日本映画黄金期の名作、必見オススメ10選【これだけは観ておきたい!】

日本映画黄金期 映画

世界の権威ある映画祭を席捲した、1950年代の日本映画黄金時代。

本記事では、映画好きなら若い世代でもこれだけは絶対観ておきたい、必見の10作品をご紹介します。

あなたはこの中のいくつの作品をご覧になりましたか?

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数々の世界的名作を生んだ日本映画の黄金期とは?

トーキーが普及する戦前から1950年代にかけて、良質な日本映画が量産され、戦後には国際的にも高い評価を受ける作品が続出しました。この時期を、広く日本映画の黄金期と呼んでいます。

一般に、戦前の1930年代を第一期黄金期、戦後の1950年代を第二期と区別しますが、ここでは、今でも比較的容易に鑑賞できる第二期黄金期の名作を10作品厳選し、ご紹介したいと思います。

一監督一作に限定しましたので、合わせて鑑賞したい他の作品についても明記するようにしました。

とりわけ若い世代の映画ファンに観ていただきたい作品ばかりです!

1.ヴェネツィア国際映画祭で3年連続受賞した溝口健二監督『雨月物語』(1953)

3年連続でヴェネツィア国際映画祭の栄誉に輝いた溝口健二監督の、不動の代表作です。

原作は上田秋成の同名怪奇小説。荒廃した戦国の世を舞台に、欲望と情念に飲み込まれていく人間の悲劇を、枯淡で耽美的な映像世界の中に紡ぎあげました。森雅之、京マチ子、水戸光子、田中絹代らのすさまじい演技はもちろんですが、「完璧」と評された映像美は必見です。

「ワンシーン・ワンカット」の長回し撮影で知られる溝口。ジャン=リュック・ゴダールらヌーベルバーグの監督たちに多大な影響を与えたことでも有名です。

もちろん、ヴェネツィアで3年連続受賞となった『西鶴一代女』『山椒大夫』も、本作に劣らぬ傑作です。

2.日本映画黄金期到来の打ち上げ花火となった、黒澤明監督『羅生門』(1950)

日本映画初のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞に輝き、世界に誇る黄金期到来のきっかけをつくった傑作です。その評価は今なお色褪せることなく、2018年には、BBCが史上最高の外国語映画の第4位に本作を選びました。

一人の男の変死体をめぐって食い違う関係者たちの証言を、それぞれの視点から描くことで、人間のエゴと矛盾を見事に浮き彫りにします。平安時代の乱世を舞台にした芥川龍之介の短編小説が原作です。

大胆なカメラワークでみせた力強い映像美も圧巻。三船敏郎、森雅之、京マチ子、志村喬ら名優の演技も必見です。

本作をはじめとする黒澤明の侍映画は、スピルバーグやコッポラ、ルーカスら、一時代を築いたアメリカの映画監督に大きな影響を与えました。ちなみに上記BBCのランキングで堂々1位に輝いた作品は『七人の侍』です。

3.溝口・黒澤と並ぶ三大巨匠の一人、小津安二郎監督『東京物語』(1953)

固定したロー・ポジションから家族の姿を淡々と撮る、いわゆる「小津調」と呼ばれる独特の演出で、今も世界中の映画人から愛され、熱狂的ファンを有する巨匠、小津安二郎の代表作です。

上京した老夫婦と、都会に住む子どもたちとの関わりを通じて、家族のあり方、人間の死生観など普遍的なテーマを見事にとらえます。また、カメラばかりかキャストやスタッフもほぼ固定し、そのスタイルは「映画の一つの完成形」と評されました。

2012年には、英国映画協会の雑誌で、映画監督が選ぶ史上最高の映画第1位に選ばれるなど、国際的な名作ランキングでは必ず上位に入る作品です。

原節子が紀子という名前の女性を演じた本作、『晩春』『麦秋』の三作は、「紀子三部作」と呼ばれ、どれも見劣りしない名作ばかりです。

4.小津や黒澤も賞賛した、成瀬巳喜男監督『浮雲』(1955)

死後、1980年代に入って再評価の機運が高まり、ついには、フランスの映画雑誌で黒澤・小津・溝口に次ぐ「第4の巨匠」と評されるに至った成瀬巳喜男の、不動の最高傑作が『浮雲』です。

複数の女性と情事を重ねる自堕落で無気力な男と、それでも付いていってしまう一人の女が迎える悲劇から、終戦直後の日本を覆う退廃とやせるせなさをじっとりとした湿度で描きました。

妻子ある男を森雅之、自滅していく女を高峰秀子が演じ、それぞれの代表作となりました。「キネマ旬報」などが選ぶ日本映画名作ランキングでは必ず5位以内に入る常連作品です。

原作は林芙美子、脚本が水木洋子と、女性目線の強い作品ですが、成瀬自身、女性映画の名手と評されています。ほかには、高峰秀子と組んだ『流れる』、原節子と組んだ『めし』などおすすめです。

5.カンヌ国際映画祭グランプリ受賞の衣笠貞之助監督作『地獄門』(1953)

『七人の侍』がヴェネツィアで栄誉に輝いた同じ年に、カンヌ国際映画祭で日本映画初となるグランプリに輝いた作品が『地獄門』です。ヨーロッパのみならず、米アカデミー賞でも衣装デザイン賞など2部門を制覇しました。

原作は菊池寛の小説。平安時代の源平合戦を背景に、人妻に惚れてしまった男の愛憎劇を日本的豪華絢爛さで描き上げました。

のちの映画撮影の基本となる、イーストマンカラーフィルムを日本で初めて導入したカラー映画であり、日本独特の平安の色を忠実に再現するため、洋画家の和田三造が起用されたほどでした。カンヌの審査員長だったジャン・コクトーは、その美しさに驚愕し、絶賛したと言います。

主人公を長谷川一夫、妖艶な人妻を京マチ子が演じています。



6. 日本古典喜劇の真骨頂! 川島雄三監督『幕末太陽傳』(1957)

古典落語から、複数の物語を随所に織り込んで仕上げた人情劇を、軽妙な粋を極めて描いた喜劇映画の最高傑作です。

幕末、品川宿に実在した遊郭「相模屋」が舞台。一文無しで遊んだ調子者の佐平次が、遊郭に巻き起こるさまざまな騒動や事件をテンポよく解決していきます。佐平次をフランキー堺が演じたほか、石原裕次郎が高杉晋作、左幸子や南田洋子が女郎役で出演しています。

独特のセンスあふれる人情喜劇や風俗映画を得意としていた川島雄三監督の代表作として知られています。

2011年には、デジタル修復が施され、世界各国で巡回上映されました。

7. ゴールデングローブ賞外国語映画賞に輝く、木下惠介監督作『二十四の瞳』(1954)

第二次世界大戦に飲み込まれ、翻弄される女性教師と生徒たちの姿を叙情的に謳い上げた反戦映画の傑作です。

戦前から活躍していた小津と溝口に対し、同じ1943年に監督デビューした黒澤とともに、戦後派の両雄として位置づけられていた木下惠介。そんな木下が得意としていたメロドラマ路線を代表する作品です。

原作は、壺井栄の同名小説。『カルメン故郷に帰る』や『女の園』など多くの木下作品に出演した高峰秀子が女性教師を演じました。

「キネマ旬報」の年間ベストテンでは、『七人の侍』をおさえて堂々1位に輝いたばかりか、アメリカのゴールデングローブ賞でも外国語映画賞に輝くなど、国際的にも高い評価を得ました。

8. ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞! 稲垣浩監督『無法松の一生』(1958)

ヴェネツィア国際映画祭で木下惠介監督の『楢山節考』とグランプリを争い、見事栄冠に輝いたのが、稲垣浩監督の『無法松の一生』でした。

喧嘩っ早さから「無法松」とのあだ名を持つ人力車夫の松五郎が、父を亡くした家族に愛情を注ぎ込み、支えとなって生きる姿を描きます。

男気溢れる松五郎を三船敏郎、未亡人のよし子を高峰秀子と、二大スターの顔合わせも大きな話題になりました。

戦時中に発表した同名映画のセルフ・リメイクであり、軍部の検閲によって無理やりカットさせられた無念を晴らす意図もありました。しかし両バージョンとも見劣りしない傑作との評価を得ています。

9.全6部作からなる反戦超大作! 小林正樹監督『人間の條件』(1959-61)

自らの従軍体験を綴り、空前の大ベストセラーとなった五味川純平の同名小説が原作。1部と2部で1本、3部と4部で1本、5部と6部で1本の、合計上映時間9時間31分のトリロジー映画の体裁をとっています。

戦時下、日本の占領下にあった旧満州国を舞台に、非人道的な不条理と想像を絶する苦難の中、懸命に生きる一組を夫婦の姿を壮大なスケールで描ききった一大叙事詩です。

夫婦を仲代達矢と新珠三千代が演じたほか、淡島千景、有馬稲子、佐田啓二ら多彩な出演者が、全編通して出演します。

1959年に公開された1部2部の1作目は、ヴェネチィア国際映画祭においてサン・ジョルジュ賞と映画批評家賞のW受賞に輝きました。1971年のカンヌ国際映画祭では、小林正樹が世界十大監督の一人に選ばれ、カンヌ25周年記念監督功労賞を受賞しています。

10. 文芸映画の名作を多く手掛けた、市川崑監督作『おとうと』(1960)

ヴェネチィア国際映画祭サン・ジョルジュ賞を受賞した1956年の『ビルマの竪琴』により、世界的な名声を得た市川崑が、『鍵』『野火』『炎上』など一連の文芸映画路線として発表した名作が『おとうと』です。

原作は幸田文の同名小説。作家の父と冷たい継母のもと、互いを不器用に思い合いながら生きる姉と弟の姿を、しみじみとした情感の中に綴った感動作です。姉を岸惠子、弟を川口浩、両親を森雅之と田中絹代が演じ、それぞれ忘れがたい名演技をみせました。

脚本を手掛けた水木洋子、そして宮川一夫による美しいカメラワークも見事です。映画初となる「銀残し」と呼ばれる現像手法により、独特の味わい溢れる映像となりました。

「キネマ旬報」でベストワンに選ばれており、『ビルマの竪琴』と並ぶ市川崑の代表作です。

日本映画黄金時代の作品を観るならU-NEXTがおすすめ!

上記10作品は、一監督につき一作に絞って厳選したものであり、このほかにも多くの名作が量産されています。

驚くべきは、時代劇、喜劇、反戦映画など、その中身が実にバラエティに富んでいること。意外なところでは、ゴジラシリーズの記念すべき第1作となる『ゴジラ』の公開も、1954年でした。

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*本ページの情報は2020年5月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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