『プラダを着た悪魔』キャスト8人のその後と現在【原作とモデル】

プラダを着た悪魔 映画

2006年の大ヒット映画『プラダを着た悪魔』が公開されてからまもなく20年!
ついに続編
製作が決定し、同作品に再び熱い注目が集まっています。

続編では主要キャストの再登板が発表されていますが、本記事では2006年版オリジナル作品と原作・モデルとなった人物などを振り返りつつ、主要登場人物を演じたキャスト8人のその後と現在もご紹介しましょう。

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ベストセラー小説を映画化した『プラダを着た悪魔』

ファッション雑誌で働いた自身の実体験をもとに、ローレン・ワイズバーガーが2003年に発表してベストセラーとなった同名小説を、メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ主演で2006年に映画化したのが『プラダを着た悪魔』です。

ジャーナリストを目指してニューヨークにやってきた、垢抜けない田舎者のアンドレアが、運よく得た一流ファッション雑誌『ランウェイ』の仕事・・・。巨大な権力をもち、傲慢極まりない編集長ミランダのアシスタントとなり、苦労と失敗を重ねながらも大きく成長していく姿を描きます。

ファッション業界のスノッブな舞台裏を痛快に描きつつ、ヒロインが美しく変貌していく典型的なシンデレラ・ストーリーでもあります。

■原作小説とローレン・ワイズバーガーについて

上述のとおり、原作を執筆したローレン・ワイズバーガーが、『ヴォーグ』誌編集長アナ・ウィンターのアシスタントとして10か月間ほど働いたときの実体験がもとになっています。

ワイズバーガーは、1977年3月28日、ペンシルベニア州スクラントンのユダヤ系一家の生まれ。コーネル大学を卒業し、バックパッカーとして世界各地を放浪したあとに得た仕事でした。そして『ヴォーグ』誌を辞めて移った旅行雑誌の副編集長を務めていた頃に執筆したのが本作です。

すぐにベストセラーとなった本作に比べ、残念ながらその後に執筆した小説は、2013年に発表した続編『プラダを着た悪魔リベンジ!』がわずかばかり話題になった以外、さして評価されたものもなく、アメリカではいわゆる一発屋的な作家とみられています。2008年には、本作の二番煎じ的小説『ハリー・ウィンストンを探して』を発表していますが、一部で酷評されました。

ちなみに、上記続編のほか、2018年にはもう一つ別の続編『When Life Gives You Lululemons(日本未刊行)』を発売しており、こちらは映画でエミリー・ブランドが演じていたもう一人のアシスタントを主人公にしたもののようです。

私生活では、2008年に劇作家/脚本家のマイク・コーエンと結婚し、一男一女がいます。

■ミランダのモデル?!『ヴォーグ』編集長アナ・ウィンター

ワイズバーガー自身は否定していますが、ミランダのモデルは間違いなく『ヴォーグ』US版編集長であるアナ・ウィンターであることは確かでしょう。

実際、アナ・ウィンターはファッション業界で非常に強い影響力を持つ女王的存在として知られ、しばしば口にされる逸話も映画のミランダのイメージとさして大きくかけ離れたものではありません。

もちろん、ミランダのキャラクター設定には多くの創作が盛り込まれているはずですが、ワイズバーガーがウィンターのアシスタントを務めていた事実がある以上、モデルではないと頑なに否定することはかえってその事実を強く裏付けることになるでしょう。

アナ・ウィンターは、1988年から『ヴォーグ』US版の編集長を務めているファッション業界における重鎮中の重鎮です。37年の長きにわたりその任を務め、2025年6月、ついに編集長を退任することを発表したばかりです。

私生活では、1984年に児童精神科医と結婚し、一男一女をもうけましたが、1999年に離婚しました。その理由として、投資家シェルビー・ブライアンとの不倫があったとされ、ブライアンとは現在もパートナー関係を続けています。

ちなみに2009年には、ウィンターを取り上げたドキュメンタリー映画『ファッションが教えてくれること』が公開されており、実際のファッション誌編集部の実態を知りたい方には特におすすめです。



『プラダを着た悪魔』の主要キャスト8人のその後と現在

鬼の編集長ミランダを演じたメリル・ストリープの、その後も変わらぬ活躍ぶりについてはあえて言うまでもないでしょう。ただここ数年は、最盛期にくらべキャリアの低調は否定できず、それには70代中盤を過ぎた年齢的なものも大きいかと思われます。

アカデミー賞の常連俳優として、2011年には『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』で自身3度目となる受賞を果たしつつ、2017年の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』以来、ノミネートすらされていません。

また私生活でも、2023年には、建築家の夫とすでに6年以上別居状態にあることが明らかになったばかりか、俳優のマーティン・ショートと不倫関係にあるというスキャンダルまで飛び出し、完璧な女性、良妻賢母のイメージが壊れたことも否めません。

2025年7月現在、同じミランダ役で続編の撮影中。果たしてどんな新しいミランダ像をみせてくれるのでしょうか?

