考察『イカゲーム』:30の裏話・謎・伏線【ネタバレ】

イカゲーム考察ドラマ

Netflixオリジナル作品として世界配信され、瞬く間に各国で第1位を記録した世界的大ヒットドラマが『イカゲーム』です。

本記事では、ドラマにまつわる撮影秘話や裏話、トリビア、伏線や謎などを30の観点から詳しく紹介・考察します。

ドラマ視聴済みの方を想定しており、ネタバレを含みますからからご注意ください。

スポンサーリンク

Netflixのオリジナル韓国ドラマ『イカゲーム』とは?

K-POPや映画『パラサイト 半地下の家族』など、今、エンタメ業界で勢いのある韓国から、またもう一つ世界的大ヒット作が生まれました。

Netflixオリジナルドラマシリーズとして製作された『イカゲーム』は、人生どん底の人々が、自身の生死をかけて大金獲得をめざし、異様なサバイバルゲームに挑む姿を描く連続ドラマです。

監督・脚本を手掛けたファン・ドンヒョクが10年前に企画しながら、何度も制作会社や俳優たちから断られ、なかなか実現しなかった作品です。そんな、ドラマにまつわる知られざる撮影秘話や裏話、トリビア、さらに伏線や謎ときなどについて、紹介・考察したいと思います。

さまざまな過去や事情を背負うゲームのプレイヤーたち、また謎めいたゲームの運営者側など個性的な登場人物や演じたキャスト情報については、下記のとおり、別の記事で詳しくまとめてありますのであわせてご覧ください。

『イカゲーム』にまつわる30の秘話・謎・伏線考察

①ファン・ドンヒョク監督が10年を経て本企画を実現

ファン・ドンヒョク監督は、10年前、オリジナルの脚本を執筆したときとは世界が変化しており、人々にとって「サバイバル」がよりリアルなものになっていることに気づいたと語っています。

さらに、2020年に始まった新型コロナウイルスの影響で、国民の間に経済的格差が拡大したことも、この物語をより現実的にしたと述べ、本企画の映像化が実現したと分析しています。

ちなみに、10年前に執筆したオリジナルは連続ドラマではなく2時間の映画でした。

②実在人物をモデルにした登場人物

ギフン、サンウ、イルナム、ファン・ジュノとイノ兄弟の名前は、ドンヒョク監督の幼なじみの名前をもとにしたものです。

また、中心人物となるギフンとサンウのキャラクターは、ドンヒョク監督自身の二面性を現したものでした。サンムンドンの経済的に厳しい母子家庭に育ったこと(ギフン)、そして母親の期待を背負って名門ソウル大学に進学したこと(サンウ)は、ドンヒョク監督自身の実体験なのです。

さらに、ギフンの過去である自動車会社でのストライキは、2009年に双竜自動車で起こった労組立てこもりと機動隊による強制排除事件をもとにしています。

③撮影に使用されたロケ地はどこ?

ギフンの家がある設定のソウルの双門洞(サンムンドン)は、本作のロケ地としてたいへんな人気スポットとなりました。地元のローカルな市場に過ぎなかった「白雲(ペグン)市場」には多くのファンが訪れ、サンウの母の店として撮影に使用された「八道干物屋」では、記念写真を撮る人が続出しています。

また、ソウル以外では、テジョンとインチョン(仁川)で多くのロケが行われました。ゲームが実施されたという設定の島の外見は、仁川の甕津郡に浮かぶ無人島です。

④恐怖のヨンヒ人形を展示中!

第1ゲーム「だるまさんが転んだ」に登場する恐怖の女の子ロボットは、1980年代の韓国の教科書に登場する「ヨンヒ」からインスピレーションを得て製作されたものです

現在、ソウルにあるオリンピック公園内に展示されているほか、オーストラリアのシドニーや渋谷のマークシティなど、世界各地にプロモーションのため展示されています。

ちなみに、人形の髪型は、ドンヒョク監督の実の娘の髪型だそうです。

⑤『ブリジャートン家』を超え、Netflix新記録達成!

