オレンジ・イズ・ニュー・ブラック:キャスト14人のその後/現在(故人)

orange is the new black cast ドラマ

Netflixから配信され、記録的大ヒットドラマとなった『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』。

刑務所送りとなった一人の女性を軸に、さまざまな女囚たちの織りなす人間模様を描き、2013年から2019年まで合計7シーズンが製作されました。

本記事では、強い印象を残した主要キャスト14人を選び、プライベートやその後の最新情報などについてご紹介します。

残念ながら14人の中に故人が一人います。

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Netflix『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』キャスト14人のプライベートやインスタ、その後

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』は、個性的な女囚たちのみならず、彼女らの家族、刑務所管理側である看守など、多彩な人物が登場する群像劇です。

そんな中から、特に人気の高い10人の女性キャスト、さらに、日本では情報の少ない看守側の男性キャスト4人をくわえ、紹介したいと思います。

※情報は2024年1月現在のものです。

1. パイパー・チャップマン/テイラー・シリング

10年前の麻薬売買絡みで収監された本作の主人公パイパー・チャップマンを演じているのはテイラー・シリングです。

テイラー・シリングは1984年7月27日、マサチューセッツ州ボストン生まれ。小さい頃から演技の経験を積み、2007年に映画『アフター・ザ・レイン』で女優デビューを果たします。2012年の恋愛映画『一枚のめぐり逢い』での演技が評価され、本作の主人公に抜擢されました。

2018年、同じくNetflixの映画『タイタン』でアビゲイル博士を演じたほか、2019年のホラー映画『プロディッジー』に主演。また、2023年には、AppleTV+より配信されたドラマ『エドワードへの手紙』で主人公のレイシーを演じました。7シーズン続いたパイパー役の強烈なイメージからいかに脱皮できるかが、今後の課題になりそうです。

プライベートでは、自身のセクシュアリティに関して、長らくはっきりと明言していませんでした。

過去には、ミュージシャンとしても活躍している女優のキャリー・ブラウンスタインと熱愛の噂もありましたが、2017年のEvening Standard紙のインタビューでは、既成の枠組みの中におさまりたくないと発言しています。

しかし、2020年6月、アーティストのエミリー・リッツと交際していることを告白します。エミリー・リッツがInstagramのストーリーにおいて二人の写真を投稿し、テイラー・シリングがそれを再投稿する形で認めたのです。

二人は共通の友人を通して出会い、2019年後半から交際が始まったようです。

2. アレックス・ヴァウス/ローラ・プレポン

パイパーのレズビアンの恋人アレックスをローラ・プレポンが演じています。

ローラ・プレポンは1980年3月7日生まれ、ニュージャージー出身。1998年から2006年まで続いたコメディドラマ『ザット’70sショー』のドナ役で一躍人気者となりました。2001年には『サウスランダー』で映画デビューも果たしていますが、活動の中心はテレビドラマです。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』では、アレックス役のみならず、3エピソードの監督も務めています。その後はプライベートを優先し、キャリアは一時休止状態にありましたが、2023年には上記ドラマの続編『ザット’90sショー』で久しぶりに復帰しました。

プライベートでは、2018年に俳優のベン・フォスターと結婚しました。2017年に長女、2020年に長男をもうけています。

また、1999年より「サイエントロジー」の信者として知られていましたが、2016年以降は関与していないことを公表しました。

3. ニッキー・ニコルス/ナターシャ・リオン

ドラッグ中毒に苦しむ裕福なユダヤ人女性ニッキーを演じているのはナターシャ・リオンです。

1979年4月4日、ニューヨークに生まれたナターシャ・リオンは、6歳のころから子役として活躍。1996年のウディ・アレン監督作『世界中がアイ・ラヴ・ユー』など、これまで映画だけでも50作以上に出演してきました。新しいところでは、2019年にNetflixのドラマ『ロシアン・ドール: 謎のタイムループ』に主演し、エミー賞やゴールデングローブ賞などさまざまな賞にノミネートされました。2022年にはシーズン2が配信されています。