ヒロインのアンドレアを演じ、国際的大スターの地位を不動のものとしたアン・ハサウェイ。続く2008年の『レイチェルの結婚』、さらにアカデミー助演女優賞に輝いた2012年の『レ・ミゼラブル』では、演技派としても広く認められるところとなりました。

その後もキャリアは順調で、2025年現在、『プラダを着た悪魔』続編の撮影中であるばかりか、初期の代表的作品『プリティ・プリンセス』のシリーズ3作目も製作進行中です。

私生活では、2012年に俳優のアダム・シュルマンと結婚し、2016年と2019年に長男・次男をもうけています。

アンドレアの意地悪な先輩アシスタントであるエミリーを演じたエミリー・ブラントは、イギリス・ロンドン生まれですが、本作によりアメリカ進出を果たしました。また同年に放送されたテレビ映画『ナターシャの歌に』によりゴールデングローブ賞助演女優賞に輝き、大きな飛躍の一年だったと言えるでしょう。

その後も、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』『メリー・ポピンズ リターンズ』『クワイエット・プレイス』『オッペンハイマー』など、話題作・ヒット作への出演が相次ぎ、本作の続編にもエミリー役での再登板が決まっています。

私生活に関しては、本作撮影時は人気歌手のマイケル・ブーブレと交際していましたが2008年に破局。その後、『クワイエット・プレイス』で共演した俳優のジョン・クラシンスキーと2010年に結婚し、今は娘が2人います。

編集部でアンドレアに何かと優しくし、アドバイスしてくれるナイジェルを演じたスタンリー・トゥッチは、今や引っ張りだこの人気を誇る渋い名バイプレーヤーとして活躍中です。

アカデミー助演男優賞にノミネートされた2009年の『ラブリーボーン』、『ハンガーゲーム』シリーズ、『スポットライト 世紀のスクープ』、2005年の『教皇選挙』など、多彩な役柄を演じ分けますが、なぜかゲイ役が多いのも特徴。本作の他、『バーレスク』、そして2010年の『スーパーノヴァ』では、コリン・ファースとゲイカップル役で主演しました。

私生活では、3人の子をもうけた先妻とは2009年に死別し、その後、上記エミリー・ブラントの紹介により、彼女の姉フェリシティと2012年に再婚しました。つまり、エミリー・ブランドは義妹にあたることになります。フェリシティとの間にも一男一女がいます。



レストランで働く、アンドレアの恋人ネイトを演じたエイドリアン・グレニアーは、1997年に映画デビューした後、2004年にスタートしたドラマシリーズ『アントラージュ★オレたちのハリウッド』で主人公を演じ、一躍人気俳優となりました。

その後は、代表作と呼べるような作品には恵まれていないものの、マイペースで活動を続けています。比較的最近の出演作には、テレビ映画『ステージ・マザー』、Netflixで配信されているドラマシリーズ『クリックベイト』などがあるほか、監督・プロデューサーとしての顔も持っています。

私生活では、2022年に一般女性と結婚し、テキサスの自然豊かな農場で暮らしています。夫婦は、2023年に長男、2025年に次男をもうけました。

アンドレアのために『ハリーポッター』の新作を入手してやり、それを理由にアンドレアに言い寄る作家クリスチャンを演じたサイモン・ベイカーは、オーストラリア人俳優であり、1997年の『L.A.コンフィデンシャル』でアメリカに進出しました。

その後も映画、テレビの多数の作品に出演を続けていますが、大ブレイクするきっかけとなった作品が、2008年にスタートしたドラマシリーズ『THE MENTALIST メンタリストの捜査ファイル』です。主人公のパトリックを演じ、さまざまな映画賞の主演男優賞候補となりました。

私生活では、1998年にオーストラリア人女優のレベッカ・リグと結婚し、3人の子どもをもうけましたが2020年に離婚しました。娘のステラ・ベイカーも女優です。

著名なファッション・デザイナーであるジェームズ・ホルトを演じたダニエル・サンジャタは、映画よりテレビドラマでの活躍が目覚ましく、多くの作品に出演しています。

2004年から2011年まで続いた人気シリーズ『レスキュー・ミー NYの英雄たち』で主要キャストの一人を演じて注目されたほか、『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』や『西海岸捜査ファイル グレイスランド』など、日本でも放送されたドラマが多数あります。最も新しい作品はDisney+で配信されている『ハイ・ポテンシャル』です。

サンジャタ自身、2歳のときに養子となり、私生活はあまり公にしていません。どうやら既婚者ではないのは明らかであり、演じた役柄からゲイ説もあります。

『ランウェイ』編集部で働き、エミリーと親しい編集者セレーナを演じたのは、言わずと知れた世界的スーパーモデルのジゼル・ブンチェンです。

ブラジル出身のモデルとして2000年代を中心に世界のトップを極めたジゼルですが、2004年には映画『TAXI NY』で女優業にも挑戦。本作以後は女優としての目立ったクレジットはなく、2015年にはショーのランウェイ・モデルも引退しましたが、今も環境保護活動、グッドウィルのアンバサダーなど、様々な活動を行っています。

私生活では、レオナルド・ディカプリオらと浮名を流した末、NFLのスーパースターだったトム・ブレイディと2009年に結婚。一男一女をもうけましたが2022年に離婚しました。



『プラダを着た悪魔』の続編の内容は?公開はいつ?

『プラダを着た悪魔』の世界的大ヒットを受け、早くから続編が待望されてきましたが、なかなか実現に至ることはありませんでした。

既述の通り、ローレン・ワイズバーガー自身は2013年に続編『プラダを着た悪魔リベンジ!』を発表しましたが、その内容で映画化することについては、メリル・ストリープもアン・ハサウェイも興味を示していなかったためだと言われています。

ちなみに、続編小説の内容は、前作から10年後を舞台とし、アンドレアがブライダル雑誌の編集に携わる姿が描かれます。

2024年にようやく続編の製作が正式に発表され、2025年6月末より撮影が進行中です

メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチが続投するほか、アンドレアの友人リリーを演じたトレイシー・トムズ、『ランウェイ』誌を出版する「イライアス=クラーク出版」の会長ラヴィッツを演じたティボー・フェルドマンも再登板です。

新キャストとしてミランダの新しい夫役でケネス・ブラナーが登場するほか、ルーシー・リュー、ジャスティン・セローらもキャストに名を連ねています。

公開は2026年5月1日を予定をしています。

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