『ザ・クラウン』シーズン6の全10話あらすじと実話解説

ザ・クラウン シーズン6 ドラマ

2016年に始まり、2023年配信の本シーズン6でついに完結した英国ドラマ『ザ・クラウン』。

はからずも2022年9月8日に崩御されたエリザベス2世の在位する英国現代史を、王室の視点から描く、Netflixを代表する大ヒットドラマであり、これまで世界中で数々の賞を受賞してきました。

本記事では、2つのパートに分けて放送された最終シーズン6の各話あらすじを、わかりやすく紹介したいと思います。また、物語をもっと深く理解するための実話やその後など豆知識も添えて解説します。

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シーズン6の全10話で完結するNetflix『ザ・クラウン』

『ザ・クラウン』シーズン6は、パート1の4話が2023年11月16日、パート2の6話が12月14日に配信されました。

これまでのシーズンを振り返ってまとめると以下の通りです。エリザベス2世の崩御は、シーズン5配信のおよそ2ケ月前でした。

シーズン1:2016年11月
シーズン2:2017年12月
シーズン3:2019年11月
シーズン4:2020年11月
シーズン5:2022年11月
シーズン6:2023年11月・12月

これまで配信されたシーズンのあらすじ簡単振り返り、人物相関図などについては、別の記事でご紹介しています。

2シーズンごとにキャストを入れ替えていくスタイルにより、本シーズン6のキャストはシーズン5そのまま、イメルダ・スタウントンがエリザベス女王、ドミニク・ウェストがチャールズ皇太子、エリザベス・デビッキがダイアナ元妃を演じています。



『ザ・クラウン』シーズン6の全10話(パート1が4話/パート2が6話)のネタバレあらすじ

シーズン5の最終話で描かれた香港返還式典の日時が1997年6月30日

シーズン6のエピソード1の冒頭に、いきなりダイアナ元妃のパリでの事故シーン(1997年8月31日)が挿入され、その8週間前から物語がスタートしますから、時系列的にはまさにシーズン5の最終話を引き継ぐ形となっています。

シーズン6は、2005年まで描かれます。チャールズ皇太子とカミラの結婚式が行われたのは2005年4月9日です。

パリ、アルマ橋近くのトンネルですさまじい自動車事故が発生した、その8週間前のこと……。

ダイアナはカミラの誕生会出席を避けるため、ウィリアムとハリーを連れ、モハメド・アルファイドに招かれてサン=トロペの別荘にバカンスに旅立ちます。一方、ダイアナと離婚して1年がたち、チャールズは、誕生会をカミラの存在を広く認めてもらう場にするつもりでしたが、カミラをいまだ認めていないエリザベスは欠席します。

バカンス先でもパパラッチに取り囲まれるダイアナですが、そこに父モハメドに無理やり呼ばれたドディがやってきます。ドディとモデルのケリーの婚約に反対するモハメドは、ダイアナと息子を結婚させようと画策していました。

エリザベスは、マーガレットからカミラ誕生会の報告を受け、出席してあげるべきだったのかと後悔しますが、フィリップはすべきではないと……。チャールズは、カミラの誕生会よりも、ダイアナのバカンスの記事の方が大きいことに腹を立てていました。

嫉妬したケリーがサン=トロペまでやってきたことに困ったドディは、ダイアナに真実を告白します。ダイアナから逆に励まされ、かえって2人の仲が接近することに……。やがてドディは、イギリスに戻ったダイアナにバラと時計を送り、パリで会わないかと誘うのでした。

【ペルソナ・ノン・グラータとは?】
もともとの意味は、劇中に使用された「招かれざる客」とか「好ましくない人物」ですが、そこから派生して、受入国が、特定の外交官を「好ましくない人物」と認定し、受け入れ拒否や取り消しを行うことを「ペルソナ・ノン・グラータ」と言います。

【ドディの婚約者ケリー・フィッシャーについて】
ケンタッキー州うまれのケリー・フィッシャーは、ロサンゼルスを拠点に、有名ブランドやファッション誌の表紙にも登場する人気モデルとして活躍していました。ドラマで描かれた通り、ドディと交際し、婚約まで至っていましたが、一方的に破棄されたことで訴訟を起こしました。モデル引退後は、サウスカロライナに在住し、不動産開発の仕事に関わっているほか、2007年にロシア人パイロットの男性と結婚し、一女をもうけています。

