エレン・ペイジ→エリオット・ペイジの過去と現在/おすすめ9作品

エレン・ペイジ/エリオット・ペイジ ドラマ

2020年にトランスジェンダーであることを公表し、エリオット・ペイジに改名したエレン・ペイジ。

本記事では、新しく生まれ変わったエリオット・ペイジについて、キャリアとプライベート両面からみた過去と現在、今後の予定、さらに出演した映画・ドラマの中からおすすめの9作品を選りすぐりご紹介します。

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エレン・ペイジ→エリオット・ペイジの生い立ちとキャリア

エレン・ペイジは、1987年2月21日、カナダのノバスコシア州ハリファックスに生まれました。文武両道で独特の教育を行っている独立系「ハリファックス・グラマー・スクール」、さらに私立の「シャンバラ・スクール」を卒業し、その後トロントの「ヴォーン・ロード・アカデミー」で学びました。

1997年のテレビ映画『Pit Pony』で女優デビュー。いくつかの作品に出演してキャリアを重ねたのち、2006年公開の映画『ハードキャンディ』における演技が絶賛され、一躍注目されました。

続く2007年の映画『JUNO/ジュノ』では主役に抜擢され、インディペンデント・スピリット賞やサテライト賞などをさまざまな映画祭で主演女優賞を受賞。アカデミー主演女優賞にもノミネートされるなど、若手実力派スターの地位を不動のものとしています。

その後は、順調に話題作・大作への出演が続いていましたが、ついに自身のジェンダーをめぐって大きな決断をすることになります。

トランスジェンダーとして生きる!

1.ラスベガスで最初のカミングアウト

2014年2月14日、全米最大のLGBTQ人権団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」がラスベガスで開催したカンファレンス「Time to Thrive」に登壇し、ついに同性愛者であることをカミングアウトしました。

さらに、2017年には、映画『X-MEN:ファイナル ディシジョン』を撮影していた2005年、ブレット・ラトナー監督からアウティングのセクハラ被害を受けたことを告発し、大きなニュースとなりました。

※アウティングとは、LGBTQなどのセクシュアリティーを本人の許諾なしに、勝手に暴露することです。

2.結婚と離婚

2018年、ダンサー兼振付師のエマ・ポートナーと同性婚を果たします。エレンが、インスタグラムでエマを見つけたことが出会いのきっかけでした。

しかし、2020年半ばごろには別居し、2021年初頭に3年間の結婚に終止符を打ちました。エマ・ポートナーはレズビアンを公言していましたが、エリオットと離婚後、その件に関する公式なコメントは発表していません。

3.トランスジェンダーをカミングアウト

2020年12月1日には、自身のSNSの中でトランスジェンダー、そしてノンバイナリーであることを公表し、エリオット・ペイジに改名しました。

この公表は各界から注目を集め、カナダのトルドー首相、エレン・デジェネレスら多数の著名人が賛同の声を上げています。

※ノンバイナリーとは、自身の性認識を男性とも女性とも明確に固定しない考え方です。

4.TIME誌の表紙に登場

2021年3/29・4/5号の表紙に乳房切除手術を終えた新しい姿で登場しました。

記事の中で、9歳のときから性別に違和感を覚えていたと告白しています。

5.オプラ・ウィンフリーの番組に出演

AppleTV+で配信されているオプラ・ウィンフリーのインタビュー番組『The Oprah Coversation』。2021年4月30日に配信されたエピソード14に、エリオット・ペイジとして出演しました。

番組の中で、今の心境と過去を赤裸々に、ときに涙を浮かべながら語っています。



おすすめ出演作品9選(映画・ドラマ・ドキュメンタリー)

①『ハードキャンディ』(2006年)

出会い系チャットで、14才の少女ヘイリーを家に連れ込んだロリコンのカメラマン、ジェフ。ところが、罠にはめたのは実はヘイリーの方で、やがてヘイリーによる残酷極まる仕打ちが始まります。

ヘイリーになり切ったエレン・ペイジの演技は、観客を騒然とさせ、絶賛されました。サイコスリラーの隠れた傑作です。

②『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006年)

世界中で大ヒットを記録している『X-MEN』シリーズの3作目です。エレン・ペイジは、触れた物質に同化し、すり抜けることができるキティ・プライドを演じました。

2014年に公開されたシリーズ5作目『X-MEN:フューチャー&パスト』にも同役で登場します。

③『JUNO/ジュノ』(2007年)

予定外の妊娠に直面した16歳の女子高生ジュノの日常と成長を軽やかに描いたコメディ映画が『JUNO/ジュノ』です。

個性的なヒロインを見事に演じ切ったエレン・ペイジの名を世界に知らしめた出世作であり、文字通り代表作の一つです。

④『ローラーガールズ・ダイアリー』(2009年)

ローラーゲームに出会い、熱中することで大きく成長する少女の姿を描いた青春映画です。

ヒロインのブリスをエレン・ペイジ、母親をマーシャ・ゲイ・ハーデンが演じたほか、ドリュー・バリモアやジュリエット・ルイスらわき役陣にも注目です。

⑤『インセプション』(2010年)

クリストファー・ノーランが監督から脚本・製作まで手掛けたSF大作です。アカデミー賞では8部門にノミネートされ、圧巻の映像表現により視覚効果賞・撮影賞など4部門で受賞を果たしました。

エレン・ペイジのほか、レオナルド・ディカプリオ、マリオン・コティヤール、トム・ハーディ、日本から渡辺謙など、国際色豊かな豪華キャストも大きな話題になりました。

⑥『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』(2015年)

女性同士の恋に落ちた警察官のローレルと若いステイシー。病により自身の余命を知ったローレルが、遺されるステイシーの権利のため立ち上がる姿を描いた実話の映画化が『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』です。

ローレルをジュリアン・ムーア、ステイシーをエレン・ペイジが演じました。

⑦『ゲイケーション -世界のLGBTQ事情-』(2016-2017年)

エレン・ペイジが親友のイアン・ダニエルとともに、世界各国のLGBTQたちがどのような状況に置かれているかを体当たりで取材したドキュメンタリーシリーズです。

2つのシーズンにわけて放送され、日本ではHuluで配信。シーズン1のエピソード1で2人が訪れたのは、なんと日本です。

⑧『メリー・アン・シングルトンの物語』(2019年)

アーミステッド・モーピンの全米ベストセラー小説を原作に、1993年から2001年にかけて、3つのシーズンにわけて放送された伝説的ドラマ『テイルズ・オブ・ザ・シティ』の続編です。Netflixオリジナルドラマとして製作されました。

ローラ・リニー扮する主人公メアリー・アン・シングルトンの娘をエレン・ペイジが演じています。LGBTQが大きなテーマとなっている物語です。

⑨『アンブレラ・アカデミー』(2019年~)

一人の大富豪が創設した「アンブレラ・アカデミー」の中でそれぞれの超能力を開花させていった子供たちが再集結し、人類滅亡のために戦います。同名コミックを原作としたNetflixの大ヒットオリジナルドラマです。

エレン・ペイジはそんな7人の子供たちのひとりで、物語展開のカギを握るヴァーニャを演じています。2019年にシーズン1、2020年にシーズン2、2022年にシーズン3が配信されて大ヒットし、現在完結となるシーズン4が準備中です。

エリオット・ペイジの今後の予定・最新出演作は?

2021年5月25日、自身のインスタグラムで乳房除去手術を終えた水着姿を披露したエリオット・ペイジ。晴れやかな笑顔が印象的です。

トランスジェンダーであることの公表、そして何より手術という大きな決断を実行したことで、映画などへの出演は一時休止状態にありましたが、徐々に再開していくのではないでしょうか?

そんな中、決定している作品には以下のものがあります。

・アニメシリーズ『ARK』(2023年公開予定)
・映画『Close to You』(製作中)

実写作品でいうと、上記『アンブレラ・アカデミー』には、エリオット・ページになっても継続して出演しています。

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