『イカゲーム』は配信後28日で、1億1千百万人の視聴数を記録し、それまで最高記録だった『ブリジャートン家』を超えました。

ちなみに製作費は日本円で19億とも25億とも言われています。

⑥ギフン役イ・ジョンジェのキャスティング秘話

主人公ソン・ギフンを演じたイ・ジョンジェは、これまでの作品で演じてきた役柄がクールでカリスマ性のある男ばかりだったため、ファン・ドンヒョク監督は、あえてそのイメージを破壊しようと主役に抜擢しました。

実際、第1話で描かれるギフンのキャラクターは、救いようがないほどのダメ男です。

⑦カラフルな迷路階段のインスピレーションは?

プレイヤーたちがゲームに参加するためいつも通過する迷路のような階段は、オランダの画家マウリッツ・エッシャーによる幾何学的なアート作品「相対性」(1953年)からインスピレーションを得たものです。

また、形状や色彩は、スペイン人建築家リカルド・ボフィルが手掛けたスペイン・カルペにある集合住宅「ラ・ムライヤロハ」を彷彿とさせます。

⑧ピンク色とミント・グリーン色の持つ意味

階段などに使用され、強い印象を残すピンク色とミント・グリーン色。

1970年代に韓国で実施されたセマウル運動が、ゲームに取り入れられています。「勤勉」や「協同」をテーマに農村の近代化を目指した政府主導の運動であり、この2色は、当時の韓国の学校でよく用いられていた色でした。

⑨ファイナリスト3人のディナー場所のインスピレーションは?

最終話で、ファイナリストとなったギフン、サンウ、セビョクが正装し、ディナーを食べるシーンがあります。

三角形のディナーテーブルは、アメリカの女性アーティストであるジュディ・シカゴの有名な作品「ザ・ディナー・パーティー」に着想を得たものです。

70年代の作品で、現在はブルックリン美術館に常設展示されています。

⑩ゲームが行われる屋外スペースの壁

「だるまさんが転んだ」や「イカゲーム」などが実施される屋外スペースの壁に描かれた絵。

シュルレアリスムの画家、ルネ・マグリットの作品「光の帝国」から着想を得たものです。

⑪劇中、使用された電話番号が実在

ドラマの中で使用された電話番号が、実在する無関係の電話番号と一致するものであったため、ドラマを見たファンが、その番号にいたずら電話するケースが多発する事態となりました。

Netflixはその場面の差し替えを行っています。



⑫警官ファン・ジュノのキャラクターはオリジナル脚本になかった?

警察官のファン・ジュノは、当初、オリジナル脚本には登場しないキャラクターでした。ドラマ化が正式に決定したのち、ファン・ドンヒョク監督が物語展開に厚みを加えるため、サイド・ストーリーとして付け加えたのです。

⑬ゲームの進行スタッフたちが着る赤い衣装と仮面

ゲームを進行するスタッフたちは、全身赤いジャンプスーツで仮面を被っているため、性別も年齢も判明しません。仮面は、「アリ」をイメージしてデザインされました。

また、彼らは3つの階級に分けられており、仮面の□マークは指導者、△マークは兵士、〇マークは労働者という設定です。

⑭チョン・ホヨンがセビョク役を演じるにあたって参考にしたのは?

チョン・ホヨンはセビョク役を演じるにあたり、映画『ダウト〜あるカトリック学校で〜』におけるエイミー・アダムズの演技にインスピレーションを得たと語っています。

ちなみに、本作はトップモデルだったチョン・ホヨンにとって初の女優としての出演作です。メキシコでのファッション撮影を終え、ニューヨーク・コレクションに参加しようとしていたとき、所属事務所からオーディションのためのビデオを送るよう言われたようです。

そのビデオを見て、監督は即決しました。

⑮巨匠スタンリー・キューブリックへのオマージュ?

