、ファンの「クマさん」に発見されてしまいます。

2人一緒に逃げるため、荷物を取りに戻ったチュネは、それに気づいたプヨンをモミと一緒に殺害。逃走する車内で、モミは妊娠を告白します。そんな2人の車を、ついに事実に気づいたキョンジャが追いかけていました。

遺体の処理をしようとしていた2人に、キョンジャが銃を向けます。私がマスクガールだと言ったチュネが銃で撃たれますが、最後の力を振り絞ってキョンジャを倒し、死んでしまいます。モミは泣きながらも、キョンジャを乗せた車を池に沈めるのでした。

2011年、モミはついに逮捕され、連行されます。

第5話「キム・ミモ」

逮捕されたモミはすべての殺人を認め、無期懲役の判決が下ります。さかのぼること1年前の2010年に、モミは産んだ娘ミモを、母のヨンヒに預けていました。

2017年、ヨンヒに育てられ、成長したミモですが、ある日、周囲の噂から母がマスクガールであることを知ってしまいます。そのことで周囲からイジメに遭うことに……。祖母と引っ越しを繰り返すものの、どこに行っても噂は広まり、またミモも暴力で返す問題児に……。唯一、優しくしてくれたのはトッポッキ屋のおばさんだけでした。

2023年、転校先の中学で、ミモはイジめられっ子のイェチュンにようやく心を開き、仲良くなります。2人で一緒に暮らすためのお金を貯めることになり……。

しかし、パソコンを盗もうとして補導されたミモに対し、小学生にアイドルカードを売りつけようとしていたイェチュンは同級生に見られてしまい……。

校内では再び、ミモの母が連続殺人犯のマスクガールだったという噂が広がり、ミモはイェチュンの仕業だと直感。さらにイェツュンが、父はDVで母は義母だと言っていたのが嘘だったと判明し……。

ミモはイェツュンを呼び出し、言い争います。その様子をひそかに眺め、含み笑いをしている白髪の女性がいました。

第6話「キム・モミ」

2009年、無期懲役で刑務所に収監されたキム・モミ。そこでは、所長すら頭の上がらない女囚のボス、アン・ウンスクが支配していました。反抗的だったモミは、子分たちに襲われるも逆に叩きのめし、そのたびに懲罰房に……。そのしぶとさについにウンスクも音を上げるのでした。

2023年、模範囚となっていたモミのもとに、娘ミモのことを書いた記事の裏に「お前もわが子の破滅を味わえ」と書かれた手紙が届きます。それをみたモミは、脱獄を決意しますが、失敗に終わります。

独房に入れられたモミが、敬虔な新所長から渡されたのは聖書。それによってモミは、神への信仰に目覚めます。別人のようになり、そればかりか、ウンスクの病気の娘のために、腎臓のドナー提供を申し出るのでした。

そんな中、刑務所にやってきた教会ボランティアの中にいた白髪の女性がモミに話しかけてきます。池に沈められた車から脱出して生き延び、整形して復讐を企てていたキョンジャでした。トッポッキのおばさんとなって娘ミモに近づいて、暴力をそそのかし、またマスクガールの娘だという噂を、あっちこっちで広げていた張本人でもありました。

キョンジャは、モミの耳元で「子どもがいなくなる自分と同じ気持ちを味合わせる」とささやいて去っていきます。

最終第7話「モミとミモ」

キョンジャは、家出したミモを、人里離れた一軒家に匿っていました。

モミは、母ヨンヒに電話しますが、冷たく拒否されます。ウンスクの計らいで、ミモの通う中学に電話することができますが、制限時間がきて話せず。その後、ウンスクから娘の写真も渡されますが、モミは偽物だと確信。実は、すべてウンスクの適当な嘘でした。

ウンスクの娘に臓器提供する手術のため、病院に移送されたモミ。しかし、その直前に病院から逃亡することに成功します。すでに、イェツュンと一緒に、不審なトッポッキおばさんの家に向かっていた母ヨンヒに電話。事実をすべて話してミモの危険を伝えつつ、自分もそこに向かうのでした。

