ドラマ『日本沈没』各話ネタバレあらすじ・キャスト・感想

日本沈没 希望のひと ドラマ

TBS日曜劇場において、2021年10月から12月まで全9話で放送されたドラマ『日本沈没-希望のひと-』。

小松左京のベストセラー小説の5度目にあたる映像化作品であり、Netflixから世界配信されることも話題です。

本記事では、本ドラマの概要や原作、主要登場人物・キャストにくわえ、各話のあらすじをネタバレありでご紹介します。

スポンサーリンク

ドラマ『日本沈没-希望のひと-』とは?

2021年10月10日から12月12日まで、TBS日曜劇場の枠で放送された『日本沈没-希望のひと-』。毎話、地上波放送後0時より、Netflixで世界配信されるなど、TBSが並々ならぬ力を込めた大作ドラマです。

小松左京のベストセラー小説が原作であり、これまで何度も映像化されていますが、本作では、キャラクターや設定に大胆なアレンジがくわえられているのが特徴です。

■小松左京の原作について、原作との違い

小松左京が9年の歳月をかけて執筆し、1973年に刊行されたSF小説が『日本沈没』です。空前の大ベストセラーとなり、同年末にお正月映画として公開。こちらも記録的大ヒットとなり、大きな社会現象を巻き起こしました。

原作は197x年という設定になっており、群像劇の様相を呈していますが、中心となる人物は、地球物理学者の田所雄介、深海調査艇「わだつみ」号の操艇者である小野寺俊夫、海洋地質学者の幸長助教授らです。

本ドラマでは、田所雄介博士だけが原作にあるキャラクターで、その他は全員新キャラクター。

原作は、田所の予言通り、日本全土が沈没してしまいますが、本ドラマには「希望のひと」という副題もあることから、まったく異なる結末が用意されています。

小松左京は、星新一、筒井康隆と共に「SF御三家」と呼ばれ、本作のほかにも『復活の日』や『首都消失』など壮大なスケールの作品を多く残しました。2011年7月26日、80歳で亡くなっています。

■5度目の映像化

本ドラマは、原作の映像化作品として5作目に当たります。

①映画『日本沈没』(1973年)
:小野寺俊夫/藤岡弘、阿部玲子/いしだあゆみ、田所雄介/小林桂樹
②ドラマ『日本沈没』(1974年)
:小野寺俊夫/村野武範、阿部玲子/由美かおる、田所雄介/小林桂樹
③映画『日本沈没』(2006年)
:小野寺俊夫/草彅剛、阿部玲子/柴咲コウ、田所雄介/豊川悦司
④アニメ『日本沈没2020』(2020年)
:すべて新キャラクター

当然ながら1973年の映画が最も原作に忠実に作られており、それ以後の作品はさまざまな変更が加えられています。

登場人物も、名前が同じであっても、設定や結末が大きく異なります。例を一つあげると、前2作では小野寺の恋人としてヒロイン的存在だった令嬢の阿部玲子が、2006年の映画では、東京消防庁のハイパーレスキュー隊員という設定です。

詳しい比較は、下記の記事をご覧ください。

主要登場人物とキャスト

【日本未来推進会議】

1.天海啓示(あまみけいし)/小栗旬

環境省環境生活局環境問題対策課課長であり、省を代表して日本未来推進会議の中心メンバーとなっている本作の主人公が天海啓示です。野心家で、目的達成のためには果敢に行動します。

故郷は愛媛県宇和島市。漁師だった今は亡き父の衛から、弱い者のために働き、事実を捻じ曲げるなと教えられています。別居中の妻子がいます。

2.常盤紘一(ときわこういち)/松山ケンイチ

経済産業省を代表し、日本未来推進会議のメンバーとして議長も務めるやり手が常盤紘一です。

常盤グループの御曹司という恵まれた生い立ちにあり、天海とは東京大学水泳部の同期でもある友人ながら、タイプがまったく異なる人物です。

3.その他メンバー

・相原美鈴/中村アン:外務省
・石塚平良/ウエンツ瑛士:厚生労働省
・安藤靖/高橋努:国土交通省
・織辺智/浜田学:財務省
・北川亜希/河井青葉:法務省
・財津文明/六角慎司:文部科学省
・大友麟太郎/山岸門人:総務省
・仙谷治郎/竹井亮介:防衛省
・白瀬綾/高野ゆらこ:農林水産省