『イカゲーム』には、スタンリー・キューブリックの作品へのオマージュではないかと思われるシーンいくつか見られます。

例えば、『2001年宇宙の旅』(1968年)で使われたヨハン・シュトラウスの「美しい青きドナウ」の選曲、チーム分けなどに使われる近未来感あふれる真っ白い部屋、またカメラワークなどに、彼の影響をみるむきもあります。

⑯『賭博黙示録カイジ』からインスピレーション

ファン・ドンヒョク監督は、『イカゲーム』を構想するにあたり、福本伸行による日本の人気漫画『賭博黙示録カイジ』にインスピレーションを得たと告白しています。

『賭博黙示録カイジ』は1996年から連載され、アニメ化、藤原竜也主演による3作にわたる実写映画化など、日本ばかりか海外でも高い人気を誇ります。

⑰『神さまの言うとおり』との類似性

『イカゲーム』は、金城宗幸原作・藤村緋二作画による日本の漫画『神さまの言うとおり』、および三池崇史監督による同漫画の実写映画化作品(2014年)との類似性も指摘されています。

突然、平凡な高校生たちが命がけのサバイバルゲームに巻き込まれていく物語であり、「だるまさんが転んだ」など子供遊びがモチーフになっている点でも一致しています。

⑱音楽、そして『バトル・ロワイアル』との類似性

ドラマの中で、ヨハン・シュトラウス作曲の「美しく青きドナウ」が何度も流れます。深作欣二監督の映画『バトル・ロワイアル』(2000年)でも使用される曲であり、選曲ばかりかこちらのストーリーとの類似性も指摘されています。

ちなみに、ドラマでは「美しく青きドナウ」のほかもう一曲のクラシック音楽、ハイドン作曲「トランペット協奏曲第3楽章」が印象的な形で使用されています。

⑲日本の3つの作品とドンヒョク監督の関係

2008年ごろ、 ドンヒョク監督は 当時執筆した脚本の映画化に失敗し、母、祖母との暮らしもローン返済によって経済的にも困窮していました。そんな中、暇な時間をカフェで過ごしていたとき出会ったのが、『賭博黙示録カイジ』『神さまの言うとおり』 『バトル・ロワイアル』など、日本のサバイバル漫画だったのです。

物語の登場人物たちの置かれた状況が、当時の自身の状況と重なり、ゲームに参加してお金を稼ぎ、ローンを返済するというアイデアで脚本執筆に着手しました。

ドンヒョク監督は、本作のテーマを「敗者たちの物語」と表現しています。

⑳ジュノが閲覧する参加者ファイルの秘密

ファン・ジュノが施設内に忍び込み、ゲームの参加者ファイルを閲覧するシーンがあります。ところが、現在ゲームが進行中の2020年のファイルはプレイヤー#2から始まっており、#1つまりイルナムのページがありません。

つまり、イルナムが単なる参加者の一人ではないことをこの時点で示唆していたことになります。



㉑6つのゲームの内容を暗示するイラスト

プレイヤーたちが寝泊まりする場所に積み上げられたベッドは、脱落者が出て、プレイヤーの数が減るたびに撤去されていきます。

ベッドが無くなっていくと、壁にゲームの内容を示すイラストが描かれていることが判明します。つまり、プレイヤーたちは、次のゲームが何なのか、躍起になって知りたがりますが、実はすでに壁に書かれていたのです。

㉒イルナムが第4ゲームに「ビー玉遊び」を選んだ理由

イルナムが第4ゲーム「ビー玉遊び」を最後に脱落したのは、もちろん計画通りだったはずです。

なぜなら、第5ゲーム「飛び石ゲーム」は体力的に極端にハードなものであり、老人であるイルナムにはとても参加するなど不可能なものでした。

㉓二つの対照的な関係性

ドラマは全話を通して、2つの関係性が対照的に描かれています。

ゲームの中で出会うセビョクとジヨンは、ともに若い女性のプレイヤーですが、短時間のうちに深い絆を築き上げます。一方、ギフンとサンウは、互いをよく知る幼なじみでありながら、ゲームが進むにつれて離れていき、最後は激しく対決する立場にまで至ってしまいます。

打算的で利己的なプレイヤーたちがほとんどの中、セビョクとジヨンは、唯一、純粋さを感じさせる存在だと言えるでしょう。

㉔リクルーターとのメンコ遊びの秘密

街中でリクルーターが、プレイヤーを勧誘する際に仕掛けるメンコ勝負。赤か青か、どちらのメンコを選ぶかによって、ゲームのプレイヤーになるか、運営する側になるかが決まっているという説を唱える人が多くいます。