ヨンヒとイェツュンが先に到着。ヨンヒとキョンジャが争っている間に、イェツュンが地下に監禁されたミモの救出に向かいます。ヨンヒは刺されますが、そこにモミが到着。キョンジャと激しく争いながら、ミモとイェツュンを外に逃がすのでした。

ミモが謝る声を聞きながら、ヨンヒは出血死します。なんとかキョンジャを倒したモミが外に出てきますが、そこに銃を手にしたキョンジャが現れます。銃を放ったキョンジャは、警察に狙撃され、一方、銃弾はミモを守って覆いかぶさったモミを貫いたのでした。

その後、イェツュンの親が保護者代わりとなって学校に戻ったミモ。母モミの少女時代の遺品の中にビデオテープを見つけます。そこには、ダンスを踊って、皆から誉められる少女の頃のモミが映っていました。



原作漫画とドラマの違いは?

大筋に変更はありませんが、原作の漫画全127話をドラマ7話にしたこと、またコミックと実写ドラマの表現の違いゆえか、いくつか異なっている点があります。

主要な相違点を7つ紹介します。

ドラマでハンサム和尚にとどめを刺して殺害するのはオナムであり、遺体の処理も行いますが、原作では、モミ本人が、ハンサム和尚もオナムも両方殺害します。

原作では、整形して逃亡したモミは、いっとき婚約者もいる幸せな日々を送ります。ところが、モミ整形前の指名手配写真を見た婚約者が、ブスだと馬鹿にしたことでモミはショックを受け、去ることを決意します。

ドラマではモミとチュネは、互いの共通点から意気投合し、親友のような関係として描かれますが、原作はそれほど単純ではありません。モミは、チュネ(原作の源氏名はララ)を嫌い、泥棒の濡れ衣をきせてクラブを追い出します。その後、モミは自分の名前をララと変え、とんとん拍子に芸能界デビューまで至ります。しかし、芸能界で成り上がるために何度も整形したことで後遺症を起こし、引退を余儀なくされます。

一方、風俗まで身を落としていたララ本人は、キョンジャからマスクガールと間違われて拉致されますが、お金を受けとって、モミ探しを手伝います。その後、ララが恋人を殺してしまい、モミの助けを求めるなどありますが、結局、ララの思惑に気づいていたモミは、ララを変装させて自分に見せかけ、キョンジャに殺させます。

キョンジャは、後に、自分が殺したのがモミではなくララだったことに気づき、あらたに整形して復讐のため動きます。

ドラマでは、キョンジャは警察に銃殺され、モミはキョンジャの撃った銃弾で死にますが、原作は違います。モミは、キョンジャの家に向かう途中、警察に包囲されて囲まれて崖から投身、キョンジャも警察の追跡を逃れた山中で自殺します。

モミの生死は不明のままでしたが、成長したミモが、窓の外に、モミらしきマスクをした女性の姿を見るという場面があります。

考察『マスクガール』、モミの父親はだれ?

以上、全7話のあらすじ、および原作との違いをネタバレありでご紹介しました。

さて、ドラマを視聴した人の間で話題になったのが、結局ミモの父はいったい誰なのか、という点に関してです。それをはっきり示すセリフがドラマになかったためです。

唯一、ヒントとなるシーンは第4話にあります。モミとチュネがプヨンの遺体を棄てに行く車内での会話です。

「妊娠したかも」というモミの告白に対し、チュネは誰の子かと問い、こう言います。

「まさか、あのチュ…」

それに対し、モミは否定も肯定もせず運転を続けており、それはつまり、チュ・オナムが父だと暗に示唆していると見るのが自然でしょう。実際、モミとオナムは、オナムを殺害する前に肉体関係を持っています。

そうなると、キョンジャは、ミモが実の孫であることも知らずに殺そうとしていることになり、そこに大きな悲劇が隠されているとも言えるでしょうです。実際、拉致されたミモが、キョンジャを慕い、誕生日のお祝いするシーンでは、キョンジャの決心が揺らぎそうになっていましたが、そうした裏の背景を理解すると、なかなかに意味深なシーンです。

本ドラマが気に入った方は、原作漫画も読んでみてはいかがでしょうか?

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