女優としては出演作に恵まれる一方、プライベートは波乱に富んでいます。

2000年代初頭には、事故や破壊など軽犯罪による複数回に渡る警察沙汰、また2005年にはC型肝炎で長期入院していますが、ヘロイン中毒の治療も兼ねていたとの噂もあります。2012年には心臓の手術も受けました。

『サタデー・ナイト・ライブ』で知られるコメディアンのフレッド・アーミセンと2014年から交際していましたが、2022年に終止符を打ち、現在は親友のようです。

4.ペンサタッキー(ティファニー・ドゲット)/タリン・マニング

薬物依存と狂信的なキリスト教徒から、看守と恋に落ちたことをきっかけに、少しずつ更生していくペンサタッキーことティファニー・ドゲットを演じたのはタリン・マニングです。

タリン・マニングは、1978年11月6日生まれ、バージニア州出身です。2歳のときに両親が離婚し、母親・弟と貧しいトレーラーハウスで育ちました。父の自殺などもあり、ティーンの頃はウエイトレスなどして家族を支えていたようです。

90年代終わりから、いくつかの映画やドラマに端役で出演してキャリアを積みました。ブリトニー・スピアーズの初主演映画『ノット・ア・ガール』やエミネムの『8マイル』などに出演していますが、自身もミュージシャンの顔を持っています。

2017年5月にリリースしたリングル「Gltchlfe」は、 2012年の「Send Me Your Love」に続き、二度目のビルボード・ダンスチャート1位に輝きました。

2017年には、People誌とのインタビューにおいて、自身としてはレズビアンではなく恋愛対象は男性だと発言。

しかし、プライベートでは、恋人女性への暴力問題などで、複数回に渡り裁判沙汰になるなど、なかなかに問題が多いようです。2023年にも、既婚男性との不倫や飲酒運転などをSNSに投稿し、炎上しました。

5. ダヤナラ・ディアス/ダーシャ・ポランコ

看守の子を身ごもって出産したあと、やがて麻薬取引に手を染めていく「魔性の女」ダヤことダヤナラ・ディアスを演じたのはダーシャ・ポランコです。

ダーシャ・ポランコは、1983年12月3日、ドミニカ共和国のサントドミンゴ生まれで、幼い頃アメリカに移住しました。2011年にテレビドラマの端役でデビューしたのち、本作で大きく飛躍した女優の一人です。

その後は、2015年公開の映画『靴職人と魔法のミシン』や『ジョイ』、Netflixでも『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』に登場する刑事役などで印象的な演技を見せています。2021年公開のミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ』、2022年公開のシルベスター・スタローン主演映画『サマリタン』など、キャリアは順調です。

プライベートでは一男一女の母であり、シーズン5で少女時代のダヤを演じているのはダーシャ・ポランコの実の娘です。



6. スーザン・ウォーレン/ウゾ・アドゥーバ

精神に深刻な問題を抱えながらも、その純粋さで次第に特別な存在になっていく本作の裏の主人公ともいえる、クレージー・アイズことスーザン・ウォーレンをウゾ・アドゥーバが演じていました。

ウゾ・アドゥーバは、1981年2月10日、ボストンに暮らすナイジェリア系移民の両親の元に生まれました。2003年、まず舞台女優としてキャリアをスタートし、2007年にはブロードウェイ・デビューも果たしています。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の多彩な登場人物の中でもひときわ目立つクレージー・アイズ役でエミー賞助演女優賞に輝き、一躍人気スターの仲間入りを果たしました。

Netflixでは映画『キャンディージャー』や『ビート-心を解き放て-』などでその姿を観ることができるほか、2019年には初主演映画『ミス・ヴァージニア』が公開されました。他にも、二度目のエミー賞受賞作となった2020年のドラマシリーズ『ミセス・アメリカ~時代に挑んだ女たち~』、さらに2021年の『イン・トリートメント』シーズン4に主演するなど、目覚ましい活躍が続いています。

