『あまちゃん』を盛り上げた名脇役キャスト15人紹介【現在】

あまちゃん脇役 ドラマ

2013年4月1日から9月28日まで放送されたNHK連続テレビ小説、通称「朝ドラ」第88作目の『あまちゃん』。

2023年4月から9月まで、NHK BSで二度目となる再放送がされ、ユーモアあふれる面白さに再び大きな盛り上がりをみせました。

本作の魅力の一つは、なんと言っても個性あふれるキャストたち。そこで本記事では、天野家の面々など主要キャストではなく、周囲を取り囲む名脇役たちに注目してみました。

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『あまちゃん』再放送で再び人気沸騰!

2013年に『あまちゃん』が放送されてから、ちょうど丸10年が過ぎた2023年、待望の再放送が実現! 再放送自体は、2015年に続き二度目となりますが、飽きられるどころか、今なお新鮮な面白さを再確認した人も少なくないでしょう。

能年玲奈(現在はのん)演じる主人公の天野アキが、母の故郷・北三陸の海女として、やがてアイドルとして飛躍し、成長していく姿を描く物語です。

宮藤官九郎のユーモアあふれる脚本、舞台となったロケ地の魅力にくわえ、忘れてはならないのが、豪華なキャスティングの妙!

そこで、能年玲奈、小泉今日子、宮本信子ら天野家の面々、また橋本愛らを含む主要キャストでなく、彼らを取り巻く名脇役15人にフォーカスし、簡単なプロフィールや現在の状況などについて紹介したいと思います。

※ドラマのロケ地や主要キャストの現在については、以下の記事をご覧ください。

『あまちゃん』名脇役のキャスト15人のプロフィールと現在

※情報は、2023年10月現在のものです。

①渡辺えり(今野弥生役)

海女の一人で、歌唱力抜群の弥生を演じた渡辺えりは、1955年1月5日、山形生まれ。自身の劇団「劇団3○○」において、劇作家・演出・出演までこなすマルチな才能を発揮したのち、1983年の朝ドラ『おしん』で一躍広く知られる存在となりました。

「劇団3○○」は1997年に解散していますが、その後も個性派女優として、また劇作家・演出家として多彩な活動を続けています。2021年には個人事務所も設立しました。

プライベートでは、1996年に劇団の若手俳優・土屋良太と結婚しましたが、2019年に離婚しています。

②菅原大吉(今野あつし役)

町の商工会長を務める弥生の夫・あつしを演じた菅原大吉は、1960年4月14日、宮城県生まれ。名バイプレーヤーとして様々なドラマや映画、舞台に出演しており、朝ドラだけでも、本作に続き『まんぷく』『エール』『おかえりモネ』、そして『らんまん』と、合計5作品に登場します。

あまり知られていませんが、妻は、漫才コンビ「ピンクの電話」のみやちゃんこと竹内都子です。

③木野花(長内かつ枝役)

漁協組合長の六郎と結婚と離婚を繰り返している海女の一人、「メガネ会計ばば」ことかつ枝を演じた木野花は、1948年1月8日生まれ、青森県出身。1974年に「劇団青い鳥」を結成し、まずは舞台女優として目覚ましい活躍をみせました。80年代に放送された金鳥ゴンのCM「亭主元気で留守がいい」も有名です。

70代中盤となった現在も、さまざまなドラマ、映画、舞台に出演。2018年には、映画『愛しのアイリーン』でキネマ旬報ベスト・テンの助演女優賞を受賞しました。2023年春放送のドラマ『unknown』には駄菓子屋の店主役で出演しました。

私生活では離婚歴があり、現在は独身です。

④でんでん(長内六郎役)

海女の一人・かつ枝の内縁の夫で、袖が浜漁協の組合長をしている六郎を演じたでんでんは、1950年1月23日、福岡県生まれ。1980年、『お笑いスター誕生!!』で金賞を得たのを機に、田所完一の名でお笑い芸人としてデビューしました。