ダイアナがドディと親密な関係になっていること、そしてアラファイド家との関係は王室にとって好ましくないという報告を受けるエリザベス……。実際、モハメドは、ダイアナとドディの関係を既成事実化しようと、ひそかに一人のパパラッチ情報提供していました。

その結果、ヨット上での親密な2人の姿が盗撮され、タブロイド紙「サンデー・ミラー」が高額で購入。8月10日の日曜日に掲載されるという情報が、ダイアナ、そしてエリザベスらの耳にも入り、動揺が走ります。

ダイアナが地雷除去の仕事でボスニアにいたとき、とうとう新聞が発売。それをきっかけに、ドディにモデルの婚約者がいるという事実や、婚約者が婚約破棄を提訴したことが判明するなど、報道が過熱化します。ボスニアでの記者会見の場でも、そうした質問が飛び交うはめになってしまうのでした。

スキャンダルにまみれるダイアナと、威厳のある王室の姿を対比させてイメージアップを図るべきだという側近からのアドバイスを受け、チャールズは、不本意ながら、息子たちとの家庭的な写真を撮影し、新聞に掲載させます。一方、エリザベスは、ダイアナの行動がどんどん無軌道で制御不能になっていることを危惧していました。

【パパラッチ・カメラマンのマリオ・ブレンナについて】
ヨット上のダイアナとドディの写真を盗撮したマリオ・ブレンナは、実在するイタリア人パパラッチ・カメラマンです。実際にその写真により300万ポンド(当時の為替レートで約6億円)を手にしたと言われています。しかし、ドラマで描かれたように、モハメドからの依頼だったという点に関しては否定しています。
事実、さまざまな説があり、中には別れた恋人のハスナット・カーンを嫉妬させるため、ダイアナ自身が依頼したというものもあります。ブレンナは現在、イタリアのコモ湖近くの豪邸で悠々自適の生活を送っています。

【カメラマンのダンカン・ミューアについて】
マリオ・ブレンナとは違い、王室御用達のスコットランド人カメラマンとして登場するダンカン・ミューアは、架空の人物です。

父親から婚約を急かされるドディ、かたやダイアナも、過熱する報道を心配する友人から、目立つ行動をしないよう忠告されていました。

焦るドディに誘われ、モンテカルロの街で極秘デートしていたところ、やはりパパラッチに追われるはめに……。ダイアナは翌朝、帰国すると言い出しますが、ドディは、父のアドバイスに従い、自家用ジェットを出してパリ経由とし、パリで婚約指輪をプレゼントするつもりでした。

パリに到着した2人は、モハメドの指示により、まずモハメド所有のヴィラ・ウィンザーに入ります。モハメドはそこで二人が結婚生活を送ることを想定していたのです。その後、ウィリアムとハリーに電話するため、いったんリッツホテルに入りますが、約束の時間を過ぎていたため話をすることができず……。フィリップが、元気のないウィリアムを励ますため、初めての鹿狩りに連れ出していました。

ドディが婚約指輪を購入していた間、ダイアナはハリーへの誕生日プレゼントとメッセージカードを用意。ドディのアパートに移動してから、ようやく息子たちと電話で話すことができたダイアナ。ウィリアムからドディと再婚するのかと訊かれ、「しない」と断言するのでした。

食事のため再び入ったリッツで、ドディは婚約指輪を差し出して求婚しますが、ダイアナは優しく断り、気落ちするドディに父親から自立すべきだとアドバイスします。

2人は、バーで飲酒していた運転手の車に乗り、ひそかにホテルの裏口から出ますが、やはりパパラッチの追跡に遭います。2人を乗せて猛スピードで逃げる車は、トンネル内で衝突……。

【婚約指輪「ディ・モア・ウィ」について】
劇中では、ドディが購入する婚約指輪の名前で、「承諾して」の意味ですが、この名前はドラマの創作だと思われます。しかし、実際ドディが同日夕方、リッツ前にある宝石ブランド「レポシ」の店舗にいたという事実は確認されており、父のモハメドは、婚約指輪を購入するためだったと主張しています。

【事故時の運転手アンリ・ポールについて】
劇中では、運転手が飲酒していたシーンがありましたが、実際、車を運転していたアンリ・ポールが千鳥足になるほど酔っぱらっていたという証言がなされ、飲酒と処方薬の摂取が事故の一因だったとされました。ちなみに、乗車していた4人のうち、ボディーガードのトレバー・リース・ジョーンズ氏のみが生き残っています。

ドディは即死、ダイアナは病院に搬送されたとの情報が、深夜のバルモラル城にいたエリザベスらのもとに届き……。ほどなくダイアナ死去が伝えられますが、チャールズは、2人の子どもに伝えるのを翌朝とします。

チャールズは、遺体の搬送に、王室専用機の使用を要請。ダイアナがもはや王室の人間ではないという理由で、フィリップが反対しますが、エリザベスはしぶしぶ了承。エリザベスは、悲嘆にくれつつも、沈黙を守り、王室としてできるだけ通常通りの行動をとるよう指示するのでした。

パリに飛んだチャールズが、遺体と涙ながら対面し、英国に搬送します。チャールズは国葬を主張しますが、エリザベスとフィリップは、スペンサー家の家族葬が適切なのではないかと考えていました。

ブレア首相から、正式にウェストミンスター寺院での公葬が打診されるなか、ウィリアムが城から14時間も姿を消したこと、また沈黙を守る王室に対する国民からの批判が大きくなったことをうけ、エリザベスもようやく決断。

ロンドンに戻り、自らカメラの前で哀悼の声明を発表。そして、公葬が執り行われるのでした。

【ダイアナ元妃の葬儀】
ダイアナの葬儀は、1997年9月6日、準国葬のあたる「王室国民葬」として執り行われました。ウェストミンスター寺院に向かう棺の後ろを、チャールズ、ウィリアム、ハリー、フィリップ、ダイアナの弟の5人が歩き、エリザベスは、バッキンガム宮殿の外に出て棺を見送りました。

【追悼・ヴィクトリア・ステーブルについて】
エピソード4の最後で、追悼のクレジットが流れます。ヴィクトリア・ステーブルは、ドラマのアーカイブ・プロデューサーを務めた女性スタッフです。シーズン6がクランクアップしてわずか数週間後の2023年春、68歳で他界したようです。



学校に戻ったウィリアムのもとには、世界中のファンからなぐさめの手紙が届いていましたが、周囲から過度な注目が集まることに戸惑い……。心配したチャールズは、カナダ訪問同行とスキー休暇に誘います。ところが、そこでもやはり熱狂的なファンとマスコミに囲まれ、いらだったウィリアムは公務を拒否します。

帰国後、チャールズはウィリアムと2人だけで話す機会をもうけます。そこでウィリアムは、不仲の原因、また母が事故死したのは父がきちんと保護しなかったからだと激しく責めるのでした。

そんな中、ひそかに学生寮を訪ねてきた祖父フィリップ。父を憎むのは間違いだと説得され、ウィリアムは父と和解するともともに、一人母の墓に向かいます。

【ダイアナ元妃の墓】
劇中、ウィリアムは一人ボートを漕いで母の墓所に向かいますが、実際、ダイアナ元妃は、スペンサー家の所有地であるオルソープの湖に浮かぶ小島「ラウンド・オーバル島」に葬られています。遺骨が盗まれることを避けるため、場所は極秘で墓碑もありません。

自身より、トニー・ブレア首相の方が国民から支持されていることに心を痛めたエリザベスは、その理由を探る世論調査を命じます。王室に否定的な意見が過半数を超える厳しい結果に、無意味だと聞き流す周囲とは違い、エリザベスだけは真剣に受け止めていました。

コソボ問題で外交手腕を発揮し、アメリカでの演説も高い評価を得たブレアに、エリザベスは大胆にも助言を求めます。それを受け、ブレアが、王室不要論に立つ妻らチームで練り上げた報告書は、王位継承順位、資産や給与の透明性、権限撤廃や儀式廃止、人員や経費の浪費など、王室の大胆な改革を求めるものでした。