【内閣】

4.東山栄一(ひがしやまえいいち)/仲村トオル

内閣総理大臣。地球温暖化対策として環境プロジェクト「COMS(コムス)」を立ち上げ、日本を環境大国とすべく、国際的に表明します。日本未来推進会議を発足させ、理想や使命に忠実ですが、政局に翻弄されてしまう弱点もあります。

5.長沼周也(ながぬましゅうや)/杉本哲太

内閣官房長官。総理のサポート役であり、日本未来推進会議のメンバーを集め、実質的な取りまとめ役です。

6.里城弦(さとしろげん)/石橋蓮司

副総理兼財務大臣。与党幹事長の立場でもあり最大派閥を率いる政界の事実上のドンです。財界にも顔がきき、東山総理とは何かと対立する人物です。

【学会】

7.田所雄介(たどころゆうすけ)/香川照之

東京大学の教授時代は、地球物理学の第一人者として世界的に知られた学者でした。研究費の私的流用疑惑で大学を追われ、今は学界の異端児として、厄介者扱いされています。環境分析研究センターの地球環境研究所で孤立した研究を続け、異変に気づきます。

8.世良徹(せらとおる)/國村隼

東京大学の地球物理学研究所の教授で、世界的権威。政府にも重用されてCOMS計画の学術的中心人物でもあります。田所とはかつてライバルであり、今も明らかに根深い確執を抱えています。

【財界】

9.生島誠(いくしままこと)/風間杜夫

世界的な自動車メーカー「生島自動車」の会長であり、経団連会長として政界とも深いつながりのある人物です。

【マスコミ】

10.椎名実梨(しいなみのり)/杏

週刊誌「サンデー毎朝」の女性記者が椎名実梨です。もともと新聞の政治部記者でしたが、正義感が強すぎるあまり、行き過ぎた取材がもとで左遷され、週刊誌の記者に甘んじています。

【家族関係】

11.天海啓示の家族

・天海佳恵/風吹ジュン:母
・天海香織/比嘉愛未:妻
・天海茜/ :娘
・天海衛/吉田鋼太郎:亡き父



『日本沈没-希望のひと-』全9話あらすじ<ネタバレ>と感想

各話あらすじの最後に、感想をまじえたチェックポイントを明記しています。

【第一章】

エピソード1「異端学者の世紀の大予言」

2023年10月、世界環境会議で、環境プロジェクト「COMS(コムス)」を発表し、環境大国を目指すと表明した東山総理と世良教授。その柱は、海底9000メートルに眠る、CO2を排出しない新エネルギー「セルスティック」を吸い上げる画期的なシステムでした。

COMSを推進するため、内閣府に各省庁の若手を集めた「日本未来推進会議」が発足。環境省の天海啓示を中心に提言をまとめ、天海の友人でもある経産省の常盤紘一が議長を務めることに……。

一方、COMSが関東沈没を引き起こすと警告する反政府デモが行われ、それを提唱していたのは、学会きっての異端児、変人として知られる地震学者の田所雄介でした。

天海は事態の収拾をはかるため、田所博士のもとを訪ねますが、田所は話を聞き入れるばかりか、近いうちに伊豆沖の日之島が水没し、関東沈没の前兆になると予言します。

天海は、田所の予言を論破してもらうよう世良教授に依頼し、両者を招いて公聴会を開催。その場で天海は、サンデー毎朝の記者である椎名実梨から得た、詐欺まがいの環境ビジネス会社「Dプランズ」と田所博士の癒着を持ち出し、出鼻をくじこうと画策しますが、そんな矢先、伊豆沖で地震が発生……。