その理由は、ギフンが青を選んだのと同様、他のプレイヤーたちも全員、青色を選んでいるからだというもの。

しかし、第1話、みなが見せられる大画面に映し出されるそれぞれのメンコのシーンに、明らかに赤のメンコを持っている人が一人いるのです。(分割画面左端に映る白ソックスにサンダルの人)。よって、この説が事実かどうかはわかりません。

㉕フクロウの仮面の意味

フロントマンのボスが被っているゴールドのフクロウの仮面。

韓国でフクロウは、「賢さ」と「老い」の象徴であり、その持ち主は「頭のいい老人」、つまりイルナムであることを示唆しています。

㉖イルナムが黒幕であることの伏線

第4話には、イルナムがゲームの黒幕であることを示唆する展開があります。プレイヤー同士が激しい殺し合いを行う中、フロントマンは、それを黙認しています。しかし、イルナムが一言「怖い」と叫ぶやいなやすぐさま中止させるのです。

みなが壮絶な殺し合いを繰り広げていた間、なぜかイルナムは突然姿を消し、みなを見下ろす安全な高い位置にいたのも不可解でした。

また、第6話の「ビー玉遊び」によってイルナムは敗者となりますが、射殺されるシーンは当然ありません。

㉗イルナムがギフンを招いたビル

ゲーム終了のその後が描かれる最終話で、イルナムはギフンを指定した時間・場所に来るようメッセージを送ります。場所はスカイビル7階。7階の意味は、つまり、ここで第7ゲームが行われることを示唆しているのです。

㉘イルナムとギフンの本当の関係は?

老人のオ・イルナムは、母子家庭で育ったギフンの実の父である説を唱える人は少なくありません

その理由は、それを示唆、匂わせるシーンが何か所もあるためです。

●第1話:ギフンの母のキャッシュカードが映ったとき、母の苗字が同じ「オ」であることがわかります。
●第2話:いったん地元に戻ったギフンは、コンビニの前でイルナムにばったり再会します。イルナムが「自分たちには縁がある」と言います。
●第3話:プレイヤーに配られた弁当を見て、イルナムは昔女房が自分と子供のために作ってくれた弁当を思い出すと懐かしみます。また、牛乳を、ギフンがおなかを下すから嫌いだというと、イルナムは、そのことで父親に叱られただろうと言い当て、「自分の息子もそうだったから」と話します。
●第6話:ビー玉をする古い路地裏を模した場所で、イルナムが昔こういう場所に住んでいたと言うと、ギフンも昔よく遊んだ場所に似ていると返します。

しかし、その事実とは反するシーンも存在します。

●ビー玉ゲームの途中、イルナムが今月の24日は息子の誕生日だと言います。今月とは、ギフンの娘の誕生日やジュノのスマホ画面から、明らかに6月。ギフンの誕生日は、ATMの暗証番号のくだりから4月26日だと判明していますから、日時はずれています。
●イルナムが妻と息子との思い出話をしても、ギフンがまるで無反応なのも理解できません。実の息子なら多少の記憶があるはずです。

㉙ギフンの誕生日の謎

上記で述べたとおり、キャッシュカードの暗証番号から明らかになるギフンの誕生日は4月26日。ところが、最終話のラストシーン。ギフン自身の口から、自分の誕生日として1974年10月31日だと述べられるのです。

これにはいったい、どんな意味があるのでしょうか?ドラマのラストシーンだけに、なんらかの伏線が隠されている可能性がありますが、よくわかっていません。

㉚ファン・ジュノは死んだのか?

ジュノは、兄であるフロントマンに撃たれ、崖から海に落下します。撃たれたのは肩であり、致命的な場所ではないこと、さらに落下したその後が全く描かれていないことから、生存説を唱える人も少なくありません。

こちらも、シーズン2につながる可能性があります。

『イカゲーム』シーズン2はどうなる?

ファン・ドンヒョク監督は、当初、シーズン2の予定はないとコメントしていました。しかし、2021年11月、The Hollywood Reporter、AP通信とのインタビューの中で、新シーズンに向けて準備に入ったことをついに告白しました。

これだけの大ヒット作品、しかも上で述べたとおりいくつかの謎が残っていることから、シーズン2は当然の流れでしょう。

しかし、その詳しい内容についてはまだ判明していません。おそらく配信は、早くて2022年秋、もしくは2023年になるものと推測されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました