ドラマ『POSE/ポーズ』の大ヒットで、世界的スターの地位を不動のものとしたMJ・ロドリゲス。
日本にも多くのファンがいますが、残念ながら彼女自身についての情報はあまり多くはありません。
そこで、MJ・ロドリゲスの公私にわたる詳しいプロフィールについて、最新情報を交えながらご紹介したいと思います。
トランスジェンダーの女優として活躍するMJ・ロドリゲス
アメリカでは、今や、LGBTQのさまざまな役者たちが、普通に映画やドラマで活躍する姿が見られるようになりました。
そんな中、トランスジェンダーの女優として、代表的存在の一人ともいえるのがMJ・ロドリゲスです。
MJ・ロドリゲスのプライベートやキャリアについて、11のポイントからわかりやすくご紹介します。
MJ・ロドリゲスに関わる知られざる11の事実
1.生い立ちと教育
MJ・ロドリゲスは、1991年1月7日、ニュージャージー州ニューアーク生まれ。母はアフリカ系、父はアフリカ系とプエルトリコ系のハーフです。
ニューアークにある「クイーン・オブ・エンジェルス・カソリック・スクール」を経て、11歳のとき「NJPAC(ニュージャージー・パフォーミング・アーツ・センター)」に入学し、演技を学びました。地元のユース・シアターにも参加し、複数の舞台を踏んでいます。
卒業後は「バークリー・カレッジ・オブ・ミュージック」で奨学金を獲得し、勉強を続けました。
2.トランスジェンダーとしての目覚め
7歳のときには、すでに女性になりたいと願っていたと言います。しかし、その気持ちを自分でも長い間受けいれられませんでした。14歳のときついに両親にカミングアウトしましたが、そのときには、トランスジェンダーではなく、ゲイかバイセクシャルだと告げたようです。
それと同時に、ドラマ『POSE/ポーズ』でも描かれる「ボールルーム」に参加するようになり、ヴォーギング・ダンスなどを身につけました。
3.本名は?
MJ・ロドリゲスの本名は、ミカエラ・アントニア・ジェ・ロドリゲス(Michaela Antonia Jaé Rodriguez)です。
おそらく女性として「ミカエラ」に改名する前は、マイケル(Michael)だったと思われ、早い時期のインタビューの中には、そう書かれているものもあります。
役者としての芸名はMJ・ロドリゲスで通していますが、その由来はマーベル・コミックに登場するキャラクター、Mary Jane “MJ” Watsonにならったものです。
後述するように、歌手としてオリジナル曲をリリースするにあたっては「ミカエラ・ジェ(Michaela Jaé)」の名前を使用しています。
4.プロフェッショナル・デビュー
大学在学中の2011年、ミュージカル『レント』のオフ・ブロードウェイ版でエンジェル役を演じ、事実上のプロフェッショナル・デビューを果たしました。同年のクライブ・バーンズ賞に輝くなど、非常に高い評価を得ています。
その後、テレビドラマ『ナース・ジャッキー』や『マンハッタンに恋をして 〜キャリーの日記〜』に端役として出演したのち、いよいよ性転換し、女優としてキャリアを再スタートするに至ります。
5.女優として再スタート
2016年初頭からホルモン療法をスタートし、同時に男性キャストへのオーディションにはもう参加しないと決心します。
セリフのない役柄でしたが、トランスジェンダーの女優として、マーベルのテレビドラマ『ルーク・ケイジ』に初めて出演を果たしました。
また自身のFacebookに投稿した歌唱動画が評判をよび、いくつかの舞台に立っています。
6.『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』で映画デビュー
2017年に公開されたインディペンデント系映画『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』で映画デビューを果たします。
ニューヨークの教会に集う、LGBTQたちのアイデンティティと再生を描く秀作であり、MJ・ロドリゲスはトランスジェンダーのエボニーを演じ、トライベッカ映画祭の女優賞にノミネートされました。
また、のちに『POSE/ポーズ』でともにブレイクするインディア・ムーアとも、本作で初共演しています。
7.ドラマ『POSE/ポーズ』の主役に抜擢されて人気スターへ!
AIDSが猛威を振るう1980年代後半のニューヨークを舞台に、「ボールルーム」に集うLGBTQたちの夢や愛、友情と絆、挫折をきらびやかに描いた、ライアン・マーフィー製作のドラマ『POSE/ポーズ』。
実生活でもトランスジェンダーやゲイの役者たちが多数出演する中、MJ・ロドリゲスは主人公ブランカ・エヴァンジェリスタ役に抜擢され、ドラマの世界的ヒットとともに、大ブレイクを果たしました。
ドラマは、2018年にシーズン1、2019年にシーズン2、2021年にシーズン3が放送され、大人気のうちに完結しています。
8.ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』に出演
2019年秋には、由緒ある劇場「パサディナ・プレイハウス」で上演されたミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の主役オードリー役に、トランスジェンダーの女優として初めて抜擢され、大きな話題となりました。
共演者のジョージ・サラザーとともに人気トークショー『レイト×2ショー with ジェームズ・コーデン』に出演し、同ミュージカルのナンバーを生歌で披露しました。
9.プライムタイム・エミー賞で快挙!
『POSE/ポーズ』のシーズン3は、2021年のプライムタイム・エミー賞で数々のノミネートを果たしました。
中でも、MJ・ロドリゲスは、トランスジェンダーとして初のドラマシリーズ主演女優賞にノミネートされるという快挙を成し遂げました。
残念ながら受賞は逃しています。
10.「サムシング・トゥー・セイ」でついに歌手デビュー!
ドラマ『POSE/ポーズ』やミュージカルでは、すでに素晴らしい歌唱を披露しているMJ・ロドリゲスですが、2021年夏、オリジナル曲でついに歌手デビューを果たしました。
MJ・ロドリゲスではなく「ミカエラ・ジェ(Michaela Jaé)の名前でリリースしたのはポップなダンスチューン「サムシング・トゥー・セイ(Something To Say)」。
8月には公式MVも配信され、話題をよんでいます。
11.AppleTV+『マネー ~彼女が手に入れたもの~』に出演
2022年6月に配信された、マーヤ・ルドルフが主演するAppleTV+のコメディドラマシリーズに、MJ・ロドリゲスが主要キャストとして登場しています。
マーヤ・ルドルフは、『サタデー・ナイト・ライブ』や映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』で知られる、アメリカを代表するコメディエンヌ。離婚の痛手から、自身が設立したことすら忘れていた慈善財団の仕事に関わろうとする世間知らずな大富豪を演じ、MJ・ロドリゲスは財団の真面目な責任者を演じています。
『マネー ~彼女が手に入れたもの~』は、すでにシーズン2の製作が決定しています。
MJ・ロドリゲスのさらなる活躍に注目!
2021年は、MJ・ロドリゲスにとって、プライムタイム・エミー賞初ノミネート、念願の歌手デビューなど、大きな飛躍の一年になりました。
残念ながら『POSE/ポーズ』はシーズン3で完結してしまいましたが、今後はさらなる活躍が期待され、どんな作品に出演するのかにも注目です。
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