エリザベスは、助言通り、王室の全役職を見直しますが、すべて伝統を継承する重要な仕事だと判断し、はっきりとブレアに宣言します。しかし、エリザベスの筆頭補佐官であるロバートが、自ら王室不人気の責任をとって辞任を申し出るのでした。

婦人会におけるブレアの演説が、いつも歓迎される自分のときは違って不評だったことを知り、エリザベスはひそかに胸をなでおろします。

【ルリタニアとは】
エリザベスとブレアの会話に出てくるルリタニアとは、アンソニー・ホープの小説に出てくる架空の国の名前です。プロテスタントの英王室と違い、カトリック王国であり、そのため、カトリックも受け入れるべきだと主張するブレアに対し、エリザベスは比喩としてその名を出したのです。

1996年12月、路上で募金活動をするダイアナ、そしてウィリアムを目撃し、憧れを覚えたキャサリン。

それから3年後、大学進学が決まり、一年間のボランティア活動などを経て、スコットランドのセント・アンドルーズ大学に入学したウィリアムは、同じ美術史専攻の学生キャサリンを見つけ、惹かれることに……。

かたやキャサリンは、由緒ある女性とつきあうウィリアムをみて諦め、別の男性と交際。双方にとって良かれと確信し、なんとかウィリアムと娘と交際させようと動く母の思惑に対する反抗もありました。

大学退学も考え始めていたウィリアムは、ハリーから大学に戻るよう説得されます。家族内の問題児の役割は、兄ではなく自分であるべきで、自分は兄の引き立て役なのだと……。

その夜、キャサリンからも「大学をやめないで」とのメッセージが携帯に届きます。

【アルマ・マータとは】
ラテン語で「母校」の意味です。

【キャサリンとウィリアムの出会い】
本ドラマの時代考証・史実を担当している、ベストセラー作家で歴史家のロバート・レイシーはその著作の中で、キャサリンは、早くからウィリアムと結婚するため計画的に動いていたとい記しており、ドラマはその説に従って描かれています。当初は別の大学入学が決まっていましたが、ウィリアムに合わせてセント・アンドルーズ大学に変更。学科も同じ美術史に変更。また同じように入学を遅らせて、ウィリアムと同じボランティア団体の活動に参加していました。ただ当時は、そういった女性は他にもたくさんいたのだとか……。

バカンス中に脳卒中を起こしたマーガレット。精密検査で禁酒、禁煙と運動を命ぜられますが、再びまたバカンスに出かけて脳卒中を再発し、帰国するはめに……。退屈なリハビリを嫌がり、リッツで70歳のバースデー・パーティーを開くのでした。

出席したエリザベスのスピーチに感動したマーガレットですが、ほどなく脳卒中を再発し、車椅子生活に……。

自分の死期を悟ったマーガレットは、エリザベスに葬儀のやり方をあれこれ指示し、また、終戦を迎えた1945年、姉妹で宮殿を抜け出し、リッツで開かれた戦勝記念パーティーで羽目を外して踊りまくった夜を思い出すのでした。

【マーガレット王女の薨去】
最後のクレジットに流れた通り、マーガレット王女は、2002年2月9日、71歳で薨去しました。ドラマでは詳しく描かれませんでしたが、当初、ダイアナとは良好な関係を築いていたマーガレットですが、ダイアナのBBCのインタビューに激怒して関係は壊れ、その言動を公然と批判していました。

【戦勝記念日の外出】
ドラマで描かれたとおり、ヨーロッパ戦勝記念日の夜、エリザベスとマーガレットは、ジョージ6世から非公式な許可を得、ロンドン市内で自由に国民たちと戦勝を祝った事実があります。2015年には、この出来事を描いた映画『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』が公開されています。

在位50周年を迎えるエリザベスは、モハメド・アルファイドが、王室によるダイアナ暗殺説や妊娠説を主張して求めた再捜査、また母であるエリザベス王太后の薨去に落ち着かない日々を過ごしていました。