日本未来推進会議がまとめた地球温暖化対策のための「クリーンエネルギー」に関する提言が閣議にかけられますが、財務大臣も兼ねる里城副総理から抵抗され……。そこで、天海は、里城と懇意にしている経団連会長を務める生島自動車の生島会長に接近します。

そんな中、伊豆沖でダイビングをしていた天海は、海底の裂け目に吸い込まれそうになるという危険な体験に遭遇。真実を知りたいと思うようになった天海は、ある奇策に出ます。

サンデー毎朝の椎名に「Dプランズ」と環境省、さらに田所博士の癒着を暴露する記事を書かせます。記事によって、東山内閣の支持率は落ち、また関東沈没説が広く世間に知られることに……。その打開策として、天海は、深海調査艇で調査することを提案するのでした。

関東沈没の根拠となっている「スロースリップ」を探るため、深海調査艇「わだつみ6500」に田所博士、世良教授、天海らが乗り込んで深海に潜ります。いくつかの不可解な現象が発見されるも、肝心のスロースリップの痕跡については、田所博士だけが一瞬目撃しただけで、やむなく中断を余儀なくされてしまうのでした。

翌日行われた調査の検証会議で、世良教授は、スロースリップの事実はなかったという分析結果を公表。データの捏造を訴え孤立する田所博士を、天海だけが擁護する立場をとるのですが……。そのとき、日之島が水没したという衝撃のニュースが飛び込んできます。

●深海調査艇における海底調査で、世良教授も明らかにスロースリップを目撃していることが表情から読み取れます。ところが、それを隠しており、何やら底知れぬ黒い闇を感じさせます。
●どうやら少なくとも3つの対立軸がドラマの柱となっていくようです。1つは東山総理VS里城副総理、2つ目は田所博士VS世良教授、そしてもう一つはそれら2つの対立に巻き込まれていく天海VS常盤の確執です。2人は親しい友人でもありますが、今後、生き方・考え方の違いから明確に対立する立場になっていくのではないかと思わせるふしがあります。

エピソード2「作られた嘘」

世良教授は、日之島の水没を単なる地滑りのよるものと片付けます。天海は、世良教授にたてついたこと、さらに、何者かのタレコミで天海と「Dプランズ」が癒着しているとのデマ記事が週刊誌に載ってしまい、謹慎処分になってしまいます。

世良教授によるデータ改ざんを主張する田所博士は、天海に正しいデータを海保から入手するよう要求しますが、なかなか容易ではなく……。

天海は、上司である藤岡局長が「Dプランズ」との癒着の張本人であることに気づき、黙っていることの見返りに、ある人物に会わせてくれるよう頼みます。東京湾開発を進める生島自動車の生島会長に、関東沈没の件を説明し、その証明のため海保のデータが必要だと説得するのでした。

日本未来推進会議の場で、天海は、生島会長を通して手に入れた正しいデータを公表します。データの書き換えをやったのは国土交通省代表の安藤であり、それは世良教授の指示によるものでした。

それでも、世良教授は、国民を不安にしない国益のためであり、関東沈没の可能性は1割に過ぎないと主張。それに対し、正確なデータをもとに検証した田所博士は、東山総理らを前に、遅くとも一年以内に関東沈没が始まると断言するのでした。

●天海の素顔が少しずつ判明しました。1年半別居中の妻から、そろそろ離婚しようと言い出されます。別居は、天海が仕事人間だったことによる単なるすれ違いが原因なのでしょうか?また、椎名が故郷の宇和島に天海の母を訪ね、環境問題に興味を持った理由をききます。父は、息子の学費を稼ぐため、悪天候の中で漁に出たことで遭難死したのです。
●天海は、椎名に藤岡局長汚職のネタを売った見返りに、自分のガセネタを持ち込んだ人物が誰だったのかを知ります。それは、財界の重鎮であり、その背後に里城副総理がいることが判明します。名前は明かされませんでしたが、財界の重鎮とは生島会長なのでしょうか?

エピソード3「葬られた不都合な真実」

首相官邸に招かれた田所博士は、1年以内に関東が沈没すると警告。天海は、早急の危機対策を提言しますが、里城副総理の反対にあい、議論は進まず……。

常盤が、父親の統一郎に呼ばれてバーに向かうと、そこにいたのは里城副総理であり、危機対策より経済を優先する立場をとるよう指示されるのでした。

関東沈没説は、世界的権威であるジェンキンス教授によっても裏打ちされ、天海は、日本未来推進会議で迅速な対応を求めますが、国民にいつ公表するかで議論が分かれ……。

そんな中、関東における民間の開発計画が次々と中止になっている事実が明らかになります。里城副総理が、ひそかに国家機密を財界の要人に漏洩していたのでした。

分析結果の悪化を受け、田所は、半年以内に70パーセントを超える確率で関東沈没が始まると修正。天海は再度、日本未来推進会議で、国民への一斉情報開示を訴えますが、常盤の采配による多数決で否決されてしまいます。

ひとり孤立した状況の中、天海は、椎名から、沈没の事実が週刊誌に掲載されることを知らされます。椎名は、官邸の異様な動きから不信感を覚え、ひそかに天海と常盤の会話を盗聴していたのでした。

天海は、マスコミによる発表より先に、東山総理から国民への公表求めますが、やはり里城副総理が反対。椎名も、政府の報復を恐れる編集トップの判断で記事化を断念。そこで、天海と椎名は二人で手を組み、思い切った行動に出ます。

その結果、翌朝の新聞の一面に関東沈没の記事が大々的に掲載されることに……。

エピソード4「関東沈没のはじまり」

新聞に記事が出たことで、情報元とみられた椎名が、東山総理に呼び出されます。椎名、そして天海に説得され、東山総理はしぶしぶ国民への公表を決断するのでした。

総理の会見が中途半端だったことに不満を覚える田所が、テレビに出演し危機を煽ったことで、世間はますます混乱することに……。

有事より、経済を優先する里城副総理にけしかけられた常盤が先導し、日本未来推進会議が対応策を進めます。また、経済界の協力を求めるため、天海と常盤が経団連の生島会長のもとを訪れます。天海は、そこに同席した里城副総理をもなんとか言い負かせ、全面的な協力をとりつけることに成功するのでした。

住民避難が進む中、天海がリーク元であることがばれ、東山総理、そして常盤から強く非難され、未来推進会議を追われることになります。

天海は妻と娘を、椎名は母を避難させますが、その直後、東京を巨大な地震が襲います。

●天海は、妻との離婚届にサインし、出版社を休職させられた椎名とさらに接近します。まさか恋愛関係に発展するのでしょうか? 

エピソード5「国土喪失と復活のとき」 

巨大地震によって、関東沿岸部が水没したことで、東山総理は国民に全面的な支援を表明。日本未来推進会議も、避難と救助に取り組みつつ、第二波に備えることになります。

天海と椎名も命からがら避難所に逃れていました。

しかし、田所博士は、第一波によって海底プレートに変動が生じたため、第二波はもう来ず、関東沈没は最小限で済んだとの分析を発表。政府や国民はひとまず安堵することに……。

そんな中、天海の妻子、椎名の母が乗った避難バスが、トンネル崩落に巻き込まれたとの情報が入ります。天海と椎名は一緒に現場に向かいますが、道路が寸断されて進めず、船も使って駆け付け、よくやく3人の無事を確認します。

東京が少しずつ復旧に向かう中、天海と椎名は避難所に留まったまま、救助活動のサポートに当たります。そこに、なんと東山総理が激励に訪れたのは、常盤のおかげでした。再会した天海に、常盤は自分の判断を謝罪し、日本推進会議に戻ってきて国民のために闘ってほしいと依頼します。また、東山総理からも復興に向け力を貸してほしいと言われ、天海は受け入れることに……。

そんな中、田所博士は新たな地殻の異変に気付きます。

●第五話で第一章が終了し、次話から第二章が始まります。「関東沈没」ということで、原作に比べてかなりのスケールダウンが非難されていましたが、第二章からは「日本沈没」の規模に至ります。



【第二章】

エピソード6「抗えない日本沈没」

関東沿岸部沈没から3週間が経過。日本未来推進会議に天海も復帰し、復興に向けて動き出していました。しかし、住民が暮らす「グリーンシティ」を作ろうとする東山総理と、企業誘致を優先したい里城副総理が対立。里城は、マスコミに東山を貶める記事を流してまでも妨害しようとします。

天海は、里城の関係する汚職を暴き、折衷案を提示する形で説得することに成功。里城の条件は、やり手の天海に自分の派閥から政治家として出馬することでした。

そんな中、田所博士から、日本各地でスロースリップの兆候が見て取れるということ、第二波によって1年以内に日本が沈没するという衝撃の事実が伝えられます。東山総理や天海は、即刻の情報開示を求める田所を抑え、国家機密として、日本国民を外国に移住させる入念な準備の必要性に迫られます。

オーストラリアにさりげなく打診するも断られた天海は、日本企業移転と移民受け入れをバーターにする案を東山総理らに提案します。しかし、日本沈没を信じない里城は、田所博士と癒着するDプランズ社が海外に土地を買いまくっている事実を指摘し、田所博士の狂言だと断言します。

やがて、携帯からその証拠が見つかったとされ、東京地検の捜査によって、田所博士が任意同行させられることに……

エピソード7「命をかけた駆け引き」

Dプランズ社に機密情報を漏らした疑いで逮捕された田所博士不在の中、一線を退いていた世良教授が検証を継続し、全土沈没説に同意。政府は企業に協力を依頼し、対策を急ぐことになりますが、関東沈没説を支持していたはずのジェンキンス教授が日本沈没説を否定したことで、遅々として進まず……。

そんな中、Dプランズ社からモンゴルやインドなどの土地を日本政府で購入しないかという提案が持ち込まれます。

天海に代わって渡米した椎名が、ジェンキンス教授に話を聞いたことがきっかけになり、ある事実が判明します。田所の助手の一人が意図的に古いデータを送っていたこと、さらにDプランズ社と結びつき、背後で暗躍していたのは官房長官の長沼でした。長沼は、日本未来推進会議ばかりを重視し、自分を軽視する東山総理に恨みを持っていたのです。

東京地検によって、長沼官房長官と入れ替わるように釈放された田所博士は、世良教授と和解し、協力して検証を進めることに……。

ジェンキンス教授が、あらためて日本沈没説を支持したことで、里城副総理も認めざるを得なくなり、生島自動車の生島会長も合意。生島自動車の移転を切り札に、よりよい条件を得るため、中国とアメリカをてんびんにかけて交渉します。

中国からよりよい条件が得られますが、アメリカのナショナル・モーターズが生島自動車との合併を勝手に公表してしまいます。その結果、中国との関係が悪化し、中国が日本沈没を全世界に公表してしまうのでした。

エピソード8「日本人大移民計画」

東山総理は、記者会見で日本沈没の危機を国民に発表。一方、各国と移民交渉を続けますが、中国は足元をみてより強引な条件を突きつけてくるのでした。

政府や総理に対するデモが起こり、国内が混乱する中、天海はある打開策を提案します。中国から求められた大企業五社の移転場所に「ジャパンタウン」を作り、それをもとにいずれ世界各地の「ジャパンタウン」と日本人ネットワークを築いていくこと。

里城副総理がパイプを持つ、前国家主席にアプローチしますが、なかなか返答を得られません。

そんな中、東山総理と世良教授がいたビルがテロ攻撃で爆破されたというニュースが飛び込んできます。

●天海が立案した「ジャパンタウン」計画ですが、あまりに薄っぺらでお花畑過ぎるアイデアではないでしょうか?

エピソード9(最終回)「さよなら日本」 

反政府活動家が起こしたテロの結果、東山総理は命をとりとめたものの、身を挺して総理を守った世良教授が死去します。里城副総理が総理代行、生島会長が移民担当大臣となって、移民計画を進めることに……。

移民枠はなんとか1億人分が確保され、抽選によって行先が決まって出国が始まります。

しかしそんな中、日本各地でルビー感染の変異株が拡がり、各国が移民の入国を一時停止する事態に至ります。さらに田所博士は、調査の結果、4か月しか時間の猶予がないと警告します。

ルビー感染症は地球温暖化が原因であり、世界中で患者が増加する中、常盤薬品らが治療薬開発に成功。事態を打開するため、東山総理は、世界環境会議の席で、天海の書いた原稿をもとにスピーチします。

その中で、治療薬の特許を放棄し、世界中に提供することを表明。日本人に対する救いの手を求め、世界の賛同を得ることに成功するのでした。

1か月後、国民は、順調に日本を出国。日本未来推進会議も解散し、総理官邸、田所博士、椎名らが先に北海道に移転していました。そして、ついに関東から沈没が始まります。

本州はあっというに沈没し、やがて、北海道をも激しい地震が襲いますが、その後、驚くべき事態に……。断層が青森で遮断されて地殻変動が終了し、北海道と九州が沈没せずに残ったのです。

ぎりぎりのところで、一部が残った日本本土……。

常盤は北海道に残り、総理とともに世界に散った日本人のために働くこと、天海と椎名は、ジャパンタウン作りに力を入れるため中国に渡ることを決意するのでした。



スピンオフドラマ『 最愛のひと~The other side of 日本沈没~ 』も配信

本ドラマの放送と並行し、 動画配信サービスParaviにおいて、スピンオフドラマ『最愛のひと~The other side of 日本沈没~』が配信されました。

こちらは、本編において、居酒屋の店員として登場する山田愛(演:与田祐希)を主人公にしたラブストーリーです。

ドラマ『『日本沈没-希望のひと-』の個人的感想

全9話を見終えて、どんな感想を持たれたでしょうか?

個人的な感想を率直に述べると、残念な出来だったとしか言いようがありません。

一言で述べてしまうと、壮大な規模のストーリーに対し、TBSが準備できた予算と製作側のレベルがまったく追い付いていないということ。あいかわらず、ひと昔前の演出で極端に古臭く、菅田将暉の歌う挿入歌が流れるシーンなど、まるで80年代のドラマのようでした。

他にもいくつかひどいと思った点を明記すると:

・日本沈没のCGが、冗談かと思うほどチープ。特に最終話で、日本列島が徐々に水没していくシーンはひどいものでした。
・登場人物たちから、まったく深刻さが感じられませんでした。東京の半分が水没しているというのに、天海と椎名は何気に散歩デートばかりしているのも呆れました。日本未来推進会議も、まるで部活のようなノリの幼稚なものでした。
・天海の妻子の話、天海と椎名の恋愛がすべて中途半端ゆえ、不快にすら感じました。
・いきなり感染症の話が出てくるなど、なんでもかんでも盛り込んだ最終回は、もうめちゃめちゃな展開になってしまいました。
・スピンオフドラマのせいで、どうでもいい居酒屋のシーンがやたら多くて邪魔に感じられました。

Netflixで世界同時配信されるというのが宣伝文句でしたが、話題になるばかりか、とても世界配信に値するレベルとは言えず、ひたすら残念なドラマとなってしまいました。

コメント

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました