ライアン・マーフィーとブラッド・ファルチャックのコンビが手掛ける大ヒットドラマシリーズ『アメリカン・ホラー・ストーリー』。
毎シーズン異なるストーリーが展開しつつ、同じキャストが違う役柄を演じていくという異色のスタイルが大きな特徴のアンソロジー・シリーズです。
全10話から構成されるシーズン10はシリーズ初の試みとなる2本立て！各話のあらすじと主要登場人物・キャストをネタバレありで詳しくご紹介します。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』シーズン10『2つの物語』は2本立て！
2011年にスタートし、毎シーズン、残酷でおぞましい物語をスタイリッシュに描いてきた『アメリカン・ホラー・ストーリー』。
2024年1月現在、最も新しいシーズンが、全米で9月から放送中のシーズン12、『アメリカン・ホラー・ストーリー：デリケート』。最終的にはシーズン13まで製作予定とのことです。
ここで紹介するシーズン10にあたる『アメリカン・ホラー・ストーリー：２つの物語(Double Feature)』は、シーズン初となる2本立てであり、PART１『赤い海』が全6話、PART２『死の谷』が全4話の構成です。
『赤い海』には、1990年の映画『ホーム・アローン』で世界的人気子役となったマコーレ・カルキンがゲスト出演しているのも一つの見どころです。
『アメリカン・ホラー・ストーリー：2つの物語』PART1『赤い海』紹介
■『赤い海』：主要登場人物12人とキャスト
①ハリー・ガードナー/フィン・ウィットロック
パイロット版しかまかされない、パッとしない脚本家。スランプに苦しみ、ある薬を飲んだことで一躍売れっ子となるのですが、その後壮絶な結末をみます。
②ドリス・ガードナー/リリー・レーブ
二人目を懐妊中のハリーの妻。専業主婦ながら、インテリアに興味があり、その方面の才能を生かしたい考えているのですが…。
③アルマ・ガードナー/ライアン・キエラ・アームストロング
ハリーとドリスの長女で、自宅学習の小学生。バイオリニストになるのが夢で、次第にダークな部分を見せ始めます。
④ベル/フランセス・コンロイ
自費出版のまったく売れない恋愛小説家で、夫からも愛想をつかされていましたが、薬によって別人となり、売れっ子作家となります。
⑤オースティン/エヴァン・ピーターズ
ベルに見出され、しがないドラァグクイーンから薬によって売れっ子となった劇作家です。
⑥ミッキー/マコーレ・カルキン
脚本家志望から挫折し、薬物中毒の男娼となってバー「ミューズ」で客をあさる男がミッキーです。実は、カレンのことを想っています。
⑦カレン/サラ・ポールソン
画家になれず、ホームレスのような薄汚れた女になり果てたのがカレンです。ミッキーの仲間。ベルに脅かされて下僕として扱われていますが、薬だけは頑なに拒否しています。
⑧アースラ/レスリー・グロスマン
ハリーを担当する、ハリウッドのエージェント。ハリーを訪ねてプロビンスタウンにやってきた上、薬の存在を知り、腹黒く立ち回ることになります。
⑨化学者/アンジェリカ・ロス
なぞの薬の開発者が「化学者」です。5年前にプロビンスタウンにやってきた経緯は第4話で描かれます。
⑩バールソン署長/アディナ・ポーター
プロビンスタウンを管轄する黒人の女署長。真相究明にあたる中、やがて自身が被害者となってしまいます。
⑪ラーク・フェルドマン医師/ビリー・ラード
プロビンスタウンでタトゥーと歯科技工の店を開業している女性。ベルと通じ、吸血用の歯を製作しています。
⑫ホールデン/デニス・オヘア
プロビンスタウンの町議会メンバーであり、インテリア・デザイナーでもある中年の男がホールデンです。薬の存在とその副作用の事実を知りつつ、黙認しています。
『赤い海』：全6話のネタバレあらすじ
第1話「恐怖の岬」
ニューヨークからマサチューセッツ州プロビンスタウンに引っ越してきた売れない脚本家のハリーと妊婦の妻ドリス、娘のアルマ｡しかしほどなく、ホームレスの女カレンに脅かされたり、スキンヘッドの青白い男から追いかけられたりした挙句、海辺ではむごたらしい遺体を発見。
警察のバールソン署長からは、青白い男はただのオピオイドの薬物中毒者であり、遺体もサメの仕業だと説明されるのですが…。
ハリーは、レストランで、街に滞在中でともに人気作家であるベルとオースティンの2人に出会い、意気投合。しかし、帰宅したとたん、青白い男に襲われ、殺してしまいます。
翌朝、慌てて引っ越しの準備をしていたハリーが、突然オースティンに呼び出されます。飲むだけで執筆が一気に進み、成功を手にすることができるという謎の薬を手渡され、勢いで飲んでしまうのでした。
第2話「蒼白」
ハリーは、短時間で一気に傑作を書き上げますが、同時に、生肉から滴る血を激しく求める体になってしまいます。オースティンいわく、薬は才能ある者にだけ効果があり、ないものは青白い男たちのようなただの中毒者になってしまうこと、そして、血中のミネラルを補うために血を欲するようになるのだと…。
エージェントのアースラから電話があり、ハリーの脚本がNetflixに購入され、ホアキン・フェニックスがノーギャラでも出演を希望しているという驚くべき吉報が入ります。
ハリーはベル、オースティンとともに、生き血を求めて車を走らせます。さらに、フェルドマン医師のもとを訪ね、2人と同じような尖った歯を作ってもらい、自ら殺人に手を染めていくのでした。
男娼のミッキーがベルから薬をくすね、さらに、バイオリンがうまくなりたいアルマも父の薬を飲んでしまいます。墓地で獣の血をすすっているところを母のドリスに目撃されてしまうことに…。
第3話「渇き」
ハリーはアルマと一緒に薬をやめようとしますができず、仕方なく、アルマの代わりに生き血を集めることになります。
エージェントのアースラがハリーのもとを訪問。アースラは、突然ミッキーから手渡された脚本の完成度に驚き、薬の正体に気づきます。ミッキーを言いくるめ、薬の製造者である「化学者」と面会。そこで、金儲けを持ち掛けますが、危険を感じた化学者は、ベルとオースティンを呼び出し、アースラ、ミッキー、ハリー一家を全員殺すよう指示するのでした。
そんな中、アルマは血への飢えから、家を訪ねてきたバールソン署長を殺してしまい、それをアースラに知られてしまいます。
第4話「血のビュッフェ」
5年前のこと…。
長らく脳の機能を高める研究をしてきた化学者が、町に引っ越してきます。レストラン「ミューズ」で出会ったミッキーを雇い、ひそかに製造した薬の実験台を探してくれるよう依頼します。
化学者が目をつけたのが、朗読会のため町にいた売れない恋愛小説家のベルでした。薬は劇的な効果をあげ、また怒りを駆り立て殺した夫の血を飲んだという副作用も確認。一方、才能のなかった実験台は毛が脱げ、血を求めるだけの凶悪な中毒者に堕ちていったのでした。
それから2年後…。
ベストセラー作家となったベルと話すフェルドマン医師も薬を飲んだ仲間であることが判明。そんなベルが、「ミューズ」で見つけたのが、やさぐれたドラァグクイーンでしかなかったオースティンでした。
第5話「ガス燈」
無事、男の子イーライを出産し、病院から戻ったドリスは、アルマが赤ん坊の足にかみつき血を吸おうとしているところを目撃してしまいます。ハリーは必死にアルマを抑え込み、またアースラも夢だとドリスをごまかす協力をします。
才能がないと母を毛嫌いするアルマは、病院の処方薬の中に例の薬を混ぜて飲ませようとしますが、ドリスに気づかれ、アルマは薬の事実をすべて白状するのでした。
一方、ベルはカレンを脅かして、ガードナー家の赤ん坊を連れ去ってくるよう命令します。もうベルの言いなりになりたくないカレンは、脚本家として大成功したミッキーに助けを求めます。ミッキーからカレンも薬を飲むよう言われ、いったんは拒否したものの、青白い男たちに襲われ、つい飲み込んでしまい…。
アルマに説得され、ドリスもついに薬を飲んでしまいます。ところが、インテリアの才能が目覚めるどころか、逆に髪の毛が抜けて錯乱。赤ん坊を刺し殺そうとしたところを、ハリーに制止され、隔離された挙句、家を追い出されます。
一方、カレンは、ミッキーと和解するふりをして殺し、自らも海に入り死を選びます。
第6話「冬の死」
港でバールソン署長の遺体が発見され、州警察が動き始めます。ところが、観光誘致のため事実を知りながら黙認している町議会はとりあわず、それどころか、化学者やベルらに、ガードナー家をなんとかしろと指示します。
そんな中、赤ん坊がベルに誘拐されてしまいます。ハリーとアルマが、ベルの家に救出に向かった一方、ひそかに化学者と手を結んでいたアースラが、青白い男たちを招き寄せ、ベルとオースティンを殺させます。さらに、アースラは、青白い男たちを撃ち殺し、またアルマがハリーを噛み殺します。アースラと化学者、アルマの3人は、すべて気の狂ったハリーの罪に見せかけることで合意するのでした。
それから3か月後…。
ハリウッドで、青白い警察官たちが観光客らを噛み殺す事件などが連続発生。薬によって大金持ちになった化学者、有名エージェントとなったアースラ、天才バイオリニストとなったアルマの仕業でした。
『アメリカン・ホラー・ストーリー：2つの物語』PART2『死の谷』紹介
PART２『死の谷』は、以下の4話から構成されています。
【PART2『死の谷』】
第7話「大統領との面談」
第8話「体内」
第9話「ブルームーン」
第10話「完璧な未来」
主要登場人物とキャスト、およびネタバレあらすじについては下記の記事に続きます。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』はDisney＋で全シーズン視聴可能！
これまでNetflixにおいて配信されていた『『アメリカン・ホラー・ストーリー』ですが、その配信は終了し、現在はDisney＋において全シーズンが配信されています。
他にもライアン・マーフィーの作品である『POSE/ポーズ』なども、配信先がこちらに移動していますから、一度チェックしてみてはいかがでしょうか？
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