ラブコメの隠れた名作映画おすすめ15選【あらすじ/キャスト】

ラブコメ 映画

さまざまな映画ジャンルの中でも、胸がキュンとするハートウォーミングな展開でファンの多いラブコメ映画。

ハリウッドが得意とするジャンルの一つだとも言え、世界中で大ヒットを記録した有名な作品がたくさんあります。

しかし、あえてここではそんなド定番の有名作を避け、少々地味ながらも、まぎれもない名作だと言える知られざる映画を15作品選りすぐり、あらすじやキャストとともにご紹介したいと思います。

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ラブコメというよりロマンチック・コメディ!?

「おすすめの名作ラブコメ」で検索すると、たくさんの作品がラインナップされています。ところが、多くが同じようなメジャー作品ばかり……。

『プリティ・ウーマン』『ブリジット・ジョーンズの日記』『ノッティングヒルの恋人』『恋人たちの予感』、『50回目のファーストキッス』や『ホリディ』あたりがド定番でしょうか。

しかし、他にも名作や秀作は数多くあります。そもそも、ラブコメという和製言葉より、ロマンチック・コメディという正式な名称の方がしっくりくるような……。

もしかして若い世代の映画ファンなら見逃していそうな、そんな隠れた名作を中心に選んでいます。

おすすめの隠れた名作15選(あらすじ・キャスト・見どころ)

選んだおすすめの15作品は順不同ですが、どれもハズレなしです!

結末のネタバレもありません。

1. 偶然の出会いはもしかして運命?!『セレンディピティ~恋人たちのニューヨーク~』(2001)

ニューヨークのデパートで買い物途中、偶然出会ったジョナサンとサラ。ひとときのロマンチックなデートをしたあと、2人はある仕掛けをして別れます。ジョナサンが5ドル札に、サラが手持ちの本にそれぞれ電話番号を記入して手放す。もし、本当に2人が運命の相手なら、いつかそれを見つけることができるはずだと信じて……。

数年後、婚約者のいるテレビ局のディレクターとなっているジョナサンをジョン・キューザック、一方、サンフランシスコでミュージシャンと婚約するサラをケイト・ベッキンセールが演じています。

映画タイトルの『セレンディピティ~恋人たちのニューヨーク~』とは、「偶然つかむ幸運」を意味し、2人が最初にデートするカフェの名前でもあります。はたして、2人の運命は?

2. NYを舞台にした現代版人魚と人間の恋物語『スプラッシュ』(1984)

幼い頃、海で人魚と遭遇した少年アラン。20年後、人間の姿をした人魚と、そうとは知らないアランが再会し恋に落ちます。ところが、彼女の正体を知る科学者の手で、人前で水をかけられてしまい、あられもない人魚の姿に戻ってしまうのでした。

アランを演じたトム・ハンクスが、一躍人気スターとなったきっかけの作品が『スプラッシュ』です。アレックスと名付けられる人魚に扮したダリル・ハンナのコケティッシュな魅力にも注目です。

人魚姫の童話とは異なる予想外の結末に、胸がキュンと温かくなる傑作ロマンチック・コメディです。

3. どん底に落ちたアラサー女性の再生の物語『幸せの始まりは』(2010)

31歳の年齢を理由に、突然解雇を言い渡された全米ソフトボールチームの選手リサ。メジャーリーガーの恋人マニーとの関係もしっくりこない失意の中、一人の青年実業家ジョージと出会います。ところが、ジョージも、リサに負けないぐらいの人生どん底状態にありました。

失意からなんとか立ち直ろうと奮闘するリサをリース・ウィザースプーン、ジョージをポール・ラッドが演じているほか、ジョージの父親をジャック・ニコルソン、リサの恋人をオーウェン・ウィルソンと、豪華なキャストが揃いました。

『愛と追憶の日々』や『恋愛小説家』で知られる名匠ジェームズ・L・ブルックス監督らしい、人間に対するあたたかな視線が、本作を上質な人間ドラマに仕上げています。幸せの始まりは』は、今まさに心折れそうな人におすすめです。

4. 映画史に残る名ラストシーンに心温まる『グッバイガール』(1977)

いつも振られてばかりでまったく男運のないダンサーのポーラと、母よりませた一人娘ルーシーの親子が、ちょっとした手違いから一人のパッとしない俳優と同居するはめに……。反発しながらも、次第に惹かれ合っていく姿を、マンハッタンを舞台にとびきりしゃれたセンスで描いた傑作が『グッバイガール』です。

軽妙でテンポのいい会話のやりとりは、脚本を手掛けたニール・サイモンの独壇場。大ヒットしたデヴィッド・ゲイツのテーマ曲が流れる、雨のラストシーンは感涙ものです。

ポーラを演じたのはマーシャ・メイスン、少々風変りだけど心優しい俳優エリオットを演じたリチャード・ドレイファスは、見事、アカデミー賞主演男優賞に輝きました。

5. 出会い系サイトで知り合った大人の恋の行方は?『理想の恋人.com』(2005)

バツイチな上、失恋の繰り返しで恋に憶病になっている30代の幼稚園教師サラ。そんなサラを見かねて、家族が内緒で出会い系サイトに登録してしまいます。変な男たちばかりで諦めかけた中、一人の男性ジェイクと出会います。が、大人同士の恋がそう簡単に進むはずもなく……。

サラをダイアン・レイン、ジェイクをジョン・キューザックと、ロマンチック・コメディ鉄板のコンビでおくるほか、クリストファー・プラマーやエリザベス・パーキンスら豪華なキャストが脇を固め、上質な人間ドラマとなっています。

恋の行方のカギを握るのが、可愛い犬というのもポイント!全米ベストセラー小説が原作です。



6. 音楽を通じて立ち直っていく姿を描く『はじまりのうた』(2014)

人気ミュージシャンとなった恋人デイヴと暮らすためイギリスからニューヨークにやってきた、無名シンガーソングライターのグレタですが、デイヴに裏切られて失意のどん底に……。さびれたライブハウスで歌っているところを、落ち目の中年プロデューサーに見出されます。

資金不足のため、ニューヨークの街のいたるところで、ゲリラ的にレコーディングしていくシーンは、『ONCE ダブリンの街角で』が高く評価されたジョン・カーニー監督のお得意とするところ。レコーディングやデートを通じて、2人がゆっくりと再生していく姿に心が温まる秀作が『はじまりのうた』です。

グレタをキーラ・ナイトレイ、音楽プロデューサーのダンをマーク・ラファロ、そしてデイヴ役で、Maroon 5のアダム・レヴィーンが出演しています。数々の楽曲そのものはもちろん、キーラ自身による歌唱も見事です。

7. シェールがアカデミー賞主演女優賞に輝いた『月の輝く夜に』(1987)

ニューヨークのイタリア系コミュニティを舞台に、未亡人ロレッタと、ロレッタに求愛する兄弟の関係を軸に、家族の面々が織りなす人間模様をコミカルに描いた傑作が『月の輝く夜に』です。

ロレッタは、婚約者ジョニーが母の危篤でシチリアに戻っている間、ジョニーの弟ロニーと恋に落ちてしまいます。ジョニーとロニーが絶縁している理由、そしてロレッタの父の浮気も絡み、事態はより深刻に……。

個性あふれるロレッタを魅力的に演じたシェールは、アカデミー賞主演女優賞に輝きました。ヒロインがラブコメの定番であるキュートな美人女優でないためか、日本では今一つ地味にみられる作品ですが、映画としての出来は秀逸。随所にオペラを絡めた演出も見事です。

8. 野球をテーマにした男女の切ない三角関係を描く『さよならゲーム』(1988)

野球の熱狂的なファンであるアニーは、マイナーリーグの弱小チーム「ダラハム・ブルス」のメンバーを選び、公私に渡って面倒をみるのが生きがい。そんな中、ベテラン捕手のクラッシュに目をつけますが、クラッシュは型破りな新人投手カルヴィンの教育係であり、カルヴィンにアニーを譲ります。

少々風変りなアニーをスーザン・サランドン、もはやピークを過ぎたベテラン捕手クラッシュをケヴィン・コスナー、剛速球でもノーコンの新人投手カルヴィンをティム・ロビンスと、三角関係を織りなすキャストが実に豪華です。

さよならゲーム』は、前半のコミカルなテンポに対し、カルヴィンが去ってから終盤のしみじみと切ない味わい、そして人生の悲哀に胸を打たれる秀作です。

9. 傷ついた2人が挑む新しい恋『わすれた恋のはじめかた』(2009)

自己啓発系のベストセラー作家として活躍するバークですが、実は2年前に死んだ妻のことを今も引きずり、立ち直ることができずにいます。そんな中、講演先のシアトルで、花屋を営む一人の女性エロイースと出会うのですが、そんなエロイースも恋愛に傷つき、仕事に生きることを決めた女性でした。

エロイースをジェニファー・アニストン、バークをアーロン・エッカートと、二大スターが上質なラブストーリーを紡ぎあげます。また、バークの義父を演じたマーティン・シーンの渋い存在感もさすがです。

いまだ過去の恋愛を引きずり、乗り越えられないでいる人にぜひ観ていただきたい秀作です。

10. 大富豪と貧乏女性の王道ラブストーリー『ミスター・アーサー』(1981)

ニューヨークに暮らす大富豪の御曹司アーサーは、自由気ままな生活を送っていましたが、ある日、父から遺産相続と引き換えに政略結婚することを要求されます。そんなとき、街で女優志願の女性リンダと出会ってしまい……。

