『あまちゃん』ロケ地/撮影場所/キャストのその後と現在【2023】

あまちゃん ドラマ

2013年度上半期に放送された第88作目の連続テレビ小説『あまちゃん』。2023年4月から9月まで、BSの早朝のアンコール枠で二度目となる再放送が行われ、朝ドラ史上屈指の名作に再び熱い注目が集まりました。

驚くべきことに、2023年で、最初にドラマが放送されてから早丸10年!

そこで本記事では、ドラマの主なロケ地・撮影場所および主要キャストのその後と現在について、ご紹介したいと思います。

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『あまちゃん』放送から丸10年の2023年、再放送!

『あまちゃん』が放送されたのは2013年4月1日から9月28日。2023年で、ちょうど丸10年が経ちました。

主人公は、夏休み、ひょんなきっかけで母が捨てた故郷、岩手県三陸海岸にある北三陸市にやってきた東京の女子高生・天野アキ。苦労して祖母と同じ海女となったものの、やがてアイドルとして飛躍し、成長していく姿を、2011年に発生した東日本大震災の悲劇を挟んで描き、社会現象を巻き起こすほどの大きな話題をよびました。

本ドラマの魅力は数多くありますが、何より宮藤官九郎によるオリジナル脚本の秀逸さ、豪華で多彩なキャストたちの魅力、そして主な舞台となっている三陸というロケーションのすばらしさは誰もが認めるところでしょう。

そして2015年に次ぐ、2023年4月から9月の二度目の再放送。再び注目が集まった、主要ロケ地のその後と現在について、まずご紹介しましょう。



ロケ地・撮影場所のその後と現在

※2023年10月現在の情報です。

①岩手県久慈市長内町「小袖漁港」→袖が浜漁港

祖母が暮らす北三陸市「袖が浜漁港」の撮影場所となった久慈市の「小袖漁港」は、『あまちゃん』を代表するロケ地として、多くのファンが訪れる一大聖地となりました。現在も当時の景色はそのまま残っており、今なお聖地巡礼にやってくるファンが絶えません。

●「小袖海女センター」

そんな中、ドラマの撮影後に新しく完成した建物が、巨大な夫婦岩のすぐ近くにできた「小袖海女センター」です。もともとあった前施設が東日本大震災で流されたため、2015年に再オープンしました。

1階が、観光案内と産直コーナー、2階に海女の展示コーナー、3階には生ウニ丼やまめぶ汁などを季節限定で提供する食事スペースがあります。また、時期限定で海女さんたちの素潜り漁の実演を見ることもできます。

■小袖海女センター
住所:久慈市宇部町24-110-2
公式HP:https://www.kuji-kankou.com/ama

●「北限の海女の道、あまちゃんロケ地記念碑」

ドラマに何度も登場した、アキら海女さん仲間たちが「袖が浜漁業協同組合」を出て坂道を下り、海沿いの道に出た三差路には、撮影後にドラマの記念碑が建てられました。ちなみに、「袖が浜漁業協同組合」の外観のロケ地となった建物はそのまま現存しています。

また、そのすぐ近くには小袖の人々が使う方言で、ドラマで一躍流行語にもなった「じぇじぇじぇ」を記念した「じぇじぇじぇ発祥の地石碑」もあります。

■北限の海女の道、あまちゃんロケ地記念碑
住所:久慈市長内町第24地割

●「小袖漁港監視小屋」

小池徹平演じる足立ヒロシがバイトしていた監視小屋も現存しています。中に入ることはできませんが、近くまで行くことはでき、小袖漁港の全景を見下ろすことができます。

■小袖漁港監視小屋
住所:岩手県久慈市宇部町第24地割

②岩手県久慈市「三陸鉄道・久慈駅」→北三陸駅

架空の北三陸駅の駅舎のロケ地となったのが、三陸鉄道リアス線の終着駅「久慈駅」です。JRの駅舎のすぐ隣にあり、朱色のファサードが特徴的です。二つの駅の前に拡がるターミナルは、ドラマの撮影後に整備されています。

■三陸鉄道・久慈駅
住所:久慈市中央3丁目

●「久慈駅前デパート」

吹越満演じる菅原保らが働く「北三陸観光協会」があった建物は、ロータリーを挟んで駅舎の向いにある「久慈駅前デパート」がロケ地となっています。

1965年竣工の非常に昭和レトロな雰囲気が印象的な「久慈駅前デパート」も、そのままの外観で現存していますが、残念ながら老朽化によって内部の見学は不可となっています。2023年現在も入居者がいるのかいないのか、外見はほとんど廃ビルと化しています。何度も取り壊しの話が出ているようですので、ぜひ今のうちに外観だけでも目に留めておきたいものです。

■久慈駅前デパート
住所:久慈市中央3丁目42

●「久慈市情報交流センターYOMUNOSU」

『あまちゃん』のロケ写真や小道具の展示、物品販売などの目的で一時、久慈駅前に設けられていた「あまちゃんハウス」は2020年に閉館。展示の一部が移設されたのが、2020年7月に新しく駅前にオープンした「久慈市情報交流センターYOMUNOSU」です。

観光案内所と図書館がひとつになった複合施設であり、『あまちゃん』で実際に使われた衣装などが展示されたコーナーもあります。また、1階のカフェ「StAND hibiki」には、観光協会のシンボルだった例のジオラマが展示されているほか、「喫茶&スナック・リアス」の名物だった照明器具も使用されています。

■久慈市情報交流センターYOMUNOSU
住所:久慈市中央三丁目58
公式HP:https://yomunosu-kuji.jp/

③岩手県久慈市「上山琥珀工芸」の琥珀坑道→勉さんの琥珀採掘場所

塩見三省が演じた小田勉のモデルだと言われているのが、「上山琥珀工芸」の上山昭彦氏であり、同社の採掘場が撮影に使用されました。

現在も予約すれば、上山氏ガイドによる坑道見学が可能なほか、さまざまな琥珀のアクセサリーなどがネット販売されているようです。

■上山琥珀工芸
住所:久慈市長内町第17地割32-2
公式HP:https://kamiyamakohaku.jp/

④岩手県久慈市宇部町「三陸鉄道北リアス線」線路沿いの道→オープニング映像

オープニングクレジットの映像に使用されているほか、劇中でも、自転車に乗ったアキが電車と並走して走ったのどかな田園地帯が、久慈市宇部町の「三陸鉄道北リアス線」線路沿いの道です。

2023年4月には、ドラマ放送10周年を記念し、ここにも記念の石碑が建てられました。「あまちゃんロケ地、オープニング曲・三鉄と田園ロケ地」と刻まれています。

■あまちゃんロケ地・石碑
住所:久慈市宇部町第15地割

⑤岩手県下閉伊郡普代村「三陸鉄道・堀内駅」→袖が浜駅

アキが利用する最寄り駅「袖が浜駅」のロケ地となったのは「堀内駅」(本記事のトップ画像)です。ユイが「アイドルになりたい」と叫んだホームです。

太平洋を望む見晴らしの良い1面のみのホームであり、小さな無人駅ですが、高台にあるため東日本大震災の津波の浸水からも逃れることができました。『あまちゃん』ファンなら見逃せない聖地の一つです。

■三陸鉄道・堀内駅
住所:下閉伊郡普代村第20地割

三陸鉄道の駅では他にも、アキとユイがウニ丼を売るシーンに登場した「野田玉川駅」、ユイの自宅の最寄り駅が「田野畑駅」、津波の被害を受けた線路として登場したりするのが「島越駅」です。

鳥越駅」は、実際に津波の被害を受け、駅舎やホームが消失。ドラマ放送後の2014年4月にようやく営業を再開し、同年7月に美しい新駅舎が完成しました。

■三陸鉄道・鳥越駅
住所:下閉伊郡田野畑村島越



⑥岩手県下閉伊郡普代村「三陸鉄道大沢橋梁」→北三陸鉄道リアス線のアーチ橋

しばしば劇中に登場する美しいアーチ橋は、「三陸鉄道・大沢橋梁」です。電車に乗って去っていくアキや春子を、夏が下から見送った場所でもあります。

この橋を通り過ぎるときに眺める景色は絶景であり、観光客のため、橋梁上で約1分間停車するサービスもあります

■三陸鉄道・大沢橋梁
住所:下閉伊郡普代村第20地割

⑦岩手県久慈市侍浜町「侍浜海水プール」→アキが潜水の練習をした海水プール

キャンプ場である「北侍浜野営場」に隣接した、岩場をくりぬいて作られた波のない海水のプールです。コインシャワーや脱衣所、水洗トイレが設置されており、利用料は無料です。

毎年7月から8月の期間限定で利用できます。2022年は新型コロナウイルスの影響で、プール開きは中止されていましたが、2023年には開放されました。

■侍浜海水プール
住所:久慈市侍浜町向町第7地割
公式HP:https://www.city.kuji.iwate.jp/kanko/kanko/index.html

ちなみに、アキが通う北三陸高等学校の潜水土木科の実習プールは、岩手県九戸郡洋野町にある「県立種市高等学校」のプール、また校舎は埼玉県大里郡寄居町にある「寄居城北高等学校」がロケ地です。

⑧東京都台東区上野「アメ横センタービル」→東京EDOシアターのあるビル

古田新太演じる荒巻太一が名付けた、GMTが公演を行う「東京EDOシアター」の外観や入口回りのロケ地となったのは上野にある「アメ横センタービル」です。現在もアメ横のランドマークとして現存し、近年はとくに外国人観光客でにぎわうスポットとなりました。

また同ビル内には、実際、ドラマの放送後、アイドルグループ「スマイル学園」が公演を行う「上野アメ横アイドル劇場」が2015年9月まで実在していました。

「東京EDOシアター」の内部は、「原宿アストロホール」で撮影が行われましたが、2017年12月31日に閉店。現在は別のテナントが入居しています。

■アメ横センタービル
住所:東京都台東区上野4丁目
公式HP:https://www.ameyoko.net/

⑨東京都千代田区「秋葉原UDX」→安部がまめぶを売る広場など

片桐はいり演じる安部がまめぶを売った広場ほか、GMTがイベントを行う場所としても使用されたりしたのが「秋葉原UDX」です。

「秋葉原UDX」は、2006年3月に開業した高層ビルであり、JRの駅とも歩行者デッキで直結する、秋葉原を象徴する建物の一つです。

ちなみに、劇中、「岩手物産展」を開催していた場所は御徒町駅近くの「おかちまちパンダ広場」です。現在も、さまざまなイベントが開かれて賑わう広場です。

■秋葉原UDX
住所:東京都千代田区外神田4丁目
公式HP:https://udx.jp/

⑩東京都千代田区外神田「昌平橋」→GMTがファンミーティングした橋

GMTがまだ少ないファンを前に、路上でファンミーティングをした橋は、神田川にかかる「昌平橋」です。

江戸時代の寛永年間に、ここに最初の橋が架設されたと言われ、非常に歴史のある橋です。現在のものは、1923年(大正12年)に架け替えられたものです。

■昌平橋
住所:東京都千代田区外神田2丁目

⑪東京都台東区谷中「大名時計博物館」→GMTメンバーの下宿先

GMTのメンバーが下宿する「まごころ第2女子寮」の外観として使用されたのは、谷中にある「大名時計博物館」です。

江戸時代、大名のお抱えだった時計師たちが作った貴重な「大名時計」を展示する珍しい博物館として、現在も、期間限定で開館しています。

■大名時計博物館
住所:台東区谷中2-1-27

⑫千葉県勝浦市「豊浜漁港」→映画『潮騒のメモリー』の撮影地

劇中に登場する、アキと鈴鹿ひろ美が主演するリメイク映画『潮騒のメモリー』が撮影された港のロケ地は、勝浦市の「豊浜漁港」です。「海なりの宿・花あさぎ」付近のようです。

ドラマ放送時は、人気の宿だった「花あさぎ」ですが、残念ながら2022年5月8日をもって閉業しています。

■豊浜漁港
住所:千葉県勝浦市新官



主要キャストのその後と現在

①能年玲奈の事務所移籍騒動と芸名改名

アキ役で大ブレークを果たし、翌年には主演映画『ホットロード』も高い評価を得るなど、一躍国民的人気女優の地位を確立した能年玲奈ですが、その後の芸能活動は決して順調ではありません。

2016年、所属していた芸能事務所「レプロエンタテインメント」から独立。仕事上の方向性の違いが理由だと言われていますが、詳細はよくわかっていません。同時に、おそらく契約上の理由から芸名を能年玲奈から「のん」に改名。しかしその後は、表舞台でその姿を見ることは非常に少なくなっています。

そんな中でも、2016年公開の映画『この世界の片隅に』で主人公・すずの声を演じ、非常に高い評価を得るなど、地道ながらも芸能活動を続けています。

再放送が始まった直後の2023年4月には、三陸鉄道・久慈駅で開催された「三陸元気!GOGO号」と命名されたラッピング列車の出発式に出席し、テープカットにも参加しました。久慈市とは今も観光の顔として良好な関係を築いているようです。

②蟹江敬三が放送の翌年に死去

アキの祖父・天野忠兵衛を演じた蟹江敬三は、『あまちゃん』の放送が終了して数か月後の12月、末期の胃がんと診断され、その後は入退院を繰り返しながら仕事を続けていましたが、翌2014年3月30日、69歳で死去しました。

訃報を受け、能年玲奈らも追悼のメッセージを寄せました。

③ピエール瀧の薬物逮捕

寿司店「無頼鮨」の大将・梅頭を演じたピエール瀧ですが、2019年3月、麻薬取締法違反の容疑で逮捕されました。所属事務所「ソニー・ミュージックアーティスツ」とは契約解除に至り、6月には、懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を受けました。

その後は、芸能活動休止状態が続いていましたが、電機グルーヴの楽曲については、署名活動によって、2020年6月より楽曲配信が再開。また、俳優としても徐々に活動を再開し、2023年にNetflixで配信されたヒットドラマ『サンクチュアリ -聖域-』では、相撲の親方役で注目を集めました。

④勝地涼・東出昌大、人気女優との離婚

「前髪クネ男」ことTOSHIYA役で、わずか1話のみの出演だったにも関わらず、強烈な印象を残した勝地涼は、2018年7月に、元AKB48 の前田敦子と結婚。翌年には長男をもうけましたが、2021年4月に離婚に至りました。

杉本哲太扮した大吉の若い頃を演じた東出昌大は、『あまちゃん』に続く朝ドラ『ごちそうさん』で共演した杏と2015年に結婚。双子の女児、第3子となる長男をもうけますが、2020年1月、映画で共演した女優・唐田えりかとの不倫が発覚します。同年8月、杏との離婚を発表しました

不倫がスキャンダルとなった東出昌大は、一時芸能活動を休止した状態でしたが、その後、テレビドラマや映画に復帰しつつあります。

⑤小泉今日子・橋本愛の政治的発言が賛否

アキの母・春子を演じた小泉今日子は、2020年4月ごろから、自身が社長を務める株式会社明後日のSNS内で政権批判のコメントを連投し、一部で、代表曲「まっ赤な女の子」と揶揄されるなど、賛否両論を巻き起こしました。

共産党の新聞「赤旗」に登場し、共産党からの出馬報道まで出ましたが、本人はそれを強く否定する事態に至りました。

アキの親友・足立ユイを演じた橋本愛も、2023年3月、SNSに発表したトランスジェンダーに関するコメントが炎上し、謝罪を余儀なくされるという事態に至りました。

入浴施設やトイレの使用に関する考えを真摯に述べたものであり、実際には、橋本愛に賛同する意見の方がむしろ大勢を占め、「橋本愛さんに連帯します」というハッシュタグがトレンド入りするほどでした。



『あまちゃん』の再放送で人気再燃!

2023年4月3日に再放送が始まるやいなや、すでに岩手県久慈市を中心としたロケ地には、再び多くの観光客が訪れる事態となったようです。

新型コロナウイルスによる行動制限もなくなり、ぜひ機会があれば一度、聖地巡礼に出かけてみてはいかがでしょうか?

『あまちゃん』終了後の同再放送枠で放送されるのは第99作目の『まんぷく』です。詳しくは下記の記事をご覧ください。

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