ウィリアムは、学内のファッションショーに出演したキャサリンに魅了され、2人の距離が一気に縮まりますが、一方、母の死にまつわる陰謀論の盛り上がりにいら立ち……。エリザベスから呼び出された機会に、率直な気持ちやキャサリンのことを打ち明けるのでした。

再捜査の結果、事故死であったこと、また妊娠していた事実もなかったことが断定されます。エリザベスの在位50周年の式典が開かれる中、ウィリアムはキャサリンの自宅に招かれ、その様子をテレビで見ていました。エリザベスから式典に出なくてもよいと配慮されていたのです。

しかし、バルコニーにたち、大勢の国民に迎えられたエリザベスの隣に、祖母を思い慌ててかけつけたウィリアムの姿がありました。また、ウィリアムとキャサリンは、数人でルームシェア生活をスタートします。

ブッシュ政権に追従するブレア首相が推し進める対テロ政策に対し、国民から厳しい目が向けられる一方、まもなく80歳を迎えるエリザベスは、暗号名「ロンドン橋計画」と名付けられた自らの葬儀計画に関わり、さまざまな思いに囚われていました。

カミラに求婚したチャールズから、結婚の許可を求められたエリザベス。国教会が難色を示す中、エリザベスはウィリアムとハリーの考えを求めます。ハリーは反対しますが、ウィリアムが賛成するのを確認し、ついに結婚を認めるのでした。

自らの葬儀で流す曲を考えるエリザベスは、毎朝庭で音楽を奏でるバグパイプ奏者を呼び寄せ、一番好きな曲はなにかと問います。彼が演奏する「スリープ・ディアリー・スリープ(眠れ、愛しい人よ)」を聴いたエリザベスの目には涙が浮かび……。

そんな中、仮想パーティーに参加していたハリーがふざけてナチの衣装を着ていたことがマスコミにばれ、これもまたエリザベスの頭痛の種に……。自らの人生、退位や譲位のことについて考え、葛藤する中、チャールズとカミラの結婚披露宴で、自らが書いたスピーチをする決心をします。

一時は退位に傾いていた気持ちを直前に翻し、2人を祝福するスピーチに終わります。フィリップから正しい判断だったと後押しされ、エリザベスは女王であり続けることを決意していました。

【ハリーのスキャンダル】
ハリーは若い頃から数々のスキャンダルを巻き起こしていましたが、ドラマ通り、2005年1月には、仮装パーティーでハーケンクロイツの腕章をつけたドイツ軍服を着用していたのがバレ、激しい非難にさらされました。

【エリザベス女王の崩御】
2005年4月9日、チャールズとカミラの結婚で終わった最終話。その後、エリザベス女王がスコットランドのバルモラル城において崩御されるのは2022年9月8日。96歳と140日、在位期間は70年と214日は、英国史上最高齢かつ最長在位の君主でした。葬儀では、実際に「スリープ・ディアリー・スリープ(眠れ、愛しい人よ)」が流されました。



『ザ・クラウン』シーズン6を視聴した感想

シーズン6は、最終シーズンにふさわしい出来だったのではないでしょうか?

シリーズ初めて賛否両論わかれた前シーズン5に対する批判の一つに、エリザベスよりダイアナの方が目立ち過ぎているというものがありました。実際、シーズン6でも前半ではやはりダイアナがメイン。しかし中盤を過ぎ、いよいよエリザベスを中心にした王室の姿、そしてエリザベスの葛藤と覚悟が丹念に描かれ、実に見ごたえのあるものに……。

最終エピソードにおいて、これまでのシーズンでエリザベスを演じてきたクレア・フォイ、オリヴィア・コールマンがサプライ登場。イメルダ・スタウントン演じる今のエリザベスが、若い頃の自分と対話するシーンは本当に感動的でした。

この後、ハリーとメーガンの結婚と王室離脱、そして2022年のエリザベス崩御など、波乱の出来事が続きますが、それをさりげなく暗示したラストシーンも素晴らしいものでした。これで完結してしまうのでは残念との声もありますが、個人的には見事な結末だったと思っています。

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