2018年には、世界の貧困と飢餓問題に取り組む著名NPO「ヘイファー・インターナショナル」のアンバサダーに任命され、さまざまな慈善活動に取り組んでいます。

プライベートでは、2020年に、映画製作者のロバート・スウィーティングと結婚。2023年11月には第一子となる長女を出産しました。

7. ソフィア・バーセット/ラヴァーン・コックス

刑務所内で、美容師として働くトランスジェンダーの囚人ソフィアを、実生活でもトランスジェンダーのラヴァーン・コックスが演じています。

ラヴァーン・コックスは、1972年5月29日、アラバマ州モービル生まれ。2008年に放送されたリアリティ番組『I Want to Work for Diddy』シーズン1に出演し、注目を集めました。

その後はいくつかの映画やドラマの端役で出演するも、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のシーズン1が放送された当時はまだ、ニューヨークのレストランでウエイトレスをしていました。

ソフィア役で、トランスジェンダーとしては初となるエミー賞俳優部門でノミネートを果たしたほか、2014年にはTime誌の表紙を飾るなど、トランスジェンダー俳優の第一人者として目覚ましい活躍をしています。

比較的新しい出演作には、2019年版『チャーリーズ・エンジェル』や2020年の『プロミシング・ヤング・ウーマン』などがあります。

また、俳優やテレビパーソナリティとしてのみならず、LGBTQの活動家として、さまざまな啓蒙活動にも積極的に関与。自身が製作・出演したドキュメンタリー映画『Laverne Cox Presents: The T Word』で、プロデューサーとしてついにトランスジェンダー初のエミー賞受賞を果たしました。

双子のM・ラマーもアーティストとして活躍しています。

8. プッセイ・ワシントン/サミラ・ワイリー

ピュアで愛情豊かなレズビアン囚人ですが、それゆえ悲劇を迎えてしまうプッセイを演じたのは、サミラ・ワイリーです。

サミラ・ワイリーは1987年4月15日、ワシントンDC生まれ。舞台を中心にキャリアをスタートさせ、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』で大きく飛躍しました。

2017年にスタートしたHuluのドラマシリーズ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のモイラ役で、エミー賞最優秀ゲスト女優賞など複数の受賞・ノミネートを果たしています。

2017年に、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』 のライターでもあるローレン・モレリと同性婚を果たしました。2人は2021年4月、娘をもうけています。

9. ローナ・モレロ /ヤエル・ストーン

ニッキーとの深い関係ののち、刑務所外の男性と結婚、出産という波乱の半生を送るローナ・モレロをヤエル・ストーンが演じました。

ヤエル・ストーンは1985年3月6日、オーストラリアのシドニー生まれ。オーストラリアでは子役としてキャリアをスタートさせ、その後は舞台を中心に活動していました。「シドニー・シアター・アワード」を2度受賞する演技派として知られています。

2011年にニューヨークに拠点を移し、すぐに『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のローナ役を手に入れました。

プライベートでは、2012年にオーストラリア人俳優のダン・スピールマンと結婚しましたが2016年に離婚。2017年より、実業家のオーストラリア人男性と事実婚状態にあり、2018年に一女、2022年に第二子をもうけています。

2020年には米国のグリーンカードを返納してオーストラリアに戻り、現在は、母国の映画やドラマにときおり出演しています。

10. レッド(ガリーナ・レズニコフ)/ケイト・マルグルー

食堂を管理する、ロシア移民の中年女性がレッドです。女囚たちのボス的存在でもありますが、終盤では認知症を発症します。

演じたケイト・マルグルーは、1955年4月29日、アイオワ州出身です。『ダラス』や『TVキャスター マーフィー・ブラウン』『Cheers』など人気ドラマへのゲスト出演を経て、『スタートレック:ヴォイジャー』では主人公の艦長キャスリン・ジェインウェイを演じ、一躍人気を博しました。同役柄では、サターン賞最優秀テレビ主演女優賞、ゴールデン・サテライト賞最優秀テレビドラマ主演女優賞などを受賞しています。

レッド役も非常に高い評価をえ、個人でプライムタイム・エミー賞助演女優賞にノミネートされました。

現在も、主にテレビドラマを中心に出演し、演技派ぶりを発揮しています。最近の作品には、2022年のドラマ『ファーストレディ』などがあります。

私生活では、最初の結婚で二子をもうけましたが1995年に離婚。1999年に政治家のティム・ヘイガンと再婚しましたが、こちらも2014年に離婚しました。ちなみに、若い頃、未婚のまま産んですぐ養女に出した娘も一人いましたが、現在は良好な関係を築いているようです。