その後、俳優に転身して、芸名もでんでんに改名。2010年の映画『冷たい熱帯魚』で、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞含む数々の賞を席巻し、非常に高い評価を得ました。その後は、さまざまな作品で引っ張りだこの人気を誇る名バイプレーヤーとして活躍しています。

プライベートはあまり公にしていませんが、既婚で娘が一人います。

⑤美保純(熊谷美寿々役)

不倫、駆け落ちの過去もあるという魔性の海女・美寿々を演じた美保純は、1960年8月4日生まれ、静岡県出身。1982年の映画『ピンクのカーテン』でブルーリボン新人賞を受賞するなど、ピンク映画の人気女優から、やがて一般映画やドラマに出演するようになりました。

『男はつらいよ』シリーズでは、桂あけみ役で合計8作品に出演し、日本アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたこともあります。現在も、ドラマ、映画、舞台で独特の存在を放つ女優として活躍しています。



⑥片桐はいり(安部小百合役)

まめぶを愛し、やがて上京する海女兼漁協の事務員「あんべちゃん」こと安部小百合を演じた片桐はいりは、1963年1月18日、東京都大田区生まれ。劇団「ブリキの自発団」に入団し、キャリアをスタートさせました。

その後は、強烈な個性を持つ名バイプレーヤーとしてさまざまな作品に出演。脇役にとどまらず、2021年のドラマ『東京放置食堂』では主人公を演じ、話題になりました。朝ドラは、『あまちゃん』に続き、『とと姉ちゃん』『ちむどんどん』と3作品に出演しています。

⑦伊勢志摩(花巻珠子役)

上京した小百合の後任としてやってきた、不愛想なシングルマザー・花巻珠子を演じた伊勢志摩は、1969年8月9日生まれ、岩手県出身です。

松尾スズキ主宰、宮藤官九郎も参加する劇団「大人計画」に所属する女優として、劇団の舞台に立つほか、ドラマ、映画でも得難い存在感を放つ個性派女優として活動しています。最近の出演作にはドラマ『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』『拾われた男』『リバーサルオーケストラ』、映画『ウェディング・ハイ』などがあります。

プライベートはあまり公にしていませんが、子どもが2人いるという情報もあります。

⑧杉本哲太(大向大吉役)

北三陸駅の駅長にして、実は小百合の元夫・大吉を演じた杉本哲太は、1965年7月21日、神奈川県生まれ。不良の暴走族から、ロックバンド加入を経て、演技の道に転身した異色派俳優です。

1983年の映画『白蛇抄』で日本アカデミー賞新人賞を受賞し、注目されます。その後は多数のドラマ、映画に出演する人気俳優となりました。朝ドラは、本作が『チョッちゃん』に続いて2度目、大河ドラマは『鎌倉殿の13人』まで合計8作品に出演しています。

プライベートでは、1992年、神津善行・中村メイコ夫妻の娘である神津はづきと結婚し、一男一女がいます。長男の杉坂太吉はドラマーとして活動しています。

⑨荒川良々(吉田正義役)

北三陸駅のとぼけたイタイ副駅長「吉田くん」こと吉田正義を演じた荒川良々は、1974年1月18日生まれ、佐賀県出身の「大人計画」所属俳優です。

2008年には、初の主演映画『全然大丈夫』が話題をよびましたが、『あまちゃん』で一躍、全国的に広く知られるようになりました。独特のルックスと個性を持ち、舞台のみならずドラマや映画、またCMなどでも強烈な印象を残す名脇役として活躍しています。最新作は、2023年11月23日公開の北野武監督作『首』です。

私生活はあまり明らかにしていませんが、2023年現在、どうやら独身のようです。

⑩吹越満(菅原保役)

クセの強い観光協会長の菅原保を演じた吹越満は、1965年2月17日、青森県生まれ。1984年から1999年まで、劇団「WAHAHA本舗」で活動していました。多数の映画やドラマ、舞台に出演する実力派であり、長らく続く『特捜9』シリーズにおける青柳靖警部補役は当たり役の一つです。

1994年に女優の広田レオナと結婚し、一女をもうけますが2005年に離婚。しかし、2人は復縁して2012年に再婚しますが、2016年には再び離婚に至っています。



⑪安藤玉恵(栗原しおり役)

恋人探しに躍起な観光協会の事務員・栗原しおりを演じた安藤玉恵は、1976年8月8日生まれ、東京都荒川区出身です。大学卒業後、劇団「ポツドール」の看板女優として活躍し、2003年に映画デビュー。2012年の映画『夢売るふたり』では高崎映画祭最優秀助演女優賞に輝き、演技派女優として高い評価を得ました。

その後は多くの映画、ドラマ、舞台に出演していますが、2021年にはドラマ『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』に主演、また朝ドラも『らんまん』に再び出演しました。

プライベートでは、劇団「庭劇団ペニノ」を主宰するタニノクロウと結婚し、息子が一人います。

⑫皆川猿時(磯野心平役)

アキらが通う北三陸高校潜水土木科の教師・磯野心平を演じた皆川猿時は、1971年2月1日生まれ、福島県出身の「大人計画」所属俳優です。劇団所属の俳優たちで結成されたパンクバンド「グループ魂」のメンバーでもあります。

『あまちゃん』で全国的に広く知られるようになり、多くの作品にキャスティングされるようになりました。大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』や、最近でも2023年のリメイクドラマ『犬神家の一族』で古舘弁護士を演じました。

妻は、「大人計画」所属の女優・田村たがめで、一男一女がいます。

⑬塩見三省(小田勉役)

喫茶&スナック「リアス」でいつも琥珀を磨いている、琥珀の掘削職人・小田勉を演じた塩見三省は、1948年1月12日、京都府生まれ。1978年から2015年まで演劇集団「円」に所属し、数多くの舞台を踏んだほか、多数の映画やドラマに出演する渋い名バイプレーヤーです。

朝ドラは『あまちゃん』まで4作品、大河ドラマも6作品に出演しているほか、映画『アウトレイジ』シリーズにおけるヤクザ役も話題をよびました。

私生活では、2014年に脳出血を患い長期療養を余儀なくされましたが、リハビリによって後遺症を克服し、俳優業に復帰しています。家族は妻との間に息子が一人おり、2021年には、家族の支えを得て再起する姿を綴ったエッセイ集『歌うように伝えたい 人生を中断した私の再生と希望』を発表しました。

⑭村杉蝉之介(ヒビキ一郎役)

アイドルオタクの追っかけ・ヒビキ一郎を演じた村杉蝉之介は、1965年9月7日生まれ、 群馬県出身の「大人計画」所属俳優です。皆川猿時と同様、バンド「グループ魂」のメンバーでもあります。

宮藤官九郎が脚本を担当した大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』にも出演しているほか、さまざまなドラマや映画で特異な存在感を持つ脇役を演じています。

プライベートでは、2015年に一般女性と結婚したことを公表しました。

⑮尾美としのり(黒川正宗役)

アキの離婚した父でタクシードライバーの黒川正宗を演じた尾美としのりは、1965年12月7日、東京都出身。「劇団ひまわり」に所属する子役から長いキャリアを誇りますが、1982年の大林宣彦監督作『転校生』で主人公を演じて一躍注目を集めました。

以後、大林作品の常連となり計19作品に、また宮藤官九郎作品にも頻繁にキャスティングされています。朝ドラは『あまちゃん』まで計3作品、大河ドラマは5作品に出演しています。

私生活では、1993年に高校の同級生だった一般女性と結婚しました。どうやら子どもはいない模様です。

キャスティングが秀逸な朝ドラを代表する傑作『あまちゃん』

このように、『あまちゃん』には、宮藤官九郎が関わる「大人計画」のメンバーが多数含まれているように、舞台で確かな実績を積んだ実力派が多く出演しているのがよくわかります。

多彩なキャスト陣の存在感が、ドラマの大きな魅力の一つとなったのは当然でしょう。

『あまちゃん』に続き、NHK BSの同再放送枠に選ばれたのは第99作目の『まんぷく』。詳しくは下記の記事をご覧ください。

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