アーサーを今は亡き名コメディアンのダドリー・ムーア、リンダをライザ・ミネリが演じています。執事のホブスンを演じたジョン・ギールグッドがアカデミー助演男優賞に輝きました。

身分違いの恋愛を描く、笑いあり涙ありの王道ラブストーリーであり、クリストファー・クロスの歌ったテーマ曲も大ヒットを記録しました。リメイクも作られましたが、ぜひオリジナルをおすすめします。



11. テレビ局が舞台の愛と友情の物語『ブロードキャスト・ニュース』(1987)

ワシントンにあるニュース専門局で敏腕プロデューサーとして働くジェーン、コンビを組むレポーターのアーロン、そして地方局からやってきたアンカーマンのトム。3人の微妙な三角関係を、緊迫感あふれるテレビ局を舞台に描いた社会派ロマンチック・コメディです。

ジェーンをホリー・ハンター、アーロンをアルバート・ブルックス、トムを2022年に他界したウィリアム・ハート、と当代きっての実力派が演じました。また、ロイス・チャイルズら脇に配された多彩なキャストも秀逸です。

監督は、『愛と追憶の日々』のジェームズ・L・ブルックス。同作でオスカーに輝いたジャック・ニコルソンがゲスト出演しています。

12. 突然離婚を宣言された中年男の混乱を描く『結婚ゲーム』(1979)

歌手として自立して生きていきたいと、妻ジェシカから離婚を言い渡された中年ライターのフィル。彼の戸惑いと混乱の日々をコミカルに描きます。兄夫婦が紹介してくれた新しい女性マリリンに惹かれつつも、妻への未練も捨てきれず、なかなか決心することができません。

2018年に亡くなったバート・レイノルズが主人公のフィルを、それまでのセクシー・アクションスターとはまた異なる魅力で演じました。ジェシカにはキャンディス・バーゲン、マリリンにはジル・クレイバーグが扮しています。

女性の自立と離婚が急増していた当時の社会情勢を反映したものですが、今観てもじゅうぶん楽しめる、大人の上質なロマンチック・コメディです。

13. 孤独な改札係が思いもよらぬ事態に陥って『あなたが寝てる間に』(1995)

シカゴの地下鉄で改札係として働くルーシーの唯一の楽しみは、毎日顔を合わせるだけの名も知らぬ、ハンサムな一人の男性。ところが、ホームに転落して昏睡状態になった彼、弁護士のピーターを助けたのがルーシーだったことから、ピーターの家族の間で婚約者だと勘違いされてしまうのでした。

真実を言い出せない気弱なルーシーをサンドラ・ブロック、ピーターをピーター・ギャラガー、さらにルーシーにひそかに思いを寄せるピーターの弟ジャックをビル・プルマンが演じています。

『スピード』や『デンジャラス・ビューティー』などで見せる勇敢で強い女性とは違う、サンドラ・ブロックの新しい魅力に注目です。

14. ジャズに生きる大人たちの恋を描く『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』(1989)

フランクとジャックのベイカー兄弟はジャズピアニストのデュオ。かつての人気もなく、乱れた生活を送っていた2人は、再起をかけてひとりの女性シンガーを雇います。美しいスーザンの色っぽい歌唱で一躍人気トリオとなるものの、ジャックとスーザンが接近したことで、3人の関係がおかしくなり……。

兄弟デュオを、実の兄弟であるジェフとボー・ブリッジスが、スーザンをミッシェル・ファイファーが演じました。

恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』は、映画のみならず、デイヴ・グルーシンが担当したサウンドトラックもグラミー賞を受賞するなど大ヒット。特に、ミッシェル・ファイファーがピアノの上に乗り、自ら歌ったナンバーは、大きな話題になりました。

15. 「もしも」で分かれる二つの運命を描く『スライディング・ドア』(1998)

作家志望の恋人ジェリーと同棲している、広告代理店勤めのヘレン。ある日、遅刻を理由に解雇されたヘレンが、地下鉄に乗り込もうとしますが……。電車に乗れた場合と、寸前にドアが閉まって乗り遅れた場合の二つの運命を、同時進行する形で描いた異色作が『スライディング・ドア』です。

誰もが一度は想像する「もしもあのとき」……。それを実際に並べて映像化することで、運命というものの不思議さ、こっけいさが浮き上がってきます。

二つの運命に翻弄されるヘレンを、グウィネス・パルトロウが魅力的に演じています。

ラブコメ映画の醍醐味は?

ラブコメ映画はもちろん恋愛がテーマですが、それだけではありません。笑いあり涙あり、ときに苛立ったり、胸が苦しくなったり、心が温まったり……。

共通していえるのは、見終わったあと、なんだか不思議な元気をもらえることではないでしょうか?

ラブコメ映画の中でも失恋にテーマを絞った作品を紹介した記事もありますので、心当たりある方は合わせてお読みください!

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