11. サム・ヒーリー/マイケル・ハーニー

囚人の古参カウンセラーでありながら、パイパーやレッドに好意を寄せたり、また家庭に問題を持つ悩み多きサム・ヒーリーを演じているのはベテラン俳優のマイケル・ハーニーです。

マイケル・ハーニーは、1956年3月27日、ニューヨーク州ブロンクス生まれ。名バイプレーヤーとして、1992年頃から、数々の舞台・映画・テレビドラマに出演してきました。テレビドラマでは『NYPDブルー』や『デッドウッド 〜銃とSEXとワイルドタウン』、映画では『エリン・ブロコビッチ』や『オーシャンズ13』、『アリー/ スター誕生』など大ヒット作が並んでいます。

新しいところでは、AppleTV+から配信されたSFドラマ『フォー・オール・マンカインド』や映画『ザ・バンカー』に出演しています。

プライベートはオープンにしていませんが、息子が一人いるようです。

12. ジョセフ・カプート/ニック・サンドウ

刑務所所長に上り詰めるも辞職し、終盤はテイスティを助けるために尽力するなど、シーズン通して看守側の立場で物語の軸となる存在がジョセフ・カプート。演じているのはニック・サンドウです。

ニック・サンドウは、1966年8月3日、ニューヨーク州ブロンクス生まれ。『ロー&オーダー』や『NYPDブルー』、『サード・ウォッチ』など多数の人気刑事ドラマにゲスト出演してキャリアを積んだのち、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』でようやく広く知られるようになりました。

新しい作品では、『羊たちの沈黙』のクラリス捜査官を主人公にした2021年のドラマシリーズ『クラリス』があります。

最近は俳優のみならず、2015年に映画『ニューヨーク・ギャングスター』の監督・脚本を手掛けたり、オフ・オフ・ブロードウェイの舞台演出を手掛けたりと、多才ぶりを発揮しています。

プライベートにおいては、既婚で子どもが2人います。

13. ジョエル・ルスチェック/マット・ピーターズ

刑務所の職員で電気関係の設備を担当するルスチェックを演じているのはマット・ピーターズです。善人とも悪人とも言えず、憎めない癒し系キャラで隠れた人気があります。

マット・ピーターズは、8シーズン続いた大ヒットドラマ『Weeds ママの秘密』のシーズン5(2009年)とシーズン6(2010年)にゲイル役で出演したのが、事実上のデビュー作。『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』で一躍注目されるようになった俳優です。

女優のスーザン・バークと2012年に結婚し、2016年に一男をもうけています。2015年公開のオムニバス・ホラー映画『サウスバウンド』では夫婦共演を果たしました。比較的新しい出演作には、2019年放送のコメディドラマ『アメリカン・プリンセス』です。

14. デシ・ピスカテラ /ブラッド・ウィリアム・ヘンケ(故人)

シーズン4とシーズン5に登場した、屈強かつ横暴な看守長がデシ・ピスカテラです。男色関係にあった囚人にまつわる過去があります。

演じたブラッド・ウィリアム・ヘンケは、1966年4月10日、ネブラスカ州コロンバス生まれ。NFLのフットボール選手として活躍したのち、1994年ごろから俳優業をスタート。『ER緊急救命室』『ロー&オーダー』『LOST』など人気ドラマにゲスト出演をへて、本役柄で一躍注目されました。

ところが、2022年11月29日、56歳の若さで急死。2021年半ばから病気療養中でした。ちなみに、2001年から2008年まで女優のカテリン・チェスナと結婚していました。

多くの人気スターをうんだ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』

選んだ14人はキャストのごく一部に過ぎません。他にも本作で一躍人気者となった俳優・女優たちが多数います。

そんな中、印象的な看守の一人を演じたブラッド・ウィリアム・ヘンケが、50代の若さで他界したのは残念です。

ドラマはシーズン7で完結しましたが、キャストたちのその後の活躍に注目していきましょう。

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